熟女の繰言

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    いいかげんお引き取りください護憲論先生


    小林武氏(沖縄大学客員教授)の講座を拝聴しました。南山大学法学部教授、愛知大学法科大学院教授を2011年に定年退職された後も、沖縄大学客員教授、琉球大学法文学部・法科大学院講義担当、沖縄国際大学特別研究員と、幅広く活躍されている方です。

    日本の未来を切り開いていく非常に多くの青年たちに、長年にわたって関わってこられ、今もなお教育・研究活動を続けておられるというので、さぞかし有意義な展望を与えていただけるものと少なからず期待していました。

    ところがお話しされた内容は、耳を疑うほど時代遅れの代物で、徹頭徹尾ガチガチの護憲に終始されたのでした。

    日本は「侵略戦争」を行ったという史観に立ち、「平和憲法」こそ世界をリードする誇らしい憲法であり、これによって、日本人は平和のうちに生存する「権利」を有しているのだそうです。

    「国家が生存できなければ、人権も福祉も何もない。」
    「国家経営が周辺諸国との関係を無視して行えない以上、現実の安全保障を抜きにして憲法議論をしても無意味だ。」
    という他の学者の言葉を思い出し、首をかしげながら聴くこととなりました。

    最初こそ、「こんばんは」というご挨拶に、大声で応えたものの、途中で会場から笑いが起こっても同調できず、最後の拍手も気持ちが萎え果て、手を動かせませんでした。

    質疑応答の時間もありましたが、休憩時間に予め提出した質問の一部に答えるというやり方でしたから、「戦後レジームからの脱却」に触れた私の問いは、案の定スルーされてしまいました。

    他の人の「アメリカからの押しつけ憲法なのでは?」との問いには、「日本政府には十分な時間が与えられていたにもかかわらず、作成の意志も能力もなかったため、GHQが、やむなく明治憲法をしっかり踏まえた上で各国のものを取り入れた案を出し、それに基づいて現憲法は作成されたのだから、押しつけには当たらない。」「主権者としての天皇を望む人々、戦争放棄はまっぴらだという人々が、憲法を改正したがっている」のだそうです。

    「安倍首相自身が憲法を改正しようとしているのでは?」との問いには、「憲法99条には、憲法を尊重し擁護する義務が書いてあるのだから、安倍首相は本来は辞任に当たることをしている」のだそうです。「憲法は人権を守る基本になるものであり、容易に変えてはならないものだ」と念を押されました。

    「日本が外国から侵略されたらどうなるのか?」との問いには、「非武装、非暴力が日本国憲法のあり方、遠回りに見えてもそれが一番の近道だ。暴力による解決は最も愚策」だそうです。と言いつつも、おそらく会場の雰囲気が重苦しくなりすぎたからでしょうか、「万一侵略をされたら、税金によって養われている自衛隊を活用すべき」とも付け加えられました。

    質問紙の最後に、「日本国の存続につながる啓蒙をお願いしたい。」と書きました。係の方が回収されたので、先生の目にすら止まらなかったかもしれません。しかしながらこのような先生方には、今後教壇に立ったり、講壇に立ったりしないでいただきたいと強く願います。もう35年、すなわち105歳まで生きたい旨おっしゃっていました。老後の資金は十二分にお持ちでしょうから、どうかお引き取りください。

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    [ 2013年05月31日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    アメリカがもたらした7つの厄災


    アメリカ国民の幸福度が、先進国36カ国中、今年は6位(昨年3位)だというのが、事実だとすれば、アメリカは世界各国から徹底的に断罪されるべきです。一日も早く、ドルを基軸通貨から引きずり下ろさねばなりません。

    日本の21位というのがショックでもあり、あの銃社会にして健康保険制度もガタガタで世界最大の債務国アメリカが世にも幸せな国、というのもショックです。OECDのデータの信憑性に疑念も生じます。調査の対象は?方法は?何らかの操作が加わっているのでは???

    アメリカという国はイメージを損なわないために、いろいろなデータを改ざんすると、伊藤貫氏の講話で聴きました。例えば自国の貯蓄率が、事際はマイナスになってしまっているのに、それでは格好がつかないので、不動産等の価値が上がるであろうことを見越した数字をいかにも貯蓄しているかのように計上しているとか、中国の推定資産が大きすぎると、自国の権益を損ねるので、実際より少なめに計上しているとか・・・。公の数字でさえ、このように事実無根のご都合主義によるものだとすれば、意識調査など、実際の所はふうんと見過ごしてよい程度のものかもしれません。

    先日、あるシンポジウムの会場で、旧知の人にばったり遇いました。彼女は仕事関連での著書も出しているような、いわゆる才媛です。ところが、会話に取り上げた伊藤貫氏の『自滅するアメリカ帝国』を読んでいない、著者の名前も知らないというのです。驚くと同時に、国民の意識を高める必要性を痛感しました。

    アメリカという国に、どのようなイメージを持っていますか。あの意識調査に見られるような、豊かで幸せな国を思い浮かべる人が多いのであれば、是非、先日ブログに書いた「赤貧のアメリカ、驚愕の実情 2013/05/16 」をお読みください。また本日は、タイトルの内容を上記の伊藤氏の本から引用します。

    「アメリカがもたらした7つの厄災」

    アメリカは1990年代の初期から「アメリカ覇権による世界一極化」を目指してきた。21世紀になると、以下7つの現実に直面している。

    ①イラク、アフガニスタン、パキスタン、イエメン、ソマリア等、複数のイスラム教諸国において長期的なゲリラ戦の泥沼状態に陥った。

    ②イスラエル軍による国際法違反のパレスチナ占領と領土窃盗、パレスチナとレバノンの民間人の大量殺害を盲目的に支援し続けたことにより、世界十五億のイスラム教徒の嫌米感情を激化させた。

    ③旧敵国ロシアとも、中近東、コーカサス地域、黒海沿岸、中央アジア地域で再び勢力圏争いを開始した。

    ④アメリカ製の不良金融商品を世界中の金融機関に大量販売したことによって、世界的な金融大恐慌を引き起こした。

    ⑤アメリカの巨大な財政赤字と経営赤字をファイナンスするため、真の資産の裏付けを持たないペーパー・マネー(米ドル)を3年間で2兆ドルも増刷して国際通貨市場に注ぎ込み、一方的な通貨切り下げ政策を実行して、国際通貨システムを混乱させた。

    ⑥無気力・無責任な対朝政策によって、北朝鮮の核弾頭増産を放置し続けた。

    ⑦近視眼的な対中宥和政策を採用することによって、勃興する中華帝国の、歴史的に前例のない大軍拡をカウンター・バランス(牽制・阻止)することに失敗した。

    ーーー引用終わり

    アメリカがいくら「我こそは善良な、世界の覇権国だ」と主張しても(そもそも覇権という言葉自体に悪意が含まれているとも思えます)、ここ十数年やってきたことを見れば、何処をもって自己正当化できるのか、と呆れるばかりです。エゴイズムとナルシズムにおいてこそ、アメリカはまさに例外的な国なのであって、かつてブッシュ元大統領が他国に向けて言い放った「悪の枢軸」という言葉を、そのままお返ししたいほどです。どう思われますか?

    [ 2013年05月30日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    「東京裁判史観」の崩し方


    パラダイムシフトをするのは今だ」ということは日本国民皆がわかっているのでしょう。言い換えれば、今こそ、東京裁判史観を崩し去り、誇りある日本の歴史を再構築する時だ、ということです。さもなくば、遅かれ早かれ亡国の危機に見舞われることでしょう。

    西部邁氏も述べておられるように、「米中恐れるに足らずという自覚を持てるかどうか」です。「真の独立のために、臥薪嘗胆できるかどうか」です。そのためにもまず、グローバリズムに振り回されて現金引き出し機になることを、厳に禁じなければなりません。

    国民の幸福度が、各国と比較して、非常に低い、平均にすら達していない、というデータをつい今朝方、インターネットで見ました。

    OECD=経済協力開発機構が、先進国や新興国、合わせて36か国を対象に調査した国民生活の豊かさ、いわゆる幸福度を表す指標で、日本は全体の21位と、前の年と変わらなかったのだそうです。
    客観的スコア、例えば教育期間や学生能力、平均寿命、犯罪発生率(安全)などでは上位に位置している項目も多いのですが、それにもかかわらず、「生活満足度」や「自己申告健康度」など主観的指標においてスコアが低く、意識面から「幸福」であることが実感しにくい社会になっている、とのことです。

    いくら経済成長をしても、「幸福度後進国」であり続けるなら、魅力ある国とはなり得ません。「収入」は6位で「住居」は25位、「仕事と生活の調和」は34位となっています。繰り返しますが、36か国の中で、です。
    勤勉を旨とし、日々忙しく働いてかなりの収入を得ても、それが活かせていないのはなぜでしょうか。貢ぎ先のアメリカは、収入、住居ともにトップで、総合では6位です。やはり日本人は身を粉にして働いているにもかかわらず、他国への支援金や様々な形でのカネの流出で、結局いつまでたっても満足できる暮らしを手に入れられないでいるのです。

    主観的に満たされないのは、現状において他国にいいようにやられている、ということに加えて、未来に希望や期待が持てないということも大きく影響しているのではないでしょうか。「日本だけが一方的に侵略国家だった」という米英デモクラシーの正義の歴史観がウソっぱちであることを、全国民の共通認識とし、子孫にも一刻も早く正しい歴史観を教えなければなりません。

    数年前、空軍のトップが米英戦勝国の敷いた既成の歴史観のレールを外そうとして、大きな反響を呼びました。また、アジアへの贖罪を繰り返し、太平洋戦争の敗戦国であることイコール許されざる罪である、とすることの理不尽さ、愚かしさに辟易している人々が、本音のトークをして、このところ大きな反響を呼んでいます。

    「日本は侵略国家ではなく、アメリカこそが侵略国家である」ということを、自他共に分かっているにもかかわらず、共に気付かぬふりをしているのです。だから、「日本の歴史認識の変化は、アメリカの国益に反する虞がある」などという遠回しな言説がマスコミで報じられているのです。

    いい加減ばかばかしいお芝居を止めてはどうでしょう。

    日本は原爆を落としたアメリカに軍事面ですがりつき、やがてそのアメリカが原爆を落とされた日本に経済面でがっぽり貢がせるようになりました。そんな奇妙な構図が70年近くも続いてきたのです。アメリカのエゴイズムとナルシズムの犠牲になった上、国が滅亡するのをそのまま放任するのですか。

    ここに、マスコミが汚名を返上する絶好の機会があります。戦後すぐには明らかにされず、徐々に見えてきた歴史の真実を、整理してあらゆる手段で広く国民に伝えていただきたいのです。但し、戦後だけでなく、欧米とアジアの関係を18世紀後半頃から眺める大きな見地からの歴史です。大勢の学者先生方を動員してもよいかと思います。日本がやったことは、取り立てて罪に問われるべきことだったかどうか、全国民に納得のいく新しい歴史観を培うために一役買ってこそ、天下のマスコミでしょう。

    そのかわり、日本人は自己否定と他者依存の気楽さを脱する覚悟を持たねばなりません。全てを自己決定し、自分で運命を切り開いていく独立国としての覚悟を、今こそ取り戻さねばなりません。



    [ 2013年05月29日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    21世紀の日本に必要な外交パラダイムシフト


    西部邁氏の思慮深く核心を突く正論に、ノックアウトです。〔総力大特集 がんばれ、安倍総理!〕「『チャイメリカ』から目を逸らすな」(WiLL/7/2013)を読みました。これは、広く国民全員が読み、日本の未来を開く新しいパラダイム(ある時代に支配的な物の考え方・認識の枠組み)にすべきものだと思いました。

    以下、引用部分は〔 〕で括ることとします。

    まず、「日米安保の大矛盾」という見出しの文章を簡潔にまとめた箇所として、〔チャイメリカという形で中国とアメリカがアジアの覇権において提携をしようとしているなかで、日米安保を強化して中国に対抗するだの尖閣を守るだのという子供にもわかるデタラメな話、歴然たる大矛盾〕とあります。

    では、日米安保はどのように性質を変えればよいのでしょうか。

    かつて、「アメリッポン」という言葉が、80年代に入ってから「ジャメリカ」にかわったというのです。〔主導力はジャパンにあり、それにアメリカが従うという構図が伺えます。当時の日本は急激な勢いで経済大国となり、技術的にも極めて高い水準にありましたからね。他方で、アメリカの経済はボロボロになりつつあったわけです。〕

    同様に、「チャイメリカ」も、〔動かす動因は中国の側にある〕というのです。〔米中貿易は日米貿易の2倍を超えています。〕〔アメリカ国債の最大の購入者は中国であり、いまさらアメリカが中国に対して、かつての対ソ連のような冷戦的な態度をとることは不可能であるとアメリカ自身が認めている。中国の国防費も、やがてアメリカを追い越すのでしょう。〕

    次に「チャイメリカ左翼同盟」という意外な見出しが立てられています。

    〔アメリカとソ連は二卵性双生児〕とされています。共通点は〔歴史という土台がないか、もしくは弱い〕〔どちらも近代主義の派生物〕とされます。〔西と東でそれぞれ異なった方向で純粋化された近代主義〕だというのです。〔個人主義に基づく実験国家と全体主義に基づく実験国家〕というのが相違点です。

    〔もともと左翼というのはフランス革命時に、「自由・平等・友愛・合理」の価値カルテットを叫びまくっていたジャコバン派を中心とする過激派(もしくは急進派)が国民公会の左側に座席を占めたことに由来します。〕〔要するに文明思想の根本を訪ねれば、アメリカもソ連も結局のところは純粋近代主義に疑いを抱かないという意味で左翼国家だったのに、戦後日本は、アメリカに近づくのが保守で反左翼、ソ連に共感するのが革新で左翼だと間違って思い込み、その思い込みを半世紀も続けてきました。〕〔政治のねじれ現象の前に思想のねじれがあったということです。〕

    米ソ冷戦時代と、チャイメリカの違いは、次のように説明されています。

    〔冷戦時に激しく対立・・・アメリカもソ連も自国のヘゲモニー(覇権)を今後も伸長できると踏んでいたから〕
    〔両国とも不安だらけ、もっと言えば病気だらけだからこそ、手を組まざるを得ない。チャイメリカはそういう「不安のパートナーシップ」なのです。〕

    さあ、いよいよ日本の今後のあり方を示唆する箇所です。

    〔今後衰え行く米中両国を考えれば、日本人が自国に誇りを持ち、独自の国を創るという気概を抱くことで、独自の道を発見できるはずです。〕
    〔自国のインディペンデンス(独立)に時間をかけ、さらに言えば、歴史を再興させながら国家を創り上げていくことが求められているのです。〕

    〔日本がチャイメリカに愚弄、翻弄されないためにも、それこそ臥薪嘗胆してでも日本の独立の拠点を創り出すという方向に舵を切るべきであり、そのようなことをインテリ連中が主張し続けなければならないと思っている。〕

    〔日本の伝統はアメリカや中国なんかとは違うどころか、実験国家であるアメリカや中国はそもそもバランス感覚としての伝統意識が極めて希薄な国なんです。両国の抱える危機の可能性もそこに胚胎しています。〕

    〔国家が危急存亡のときに安全と生存だけかざしてアメリカにくっついていれば生き延びられる、あるいは東アジア共同体を叫んでいればアジアと仲良くやれる、といったやり方は亡国の元です。〕

    〔いわゆるグローバリズムというものが徹底的に失敗したことはいまや世界の常識です。(中略)自由と規制の間、あるいは競争と保護の間のバランスをどうとるかということに、各国が必死になっている。
    TPPですら、明らかに、アメリカの保護政策の一環なのです。日本の金なり技術なりをいかに奪いとるか・・・〕

    最後に「今後、必要となること」というまとめの部分です。

    グローバリズムの失敗に対抗するためには、国家は己を保護しなければいけない。(中略)今後必要となるのは健全なナチズム、つまり国民社会主義であり、健全なファッショだろうと思うのです。
    この場合「ファッショ」とは束ねるという意味です。(中略)
    ここで「健全な」という意味は、国家の歴史に根付くような国民社会の創り方が問われているのです。
    それは一朝一夕にできるとは思いませんし、五年、十年どころか何十年かけて徐々にできることです。
    国防軍創設も憲法改正もなにもかも全部含めて日本の国民社会をいかに束ねるか、有機的に再構成するかということが、「チャイメリカ」時代の日本には求められていると思うのです。〕

    3段組14ページの力のこもった文章です。たったこれだけでは十分に伝えられません。アベノミクスについての達観も述べられていましたが、省略しています。けれども、骨子となる主張はなるべく汲み取ったつもりです。要するに、翻弄されて自滅することのないように、しっかりと地固めをせよ!本来の日本を取り戻せ!ということだと、受け止めました。何か希望が湧いてくると共に、昨今の政治動向に対する疑問点も見えてきます。


    [ 2013年05月28日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    『日本よ、何処へ行くのか』


    伊藤貫氏、田母神俊雄氏の著書を読んだり、講演・講話をインターネット等で聴くにつけ、時折、江藤淳氏の著書の一節が彷彿と浮かびます。既にご自分の血肉にされているものの、おそらくかつてお二人とも江藤氏の著書をひもとかれたのでしょう。

    次世代を担う若者たちを巻き込んでの平和運動が、このところ高まりを見せているようです。核の脅威、憲法の見直し、などと関連していると思われます。

    考えなければならないことがたくさんありますが、一度に何もかもは出来ません。大切なことを押さえるために、『日本よ、何処へ行くのか』(江藤淳 著 / 平成3年/文藝春秋 )を一冊読み返してみました。
    以下、大きく3つのポイントに分けて、引用したいと思います。


    ① 外交の基本

    ★ カネというものは、どういう仕訳で、誰が誰に出すか、どういう出し方をするかが、いつも重要な意味を有する世界です。

    日本として、何をどう出すかということになると、やはり出し方をよく考えなければならない。つまり、カネを出して何と交換するかという、交換の問題です。

    ★ 今、我々は米を食い、味噌汁を飲んでいる。そして、そのような生存の様式を守り続けるように国として配慮するのが外交であり、防衛なのである。

    日々自分たちの一番なれ親しんだ生活を守っていけるかどうか、が鍵なのである。


    ② アメリカ・日米関係

    ★ 日本は、日米の相互補完的経済関係のなかで、事実上アメリカの財政赤字を負担している形になっています。

    戦争は始めたものの、当のアメリカ経済は異常な状態で、双子の赤字(貿易赤字と財政赤字)がほとんど破局的様相になっている。

    日本はいまや日米安保条約の枠をはるかに超えて、アメリカの世界戦略の要石になってしまっているのである。

    ★ アメリカは移民が寄り集まって作った国だから、理念を立てて、その理念が世界で最もすぐれているという建前を保持しない限り、国家の統一が崩れる危険がある。理念がなければ一日も存続できない特殊な共和国なのである。
    その特殊な共和国が、圧倒的な核の独占によって超大国としての力を持った。
    このアメリカの力についての自己幻想と、足元の経済困難の現実との落差のために、世界がどれだけ深い影響を受けているかわからないということに、気づかないといけない。

    ★ 農産物とハイテク兵器以外に、アメリカにはこれといって売るものがない。
    と同時に、今回のハイテク兵器の不可欠な部分が日本の技術によって支えられていることが、専門家によってつとに指摘されているのです。

    ★ 実はアメリカ人が信じている“近代”とは、アメリカのナショナリズム、アメリカの“民族主義”に過ぎない。

    ★ 世界の歴史に徴しても、単独覇権国家はごく短期間しか維持し得ない。


    ③ 日本国憲法

    ★ この憲法は、よく言われるような「平和憲法」でもなければ「不戦憲法」でもない。日本を非武装化し、交戦権を剥奪して一種畸形な国家にとどめ置こうとする当時の連合国の政策意図を“憲法”という形で固定化した文書に他ならないのである。

    ★ 国家に固有な主権に伴う諸権利をすべて行使できるような国にならないと、国際社会では通用しない。今まで日本と言う国があるかのように見えていたのは、アメリカがパッケージで日本の周りに見えない鎖国をしていてくれたからだ。
    その見えない力に代わって、日本の領域を自ら固く守ると言う意味で、軍事的再鎖国と言ったのである。

    ★ 日本は平和憲法があったから平和だったのではなく、在日米軍という日本の軍事的真空を満たす国際的軍事力があったから平和だったのである。

    ★ 憲法も自衛隊法も、おそらくは日米安保条約も、まとめて改正せざるを得ない局面が近づいている、と私は思うのである。

    ★ 憲法というものは、私はもっと実務的なものに直すか、いっそのこと英国のように、憲法典そのものを廃止してしまうべきであって、妙に精神的・宗教的な 読み替えができるような文書は、憲法典から削除していくのが正しいと思うのです。

    ★ 検閲の厚いベールの陰で現行憲法を作り出し、“自由”と“平和”を掲げて日本に“不自由”と、いつまでも終わらない“戦後”の拘束を与えてきたアメリカ人たちに、ちょっとしたショックを感じさせるためにも、現行憲法の廃止は一考に値すると私は思う。



    ◎これは、22年前に発行されたものだということを確認しておきます。現政権で何らかの進展が見られることを、故江藤氏も遙か彼方より、期待しておられることでしょう。


    [ 2013年05月26日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    外務省が描く20年後の日米関係


    「将来の国際情勢と日本の外交ー20年程度未来のシナリオ・プラニングー」をインターネットで見つけました。報告書名・発行所は、「平成22年度外務省国際問題調査研究・提言事業報告書/平成23年3月/財団法人 日本国際問題研究所」です。

    119ページにも及ぶ長いものなので、概略を知るためにまず「目次」を紹介し、次に「日米関係」を取り上げたいと思います。

    《 目 次 》

    〔第1部  20年程度未来の国際情勢(総論)〕
    なぜ20年後の世界を展望しなければならないのか?
    ――「将来の国際情勢と日本の外交」研究会を支えた問題意識――
    山内昌之・中山俊宏

    〔第2部  20年程度未来の国際情勢(各論)〕

    第1章 国際秩序の展望―「共通の利益と価値」は可能か―
    細谷雄一

    第2章 日本の地域秩序構想
    宮城大蔵

    第3章
    20年後のアメリカと日米関係―同盟を漂流させないために―
    中山俊宏

    第4章 伝統的安全保障
    道下徳成

    第5章 日本と環境
    亀山康子

    第6章 途上国開発をとりまく戦略的環境と日本の開発協力
    ――グローバル・シビリアン・パワーをめざして――
    大野泉

    第7章 資源エネルギーから見る戦略的日本外交
    前田匡史

    第8章 日本の科学技術政策
    鈴木一人

    〔第3部 日本外交への提言  将来の国際情勢と日本外交-展望と提言 〕
    山内昌之


    日米関係に直接関係するのは、はしがき、第2部の第3・4章です。
    日本は今後、どのようなアイデンティティと外交戦略をもって、アメリカおよび国際社会に向き合っていくべきなのかということが、各方面からじっくりと考察されていました。
    極論に走らず、慎重に論が進められています。じっくり読まなければ、正確なニュアンスが分かりづらいのですが、勝手に要約することは憚られますので、特に重要だと思われる箇所を引用しながら、私が捉えた要旨をお伝えしたいと思います。


    はしがき「日本が位置する東アジアにおいては、中国の台頭が軍事・経済バランスに一層大きな変動をもたらす中で、安定的な地域秩序をいかに構築し、いかに我が国の安全を保障するかが重要であります。日本の安全保障の基盤である日米同盟についても、大きなパワーシフトに対応した、より有効なあり方を模索することが求められています。」 ここにすべてが要約されています。

    これをさらに端的にまとめると第2部第3章「日米両国が台頭する中国をどのような存在として認知・受容していくかということに帰着するだろう。」となります。

    第3章からの引用をしばらく続けます。

    「アメリカにとって、日米同盟は広範にひろがる安全保障政策の重要ではあるが一端に過ぎないが、日本にとっては、安全保障問題の入り口でもあり出口でも
    ある。この非対称性も日米同盟のハンドリングを難しくしている。」

    「米側のコンセンサス・レポートに対応する日本からの本格的な返答はいまだない。無論、同盟マネージメントの現場では、エキスパートたちによって粛々と同盟のヴァージョン・アップの取り組みに向けた議論、作業がすすんでいることは確かだろう。しかし、新しい時代に向けた新しい日米同盟のかたちをめぐる国民的議論は不在といわざるをえないだろう。」

    これらの箇所も、なるほど、と思わずにはいられませんでした。つまり、 アメリカは日本を国益に利する(利用価値がある)ものとして遇するのであり、ひとたび足手まといになろうものなら、即刻切り捨てることもあり得るのです。一方日本は現状のままでは、アメリカなしで国際社会を渡っていけません。その現実を直視することもなく、平和憲法の効力で戦争を回避してきたなどというおめでたい錯覚がまかり通っています。現状維持が不可能であるという自覚が、国民に浸透しないまま、世界情勢は刻々と変わっていっているのです。取り残された日本は、どのような将来を突きつけられるのでしょうか。

    「従来の同盟、さらに同盟のネットワーク化(日米韓、日米豪、日米印など)、そして特定の問題解決・紛争予防を目的とする地域枠組み(六者協議や上海協力機構)、アドホックな協力(対テロ対策や海賊対策などの問題領域別の協力)など、新たに多様な安全保障の枠組みが多層的に構築されていく中で、日米関係を基調としつつ、異なる層を結ぶ最適結節点を素早く見出し、柔軟かつシームレスに様々なツールを用いていく発想が今後ますます必要となってくるだろう。」

    「しかし、20年後のアメリカがこのような自己イメージを持ち続けているアメリカであるとは限らない。」

    「アメリカは域外大国として、アジアにおける中国、ヨーロッパにおけるロシアの台頭を防ぎ、それぞれの地域において、力の空白を不信感が埋めるということがないよう、ある種の『オフショア・バランシング〔自らは「沖合」(オフショア)から、バランサーとして立ち回り、ユーラシア大陸の勢力均衡を図るということ〕』を行う。」

    「より公平な責任の負担というかたちでアメリカからの日本に対する要求は高くなってくるだろう。それは財政的なコミットメントと軍事的コミットメントの双方に及ぶだろう。またその過程で、日本側の日米安保への信頼が揺らぎ、その結果として東アジアにおいて、心理的なレベルで力の空白が生じ、不安定化する。」

    「それは、おそらくアメリカが歴史上初めて、自らの相対的没落を潜在的に予感していることと無関係ではない。」

    鳩山総理は、事実上退任の挨拶となった2010年6月2日の民主党両院議員総会において、『いつかは日本の平和を日本人自身でつくりあげていくときを、求めないといけない。米国に依存を続けて良いとは思いません』とはっきりと述べている。
    この『日本の米国に対する不健全な依存』という発想は、政権発足前に発表された
    Vo i c e論文(2009年9月号)でも明らかだった。」

    「安全保障政策の具体的なマネージメントは高度に専門的な知識を伴い、その細部にいたるまで国民的な議論を行うことは現実的ではない。よってある種の知的エリート集団の構築は不可欠であろう。エリートという言葉が不適切であるならば、『外交安保エスタブリッシュメント』という言葉に置き換えてもいいかもしれない。
    しかし、このエリート集団は、開かれたものでなければならず、いままでのように『密教の番人』的な存在であってはならない。彼らは国民にもわかる言葉でこのコンセンサスについて語ることができなければならない。
    そのエスタブリッシュメントは、政党の枠を超えた安全保障コンシャスな政治家や専門家によって構成されるべきであり、このような『安全保障文化』を構築していかない限り、同盟の持続可能性も危うくなっていくだろう。」

    「このように考えると、同盟にとっての最大の挑戦は、中国の台頭や米国の自意識の変化以上に、実は内在的なものであり、日本自身が同盟にどう向き合ってくかということが最大の課題であることが見えてくるだろう。」

    第4章では、より具体的に「日本の役割の拡大」について述べられています。

    「日本が自主防衛力を強化し、より自律的な安全保障体制を構築する必要がある。具体的には、自衛隊の各種機能をよりバランスよく保持するよう強化することが必要である。また同時に今後10年程度の短中期的期間において、憲法9条(集団的自衛権の不行使を含む)や非核三原則等、戦後に作られた様々な制約を検証する包括的な議論を行う必要があるだろう。
    また、危機に際して自衛隊を迅速に海外に派遣するための一般法を整備していく必要がある。その上で、特に朝鮮半島有事や台湾海峡危機におけるあり得べきいくつかのシナリオを想定し、各々における日米韓の連携と役割分担を十分確認しておく必要がある。
    なお、中国の脅威に対して日米で対処するという観点からは、冷戦期に日本が強化した対潜水艦戦(ASW)、洋上防空、機雷戦などに関する能力を維持・強化することも同時に必要となる。」

    アメリカの衰退、中国の台頭、に備えて、日本は今こそ対米追従を見直し、地域パートナーとの連携のもと、自主防衛へと路線を変更せねばなりません。このような公の研究物にも、このことが明記されているのです。国民が一刻も早く目覚めなければ、今が限度か、手遅れか、というぎりぎりの所に来ています。


    [ 2013年05月24日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    「北朝鮮VSアメリカ」の秘密 


    「北朝鮮ミサイル騒動後の、驚天動地の結末とは」(2013年04月11日)という記事をインターネットで読みました。筆者の原田武夫氏は、外務省を自主退職され、現在は国際戦略情報研究所(IISIA)代表取締役および一般社団法人日本グローバル化研究機構(RIJAG)代表理事をされています。

    このような記事を読むと、「世界の真実」がどこにあるのかは、マスメディアから得た情報からだけでは、とうてい分からないということを改めて思い知らされます。
    北朝鮮とアメリカの駆け引きが、芝居がかったもののように思え、日本の抜け駆け的な行動に対して、アメリカから強硬な抗議がなかったことについても、肯ける気がします。

    一国民として、国際社会に目を向け、広い視野に立って物事を考えようと努めていますが、いろいろな情報を収集した上でなければ、的外れな考えに走る可能性もあります。インターネットのありがたさを感じると同時に、ブログなどを通じて、情報の拡散に寄与したいと思いました。 


    ーーー以下抜粋して、紹介します。

    ★2004年4月に北朝鮮・龍川(リョンチョン)で列車爆発事故が発生、多数の負傷者が出る惨事となった。西側メディアの大多数は「金正日総書記(当時)の乗っていた列車を爆破するためだったが、未遂に終わった」と報じた。しかし米国系インテリジェンス機関からの非公開情報によれば、アメリカに内通した北朝鮮エージェントたちが仕掛けたもので、ターゲットとなったシリア人科学者たちは爆死したのことである。

    ★2006年ごろ、北朝鮮に拉致された日本人印刷工たちが精緻な偽米ドルを造らされている」といった趣旨の“小説”が、わが国でなぜか一世を風靡した。アメリカ政府はこれを「北朝鮮の仕業」と糾弾したが、北朝鮮はこれを真正面から否定。それどころかスイス政府がこの問題を調べ、報告書を発表し、暗に「北朝鮮犯人説」を否定したわけであるが、結局、それでさたやみになった。

    ★同年10月、北朝鮮は「地下核実験に成功した」と公式発表した。わが国政府の放射能対策連絡会議、またウィーンにある包括的核実験禁止条約(CTBT)機構も同様に特異な放射性物質は認められないと発表した。ところがアメリカだけがそうした物質を「発見」したと言い切り、これをもって「北朝鮮による核実験を公式に確認した」と断定。最初はこれを「アメリカの判断」と引用していたわが国政府も、国会答弁の中で徐々にこれを「事実」であるかのような口ぶりで話し始めた。

    ★北朝鮮問題はアメリカにとって“東アジアマーケットの奪い合い”における対象相手であって、それ以上でもそれ以下でもない。マーケットとしての北朝鮮にアメリカは入っていくことができず、煩悶しているというわけなのである。北朝鮮国内マーケットのさまざまなセクターが欧州各国によって、さらには天然ガス・パイプライン建設利権がロシアによって仕切られてしまった今、アメリカの取り分となりうるのは「原子力」と「ミサイル」の2つしかない。

    ★それでは北朝鮮はなぜこのタイミングを選んだのか。私はそれが国際調査ジャーナリスト協会(ICIJ)により、今月4日から全世界の38のメディアを通じてリークされ始めた「オフショアマーケットにおける富裕層の不正蓄財」の実態と関係していると見ている。昨年10月ごろより、これまではタックスヘイヴンの守護神のような存在であったイギリスが突然、態度を変え、そこで蓄積されている顧客情報の開示へと動き始めている。今回のリーク報道は正にこれに拍車をかけるものであり、世界中の富裕層たちは恐れおののき、血眼になりながら資本の逃避をし始めているのだ。実はここで出て来るのが北朝鮮なのである。

    東南アジア諸国を中心とした閥族集団たちは北朝鮮に資金を預けており、これを運用すべく、あの「金正男」を中心とするエリート集団たちはウィーンやパリ、そしてスイスを頻繁に訪れている。だからこそ金融大国「スイス」はこれら王子たちを預かり、かつODAを用いて平壌にMBA(経営学修士号)スクールまで設立・運営してきたのである。

    アメリカ人の富裕層がこれに無関心でいるはずもないのであって、だからこそ北朝鮮とアメリカとの間の争いには、すでに決着がついているというわけなのである。そう、北朝鮮がいかに乱暴狼藉を働こうとも、追いつめられていくのはむしろこれまでの金融大国アメリカのほうなのであって、その逆ではないのである。

    アメリカは国務長官以上のレヴェルで「電撃訪朝」を仕組み、電光石火で和解をアピールするに違いない。そしてその結果、北朝鮮は名実ともに金融立国という意味も含めた「エマージングマーケット(新興国市場)」として、世界へのデヴューを果たすというわけなのだ。

    ーーー抜粋終わり

    安倍政権が、日本人拉致被害者の奪還を目指して、動き始めたというのに、北朝鮮は不可解な反応しか見せていません。ミサイルを連日打ち上げたり、5月22日、金正恩第1書記の特使が中国を訪問した、と報じられています。中国の対北朝鮮金融制裁はどこまで本気かということも、明確にはつかめず、アメリカの非核化の要求すらどこまで本気かということも、半信半疑にならざるを得ません。

    日本は、近隣の国々からどう見られ、どう扱われているのか、それは何故なのか、客観的に自己分析する機会とせねばならないように思います。


    [ 2013年05月23日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    アメリカの「本音と正体」


    「アメリカは日本を潜在的な敵国と定義している」・・・
    こんなことすら知らない日本人が、まだまだ大勢いることでしょう。知ったところで、アメリカとの同盟関係が解除できるわけではありませんが、まず、アメリカの本音を知って付き合うのと、知らないままで付き合うのとでは、将来の方針が変わってくると思います。

    伊藤貫 著『自滅するアメリカ帝国~日本よ、独立せよ~』の中から、今回はアメリカの「本音と正体」に関する事柄を紹介してみます。

    1990年、ブッシュ(父)政権のホワイトハウス国家安全保障会議は「冷戦後の日本を、政治におけるアメリカの潜在的な適性国と定義し、今後、日本に対して封じ込め政策を実施する」という反日的な同盟政策を決定したのです。

    自衛隊の次世代戦闘機の日米共同開発合意を、一方的に破棄・改定したり、日本に対して国際通商法(GATTルール)違反のスーパー301条項を適用して、米製品を強制的に輸入させる「強制貿易」政策を押しつけてきました。
    スーパー301条項という言葉がマスコミでよく取り上げられたことは、私も記憶しています。

    公式の席では日本に対して、「日米同盟は、価値観を共有する世界で最も重要な二国間同盟だ」とリップ・サービスしておきながら、実際には日本を“潜在的な適性国”とみなして強制的な貿易政策を押しつけてきた1990年代のアメリカーーブッシュ(父)政権とクリントン政権ーーのやり方は、ウォルツが指摘したように「権力の濫用と腐敗」を体現したものであったというのです。まさに二枚舌外交です。

    そもそもアメリカは、自国を例外的に優れた国と見なし、ソ連崩壊後は、世界の一極支配を目指してきました。「帝国主義」に反対するのは、自分こそが覇権の頂点に立ち「大米帝国」を築くためだったのです。ですから、世界中に日本をはじめとする数多くの保護領(属国)と傀儡政権を設定し、これらの諸政府に、アメリカにとって都合の良い経済政策と軍事政策を押しつけてきました。

    「2008年の時点で、アメリカは世界の132カ国に700以上の軍事基地を運営している。」とも書かれています。東西冷戦は終了したのに、未だに世界中に多くの軍事基地を維持して、外国から撤退しないのです。他の先進諸国が、グローバルな、もしくは地域的なリーダーシップをとろうとすることを阻止するためです。

    北朝鮮が、よく韓国を「傀儡国家」と揶揄するのは、これに基づくものだったのですね。いえ、人ごとではありません。日本自身が、戦後長きにわたって紛れもない「傀儡国家」を演じてきたのです。「日米安保体制という『国際公共財』によって『保護』されてきた日本は、自国の憲法・歴史解釈・外交政策・通商政策・金融政策・通貨政策を米政府によってコントロールされてきた。」 とあります。何もかもがんじがらめではありませんか。

    アメリカも経済的に行き詰まり、流石にその限界に気付き始めてはいます。そもそもこの一極覇権という戦略は、1990年代に、民主・共和両党の安全保障政策のエリート・グループが決めたことで、国民はその内容についてきちんとした説明を受けていないのです。今後これを実行するのにかかるコストとリスクは、国民の支持を得られないという見方も示されています。アメリカは、どうしたところで、従来通りの我が儘勝手ができなくなるはずなのです。日本をはじめとするこれまでの傀儡国家が、独立国家としての正しい自覚を持つならば・・・中国は既にそのことに気付いているのです。

    「拉致問題は、日本が主導的に解決すべき問題だ」と言い切った安倍首相に頼もしさを感じます。その反面、「残念ながら、ほかの国がやってくれるということはありません。日本の判断として、行うこともございます」という言い回しの中に、歴代首相および政府がいかに他者依存であったか、安倍首相自身、いかに重圧をはねのけての苦渋の決断であるかということが滲み出ています。

    韓流ブームは在日韓国人の参政権を認めさせるために、警戒心解除を狙って仕組まれたものだと聞いたことがあります。ロシアのプーチン大統領は、森元首相を手先に使って、北方領土を餌に、日本の技術力とお金を吸い上げようとしているとも読みました。日本人はこれ以上、断固、諸国民の信義に信頼して心を許してはなりません。「国際社会は鬼ばかり」だというくらいに警戒し、生き残るための闘いに挑まねばなりません。


    [ 2013年05月21日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    力を伴わない文化は死滅する


    「日本が安易な対米依存体制を続けていれば済む時代は終わった 」この認識を、緊急に日本国民全員に徹底する必要があります。

    中国の大軍拡、北朝鮮の核兵器増産、ロシアの再軍国化、米経済力の衰退(しかも先日のブログ「赤貧のアメリカ、驚愕の実情」で書いたように、自国の維持すら危ぶまれるほど深刻な事態)、これらの現実を直視するなら、「日米関係を深化させよ」とか「集団的自衛権を認めよ」というような単純な政策では対応できないことは自明です。

    「中朝露三国は、米政府がイスラム教諸国における泥沼化した戦争で身動きがとれなくなり、東アジア地域における軍事介入能力を失ったことを鋭く読み取って、自国の地政学的条件を強化する政策を実行してきた。」『自滅するアメリカ~日本よ、独立せよ~』(伊藤貫 著 2012 文藝春秋)
    周辺の国々がここのところ日本に圧力をかけてきたのは、民主党がアメリカとの関係を壊したからばかりではありませんよ、安倍首相。

    伊藤氏は、こうも述べています。

    「日本が自主的な核抑止力を構築するために必要な防衛予算は、毎年のGDPの0.1~0.2%程度に過ぎない。1950~60年代のインドと中国は3千万人以上の餓死者を出した極貧国であった。フランスの人口と経済規模は、日本の半分に過ぎない。それでも自主防衛の義務から逃げただろうか。」

    「自国にとってのバランス・オブ・パワー条件がこれ以上、不利で危険なものになることを阻止するグランド・ストラテジー(最も基礎的な国家戦略)を構想し、実行することは、日本人の道徳的・軍事的な義務である。」

    伊藤氏から、これだけ力強い提言が1年2か月も前に示されているのに、実際の政策の進み方、国民の意識の変化は、なんという牛の歩みなのでしょう。こんなことでは、間にも提灯も合いません。


    米国国家情報会議「グローバル・トレンド2030:未来の姿」(2012年12月版)を見れば分かるように、アメリカは17年後も、核を捨てるつもりはありません。ならば、その他の保有国も核を維持し続けるでしょう。

    それどころか、グローバル・トレンドには、「核の拡散、核の安全保障に関する懸念の拡大等、南アジアや中東における紛争生起の可能性は、包括的な核抑止を脅かす恐れもある。」とまで記されているのです。日本は、どうやって四方を取り囲む核保有国と渡り合っていけるのでしょうか。


    憲法の議論も、まず実情に危機感を持つところから始めないと、これまた間違いなく牛歩になりそうです。必要に迫られていることを国民が自覚するなら、明日にでも変えなければ!と多くの国民が立ち上がるはずです。日本人はそこまで救いがたいマヌケどもの集合体でしょうか? マスコミの使命は何でしょうか?いかにすばらしい文化であっても、国が滅びる時は心中するより他ないのです。


    [ 2013年05月20日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    文化が経済発展の源


    「瀬戸内海はエーゲ海よりもすばらしい」 あるカナダのヨットマンは、瀬戸内好きが昂じて日本に住み着いたといいます。 世界中の海を訪ねてまわっている親子連れの家族が、瀬戸内海の自然と人工(何キロメートルにも及ぶ高架橋)の融和のすばらしさに感動して、「信じられない!何日でもこの海を旅していたい」と話していました。

    因島では、かつての除虫菊や綿花を、最近また栽培し始めたそうです。懐かしさもありますが、自然の恵みに生かされる生活を少しずつでも取り戻したいという本能的な願望に突き動かされての営みではなかったかと思われます。地元の小学生が、植物から取り出した綿で糸を紡ぐ様子に目を見張っている場面がありました。

    綿花栽培の段階から手がけた布で作品を作った染織家が、パリの見本市に出品して認められたというような場面もありました。「天然の素材、人々の思いが詰まった作品に、人は惹かれる。そういう時代になってきている」と作者は語っていました。

    ・・・朝、出かける前の身繕いをしながら、偶々ついていたテレビでちらっと見たことが、なぜか印象に残っています。車の中で、この予定がなければ、じっくりと腰を据えて見たい番組だったな、と少し悔やまれました。

    「日本のすばらしい自然とそれによって育まれた文化をもっと大切にしたい。文化を大切にしない国は滅びる。利害得失の経済にばかり重点を置くなかれ。」出演者たちがこう語っていたことも記憶に残っています。

    文化が経済発展の源であることを忘れず、心豊かに生きたいものです。


    [ 2013年05月19日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    倉山満氏の「憲法指南書」がおもしろい!


    本年(2013年)、ようやく真の意味での「主権回復」に目覚めた日本。
    国民生活の柱となる「憲法」を、見直そうという動きも、急に強まってきました。

    まさに「温故知新」です。伝統を踏まえた新しい日本の生きる道を共に見出していきましょう。人任せではなく、各自が学ばねばなりません。
    「自主憲法」「自主防衛力」を手にした時こそが、新しい日本の歴史の始まりです。


    『誰が殺した?日本国憲法!』倉山満 著 2011/5 講談社)を読みました。
    教室の生徒に説明するような口ぶりで、具体例やたとえを挙げながら、わかりやすく説明されています。しかも、今どのような意識変革が必要なのかを、事実を踏まえ理路整然と示して、心ある国民の開眼を促してくれる力作だと思います。

    2年前に発表された時点ですぐにベストセラーになれば、もっと早く憲法の見直しが実現できたでしょう。でも今からでも、遅くはありません。

    たくさん紹介したい点がありますが、ここでは数点にとどめます。

    ーーー紹介はじめ

    【最高裁は人権を守らない】

    ◎どんな権力も個人の自由を何の理由もなく奪うことはできない。これは単に世界の文明国がそうだというだけではなく、日本人が古代から大事にしてきた美風。
    ところが日本国憲法体制では、それが建前にすぎなくなっている。

    ◎本当に知るべきは、日本国憲法とは戦勝国アメリカによる最も重要な戦争行為だという事実である。まずこの事実を押さえなければ、中身の薄い議論にしかならない。


    【 オカルト平和主義】

    ◎「憲法」とは「社会全体を形成する秩序」のことである。
    社会秩序は、国家元首・文武の公務員・国民が一体となって守り、良くしていくもの。
      憲法に基づいて社会を良くしようとする考え方、これを立憲主義という。

    ◎吉野作造の「立憲政治の条件」
     ①「人民権利の保障」 ②「独立の裁判権」 ③「民選議員制度」
    ☆芳野は平和主義者だが「戦争放棄」は全く考えていない

    ◎異常なのは、日本国憲法と戦後の憲法学の方。
     国家が生存できなければ、人権も福祉も何もない。

    ◎日本国憲法が存在する前提は、占領軍の存在。

    ◎「自衛」までも吉田茂首相ははねつけていたが、朝鮮戦争で一瞬にして変更され、「自衛までは放棄していない」となった。

    ◎米軍基地の存在(ベトナム戦争、イラク戦争に荷担)で、既に集団的自衛権を行使している。

    ◎中立国は安泰ではない 。「中立」とは「両方の敵」


    【もはや日本国憲法は誰も幸せにしない】

    ◎かつて世界の覇権国家であった大英帝国が東アジアまで手が回らなくなった時に、「極東の憲兵」として大日本帝国の実力拡大を望み、日英同盟を結んだ。
     東アジアで、日本以外のすべての国が軍拡をしている今、なぜ日本が国防努力をしないのかが不思議がられている。

    ◎国家経営が周辺諸国との関係を無視して行えない以上、現実の安全保障を抜きにして憲法議論をしても無意味だ。
     米国が50年後も同じような大国でいられない以上、沖縄をどうするのかを考えることが日本の国家経営の本質。普天間問題はそれに付随する行政問題にすぎない。

    ーーー紹介終わり

    上記はほんの一部です。 興味を持っていただけたでしょうか。是非一度お読みください。


    [ 2013年05月18日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(-)

    赤貧のアメリカ、驚愕の実情


    「乳房切除のアンジェリーナ・ジョリー、次は卵巣摘出を予定」・・・そこまでやっていいんかい?いくら話題作りにしても、やりすぎでは?YAHOO!映画のトップニュースを見て、そう思いました。

    家族の支えに感謝しながら、ひっそりと人知れず、ではいけなかったのでしょうか。
    公表に踏み切ったのは「がんになる可能性におびえて暮らす女性たちに、乳房切除手術という選択肢があることを知ってほしい」という思いからだそうですが、その女性たちとは、たぶんセレブ限定ではないでしょうか。

    先日、「反日の米中連携、その実態と行方」【桜H25/4/27】という討論番組を視聴したとき、福井雄三氏(東京国際大学教授)が、次のような話をされました。

    〔TPPで、外資のハゲタカファンドに日本は食いつぶされてしまう。たとえば盲腸の手術で一週間入院して、日本では9万円で済むところを、アメリカでは300万円かかる。払えずに、我慢して死んでしまう。アメリカは自由競争社会なので、いくらでも値段をつり上げられる。医療を金儲けの手段にしている。

    現行の日本の国民健康保険制度は、大変望ましい。公助・共助・自助からなっている。国の税金、保険、自己負担。これは利益中心主義とは異なる価値観だ。日本は助け合いの文化。運命共同体の価値観だ。〕

    21世紀に入ってからのアメリカ経済全体は、失礼ながら赤貧といっても過言ではないほどに、傾いているようです。具体的に理解するために、『自滅するアメリカ帝国』( 伊藤貫 著/ 2012 / 文春新書 )から、少し、抜粋します。

    ーーー抜粋はじめ

    ブッシュ(息子)政権は、イラク戦争のコストを、500億ドル程度と予測していたのに、実際には全ての経済コストを計算すると、3兆ドルに達するという。推定の60倍!の額である。

    ①引退者人口の激増
    アメリは恒常的に自国の発行する赤字国債の半分を、外国の政府と金融機関に購入してもらわなければ財政運営ができない。2016年以降、外国が買い支えを拒否するようになればアメリカの財政赤字は、即座に国際通貨危機を引き起こすだろう。
    しかも今後急速に上昇していくベビーブーマーの引退コストは、2010年代末には国家予算の50%、2020年代後半期には75%に達するという。いうまでもなく対処不可能な数字だ。2015~2025年の時期に、米財政は非常に深刻な状態になる。

    ②膨大な医療費負担
    2011年に米国民が医療費として使った金額は、GDPの18%である(他の先進国の約2倍)。2030年代には米GDPの3分の1が医療費に使われるだろうと予測されている。

    ③米人口のヒスパニック化
    2020年代にアメリカの青少年人口の過半数が非白人となり、2042年頃、アメリカの白人は少数民族となる。そしてこの人口のヒスパニック(中南米系アメリカ人)化は、アメリカの平均貯蓄率、平均学力、労働生産性、社会治安、福祉依存率等に、ネガティブな影響を与えるだろうと予測される。

    ④格差社会
    過去30年間のアメリカの所得と資産の配分に、異常な歪みが生じた。人口の1%に所得と資産が集中。平均的な国民の家計は、顕著な債務過剰、貯蓄欠如の状態。
    よって毎年、全世界の貯蓄増加量の8割を借り入れて、アメリカの過剰消費を支えていた。債務過剰のアメリカが、不正な金融商品を世界中の金融機関に大量に売りつけたことによって、2008~09年の金融恐慌が起こった。アメリカは、今後保護主義的通商政策と、孤立主義的外交政策に戻る可能性が高い。

    ⑤米ドルの特権喪失
    「近い将来、米ドルは国際基軸通貨としての地位を失うだろう」という経済分析は、すでにIMFとCIAのエコノミストが報告書の中で述べている。著名な経済学者たち(スティグリッツ、アイケングリーンバーグステン)もそれを予告している。
    これまでの毎年、他国の中央銀行と金融機関にアメリカの赤字国債を強制的に購入させて、自国の財政赤字と経常赤字を低い利子率でファイナンスさせる、という途方もない特権を失うと、財政運営はますます困難を窮める。

    ーーー抜粋おわり

    日本の将来も、楽観はできませんが、このアメリカの将来像は想像するだに絶望的ではないでしょうか。これを読んだ後で先日、「グローバル・トレンド2030:未来の姿」(2012年12月版)をつぶさに読みましたので、呆気にとられたのです。まだ、覇権の名残を思い描き、アメリカンドリームという言葉までも想起していることを、どうお感じになりますか。
    改めてTPP参加は、日本に何をもたらすのでしょうか。
    しかもこの国は、本音では日本の衰退を予想して、臆面もなく公表しているのです。


    [ 2013年05月16日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    北とは毅然とした交渉を!


    この度の、北朝鮮との交渉開始について、本日いろいろな報道がなされました。
    まだ具体的な展開が見えない中で、諸外国の動きに配慮しながら、様々な懸念が
    示されているようです。

    一方で、飯島氏の実績を鑑み、何らかの事態の好転がもたらされるのではないかという期待が感じられる報道もありました。
    その中で特に目を引いたものを、取り上げてみたいと思います。


    ーーー引用はじめ

    【飯島内閣参与が訪朝 北とパイプ 拉致進展へ地ならし】

    産経新聞 5月15日(水)7時55分配信

     北朝鮮への国際的な包囲網が強まるさなかで、飯島勲内閣官房参与が突然、訪朝したのは、膠着(こうちゃく)状態が続く拉致問題の局面打開を図ろうとしたといえる。拉致問題の解決を「私の使命」とする安倍晋三首相の意向を踏まえた行動とみられ、「特使的な位置づけで首相訪朝に向けた地ならしではないか」(政府関係者)との見方もある。

     政府内では先週末から、飯島氏が今週中国入りするとの情報が流れていたが、ある政府関係者が「平壌入りするところまではつかめていなかった」ともらしたように、菅義偉官房長官らごく一部の高官を除き秘密裏に計画を進めていたようだ。

     「特命担当」として政権入りした飯島氏は当初から北朝鮮問題に関心を示し、小泉純一郎元首相の秘書官時代からのパイプを生かし、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)側とも接触していたといわれる。

     北朝鮮と極秘交渉をしていた外務省の田中均アジア大洋州局長(当時)は、小泉氏と頻繁に会談していたことを北朝鮮側にアピールしていたが、飯島氏も安倍首相との近さを強調していた。先月のテレビ番組では「首相の電撃訪朝もありうる。拉致問題の進展も期待してもらっていい」と自信をのぞかせていた。

     総連の中央本部(東京都千代田区)の土地、建物の再入札が決まったことを踏まえ、政府内では「飯島氏が本部の使用継続をカードに北朝鮮に拉致問題で進展を迫るのではないか」との観測も出ている。

     北朝鮮にとっても日韓関係の改善の兆しが見えない中で、日本側と接触することで韓国を揺さぶる目的もあるとみられる。


    【日朝首脳会談も視野=拉致解決へ交渉進める―安倍首相 】

    時事通信 5月15日(水)14時51分配信

     安倍晋三首相は15日午後の参院予算委員会で、北朝鮮による日本人拉致問題について「首脳会談をやることが(解決に向けた)重要な手段であれば、そうしたことも当然考えながら交渉していかなければならない」と述べ、金正恩第1書記との会談も視野に日朝交渉を進めていく考えを示した。白真勲氏(民主)への答弁。
     首相は「かつて小泉純一郎首相が訪朝し、5人の被害者と家族の方々が帰国できた」とトップ会談の重要性を指摘。「会うことそのものは目的ではなく、結果を出さなければならない」と強調した。
     飯島勲内閣官房参与の訪朝に関しては「事柄上コメントを控える」と繰り返しつつ、「圧力をかけながら彼らの政策を変え、対話によって問題を解決したい。その中でさまざまな努力をしている」と語った。 


    【記者に聞く!北の思惑は?韓国の反応は?】

    テレビ朝日系(ANN) 5月15日(水)17時1分配信

     飯島内閣官房参与の北朝鮮到着の様子を外国メディアに公開した北朝鮮には、どのような思惑があるのでしょうか。

     (大野公二記者報告)
     まずは北朝鮮の思惑ですが、ある北朝鮮消息筋は「今回は安倍政権の本気度を測る目的がある」と話しています。参議院選挙を控えた安倍政権が、拉致問題が進展するのではという国内向けの雰囲気作りに北朝鮮を利用しようとしているのではないかという考えがあり、「どこまで本気で日朝協議を進めようとしているのか、その本気度を見極めたい」と話していました。
     また、別の北朝鮮消息筋は「今、一番関係を進展させやすいのが日本だった」と話しています。北朝鮮は今、米中韓と外交的に対立が続き、こう着状態になっています。まず、日本と2国間で交渉することによって、「北朝鮮への外交包囲網を打ち破るきっかけを探りたいという思惑がある」と話していました。


    【 飯島内閣官房参与北朝鮮訪問 拉致被害者の家族からも期待の声 】

    フジテレビ系(FNN) 5月15日(水)20時37分配信

    (前 略)
    空港で、飯島氏を出迎えたのは、北朝鮮外務省の金哲虎(キム・チョルホ)副局長だった。
    金副局長が「何年ぶりでしょうか、訪朝は」と尋ねると、飯島氏は「11年ぶりです」と答えていた。
    金副局長は、2012年11月、モンゴルのウランバートルで行われた日朝政府間協議に、上司の宋日昊(ソン・イルホ)日朝国交正常化交渉担当大使とともに出席した、ベテランの日本担当の高官となる。
    そのあと、空港の建物をバックに記念撮影を済ませ、北朝鮮側が用意したとみられる黒のメルセデス・ベンツで空港をあとにした。
    14日午後11時、朝鮮中央テレビは「日本の安倍内閣危機管理特別担当参与、飯島 勲一行が14日、ピョンヤンに到着しました」と報じた。

    空港での出迎えの様子について、専門家に聞いた。
    コリア国際研究所の朴斗鎮所長は「大型ベンツが来ていたじゃないですか。これは、VIP待遇ですね。本来ならば、こういうのは、内密に水面下で進めるのが常識。初めから、バッとオープンにするのは、ちょっと珍しい」と話した。
    飯島氏の電撃訪朝は、なぜ実現したのか。
    朝鮮労働党の関係筋は、FNNの取材に対し、「今回の飯島氏の訪問は、複雑に絡み合った糸を解くことを話し合うためにある。拉致問題に関しては、当然われわれも、日本側が提起する問題に関しては、前向きに対処するが、日本側もわれわれとの約束を守らなければならない」としている。
    飯島氏は、かつて小泉内閣で首相秘書官を務め、2002年と2004年に当時の小泉首相が北朝鮮を訪問した際にも同行し、金正日(キム・ジョンイル)総書記と握手を交わしている。

    そして、安倍首相も当時、官房副長官として訪朝していた。
    最後の日朝首脳会談から、およそ9年がたつ。
    4月27日、安倍首相は「(拉致された)ご家族をしっかりとその手で抱きしめることができる日がやってくるまで、私の使命は終わらない」と述べている。
    関係者によると、飯島氏の訪朝は、安倍首相と菅官房長官の了承を得ているという。
    一方、15日の参議院予算委員会で、安倍首相は「報道されている飯島参与の訪朝については、政府はノーコメントでございます」と述べた。
    自民党の石破幹事長は「内閣官房参与というお立場で行っておられるわけだから、それなりの重みはあるものだと思っています」と述べた。

    一方、拉致被害者の家族にも聞いた。
    有本 嘉代子さんは「何も聞いていなかったものですから、驚きました。これがとっかかりになって、進展の方に向かってくれたらいいなと」と話した。

    飯島氏を訪朝させた日本政府側の思惑について、フジテレビの石原正人政治部長に聞いた。石原部長は「今回、飯島さんが訪朝した目的は、ずばり拉致問題を進展させたい。安倍総理は、横田さんたち拉致被害者の家族が生きている間に、この(拉致)問題を解決させたいと。独自の朝鮮総連や個人的な友人のルートを使って、今回訪朝したとみられています」と話した。

    4月1日、BSフジの「PRIME NEWS」で、飯島氏は「中国やロシアが手出しできない。ましてや、アメリカも手出しできない。こういう中で、多面的な状態での日本の役割が、もしかしたら小さな隙間がそこに存在するんじゃないかなと」と述べていた。
    飯島氏は、長ければ今週いっぱい、北朝鮮に滞在するとみられ、宋日昊大使ら要人と会談する見通し。

    ーーー引用終わり


    電撃訪問とはいえ、何ヶ月も前から周到に準備を整えた上での、機を捉えての行動のようです。不安や懸念を上回る、期待や支持があるように思えます。

    安倍首相が本気で臨もうとされていることは、言うまでもありません。他国から何を言われようとも、日本が今、行動を始めたことは、当然の選択だと思います。

    「北朝鮮で人肉食相次ぐ 親が子を釜ゆで…金正恩体制下で大量餓死発生」「麗しい首都平壌と穀倉地帯の飢餓地獄」というような報道が飛び交う中、各国からの制裁で、北は、かつてないほどに徹底的に締め上げられています。なぜか、それは北にとってあまりに不条理な「非核化」を迫るためです。解決の見通しはまだまだ立ちません。

    では、万一こうしている間に、日本からの拉致被害者が、次々飢えのために亡くなられるようなことがないと、誰が言えますか?これまで気が遠くなるほどの長い年月、再会を待ち望んでこられたご家族のお気持ちは?

    飯島氏と安倍首相の連携プレイが、実りをもたらすよう、私たちも本気で祈りたいと思います。


    [ 2013年05月16日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    「核防衛」タブー視の打開


    金正恩氏が突きつける真実を直視してみましょう。北朝鮮は、もしも核武装をしていなければ、時代遅れの国として、とっくの昔に消えているはずです。少なくとも金政権体制は続かなかったでしょう。韓国同様に核を持たない国であったほうが、経済的にはここまで困窮せず、早く統一へのめどが立ってよかったのかもしれません。けれどもアメリカや中国、ロシアが、緩衝国家としての利用価値を見出し、核開発の支援までして、今に至っているのです。

    いえ、よくよく調べれば、日本からもミサイル開発のための部品や、ウラン濃縮施設を造るための技術が流出しているのです。青森県の六ヶ所村がモデルになっているという報道が数年前にされていました。「日本も当事者だ!」と。なんてったってスパイ天国ですから。


    逆に、日本が早い時期に核武装をしていれば、拉致問題は起きていなかったかもしれません。たとえ秘密裏に拉致が行われていたとしても、発覚し、指導者が謝罪にまで追い込まれた時点で、徹底的に糾明できていたはずだと思います。

    核兵器を持つ国は、持たざる国に対して、明らかに優位です。持っているというだけで、別格となるのです。

    しかしそれは、「攻撃優勢(攻撃に役立つ)」という意味ではありません。今回の北朝鮮の実例を見ても分かるように、あまりにも大きな破壊力を持つ故に、「脅し」の手段としては確かに有効ですが、機能としてはそこまでです。実際に使用することは、まず不可能です。万一使用して報復攻撃を受けようものなら、自国の被害も凄まじいものとなるのですから。

    「核保有を法的に固着させ(核保有国であることを憲法に明記するという意味のようです)、世界の非核化が実現されるまで核兵力を質的、量的に拡大強化する」(金正恩)・・・核廃絶を視野に入れた上で、核武装の強化を主張するこの発言を、決して馬鹿にはできません。

    彼は、核兵器所持によって、「防御優勢」になることを知っているのでしょう。何百万人もの餓死者を出す、内実はボロボロの弱小国家であっても、他国の意のままにならなくて済みます。たとえ相手が超大国であろうと、核の力で威圧し、振り回すことができます。限界はあると思いますが・・・


    これから日本人が取り組むべき緊急課題の一つとして、《「核防衛」タブー視の打開》があると思います。国会でも、民間でも活発な議論が必要です。

    軍事費も兵力も減少の傾向にあるアメリカでは、日本が核武装した方が コスト安になるという議論も出ています。バランス・オブ・パワーの維持を重視するアメリカの国際政治学者たちは、二十数年も前から、東アジア地域の安定に寄与するために、日本は核保有せざるを得ない、とまで言っているのです。(『自主防衛を急げ!ー日本人の覚悟ー』日下公人・伊藤貫 共著 2011/4/23 李白社 第4章 「日本の核保有を提言するリアリスト学者たち」)

    北朝鮮とともに、日本にとって当面の脅威である中国も、核、ICBM(大陸間弾道ミサイル)、空母等強力な軍備を所有しています。中国は、日本に経済力がある間は、様々な手を使って外側からも内側からも搾り取り、弱体化させて征服しようと目論んでいる、と考えるべきでしょう。

    核武装」について、軽々に結論を出すことはできないと、私自身それこそ二十年以上考え続けてきました。 勿論、「核廃絶」ができれば、それが最高ですし、それを目標にした取り組みを続けなければなりません。しかしながら、そこにたどり着く過程で、一旦、日本も核武装する必要があるのではないかと、今は考えています。


    [ 2013年05月15日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    北朝鮮を日本が抱き込めるか


    「飯島内閣官房参与が平壌へ…拉致問題を協議か」(読売新聞 5/14)の報道に、ついにその時が来たのか、と前のめりになりましたが、内容は未詳でした。
    小泉元首相の公設秘書を長く務め、策士として知られる飯島勲氏のご健闘をお祈りしたいと思います。

    「安倍首相 官邸外交による『6月電撃訪朝』の極秘計画画策か」(NEWS ポストセブン 3/18)と考え合わせると、安倍首相訪朝の前段であろうと思われます。

    「北の暴発」が懸念される中、米中韓による解決策がスローテンポでしか進まず、一方北朝鮮の不穏な内部事情がいろいろと取り沙汰されています。場合によれば最も直接的な危害を被るという見方もあるというのに、日本は、このまま手をこまねいているわけにはいきません。

    米国はかつての米中国交交渉のように、突然、日本の頭越しにドラスティック(過激)な北朝鮮との平和条約締結交渉に動く可能性が十分にあるとも考えられます。機を逸してしまえば、最悪の場合被害者になるか、難を逃れても除け者になるかで、いずれにせよマイナスの幕引きとなるのです。


    「北朝鮮がまともな国になるように、我々日本が変えなければならない。」・・・4月上旬のプライムニュースで、、伊豆見元氏が、「今のままの北朝鮮とは、正常化交渉はできない。拉致問題を解決し、核とミサイルを放棄せねば・・・」という文脈の中で、こう言われました。

    古屋拉致問題担当相は【強力な政府 一括解決!!】 と、力強い提言をされました。この不穏な情勢下で、少しもひるむことなく、力強く建設的な提言を掲げて、問題解決への意欲を語られるお二人に、「頑張ってください。よろしくお願いします!」と声援を送らずにはいられませんでした。


    金正恩氏が欲しがっているのは、援助と体制維持の保証です。しかし、ヤクザの恐喝みたいな方法では、誰も応じません。正恩氏は、当てが外れ、かといって引っ込みもつかず、ますます過激な挑発をしました。そのあげく、何の利も得られないどころか、逆にケソン工業団地閉鎖や、頼みの綱の中国からの制裁に伴い、多大な不利益を被り、人民、軍、上層部全ての反発を招くこととなってしまいました。まさに金正恩体制のピンチです。

    そもそも、北朝鮮の政治体制が、根本から間違っているのですから、いくら認めろ!とわめいても、空回りになるより他ありません。『論語』にあるように政治の三つの要素を、「食糧」「軍備」「人民の信義」とするなら、今の北朝鮮でアピールできるのは、「軍備」しかないのです。表向きは全部揃っているように見せかけても、実態は隠しようがありません。決定的なのは、食糧が枯渇していることです。

    では、日、米、中、韓、が万全か、というと、そうでもありません。全部が揃っているに超したことはありませんが、それは実は大変困難なことなのです。悩みのない国などないのです。けれども、この中でどの国が一番、要諦である「人民の信義」を有しているかと問われれば、自画自賛ではなく公明正大に考えて、我々日本しかないではありませんか。

    日本が、命がけで交渉する日が迫っているのかもしれません。この、ピンチをチャンスに変えることができるなら、それはまさに歴史上の一大事となることでしょう。かといって、米中韓が言うように、いきなり非核化に迫ることは日本の立場では考えられません。やはり、何らかの支援と引き替えに、拉致被害者を救出することに絞られるでしょう。

    それは米中韓の意向とは逆方向になります。当然、反発もあるでしょう。それでは北朝鮮の核開発を黙認してきたのは、誰ですか。米中ではありませんか。東アジアの生死を懸けた勝負と言わねばなりません。


    [ 2013年05月15日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    村田晃嗣氏の「コラボレーションの発想」


    かつて《リセット、日米同盟》という、雑誌の総力特集の中に、非常に印象的な記事がありました。最近耳に入ってくる日本の海外支援のニュースが、いくつも重なり、そのための支援金、出資金の額が山のような札束になっていくことを想像するにつけ、あの記事が思い出されます。試しに自宅本棚の雑誌コーナーを調べると、よかった、ありました!次に、最も印象に残った部分を紹介します。

    ーーー引用はじめ

    せっかく貴重なツールを持ちながら、各組織の狭隘な縦割り意識が強さを増してしまっているわけです。その結果、国家の総合力が発揮できず、国際社会での地位も思ったほど高くならない。

    つまり、個別の分野を有機的に結びつける「総合能力」、持てる力を臨機応変に運用する「展開力」、そして自国のアジェンダ(検討課題・行動計画)を国際社会に浸透させていく「広報力」という三つの能力において、日本は致命的な欠陥を抱えている。

    総合的なコラボレーションの発想に欠けることで、日本は国益をどれだけ損ねていることでしょう。

    ーーー引用終わり

    これは、(現)同志社大学学長、村田晃嗣氏の対談中での言葉です。(「諸君!」
    2009/3 文藝春秋)


    最近私が耳にしたニュースとしては、

    「ブラジルの水力発電」に三井物産が参画し、総事業費の約1割である800億円近くを三井物産が出資する。

    「インドネシアの地熱発電」に九州電力と伊藤忠が参画し、九電と伊藤忠が25%ずつ、インドネシアのエネルギー大手「PTメドコパワーインドネシア」と米国の発電機器メーカーが計50%を出資する事業会社を設立する。

    「インドの新幹線」にJR東日本や川崎重工業などが参画し、事業は9000億~1兆円規模。

    「アメリカのシェールガス」採掘に日本の技術が活躍。新日鉄住金、住友精密工業、
    神戸製鋼、 東レ、帝人、三菱レイヨン、古河スカイ、 大陽日酸、コマツ、日立建機、ブリヂストン、三菱ケミカルホールディングス、荏原製作所、日揮、千代田化工建設、IHI、三菱重工業、東芝といった多くの会社が日本にしかない技術を提供している。

    「中国の大気汚染」への取り組みに、中国側が日本の経験や技術を学んでいきたいという意向を示し、日本側が環境に配慮した技術を紹介する考えを示した。


    これらは一部です。まだまだ、把握し切れていません。でもざっと思い出しただけでも、こんなに日本は世界中で貢献しているのです。

    たとえばアメリカ。もしもこれらの日本からの技術提供がなければ、せっかくのシェールガスも宝の持ち腐れになるのではないでしょうか。

    たとえば中国。石原 伸晃環境大臣が、中国、韓国の代表と満面の笑みで握手を交わしていましたが、相手は尖閣で脅しつつ、一方環境では協力を求めているのです。非常識ですよね。
    「日本の経験に学びたい」などというリップサービスに乗せられて、過剰な支援をすることのないように、お願いしたいと思います。


    「総合的なコラボレーション(連携・共同作業)の発想に欠ける」とは言い換えれば「トータルコーディネート不足」ではないでしょうか。常に“国益に照らす”という指標を明確に持つべきです。

    「グローバル化」は「アメリカナイゼイション」である。
    「グローバル化」は「唯物主義」である。
    これらの言葉も熟考に値すると思います。

    目先の経済的な利益の追求、技術力の提供による海外貢献、これらは確かに成長のエネルギーだと思います。けれども八方美人を演じているうちに、最終的に自国が疲弊しないように用心せねばなりません。

    まして周りは「恩を仇で返す」国々です。


    [ 2013年05月14日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    日本の未来を世界が羨む?


    モーニング娘が歌う曲のフレーズに出てくるこの言葉を初めて聞いたとき、自分の中で負の衝撃が走ったのを覚えています。「日本の未来を、世界が羨む・・・」そんな言葉を臆面もなく大衆に向かって、全世界に向かって、どうして発することができるのか、ちょっと待って!いい加減にしなさい!おめでたいにもほどがある!やめろやめろ!それから何度も流れてくるたびに耳を塞ぎたい気持ちに駆られました。

    たとえば、韓国でも、中国でも、アメリカでも、どこでもいい、他の国がこんな歌を、国民的支持を受けたギャル集団に合わせて、大人も子供も口ずさんでいる姿を想像してみてください。ほほえましい気持ちで拍手喝采することができますか。気性の荒い人なら、ばっかじゃないの?とっとと消えてなくなれ!と思うかもしれませんよね。

    まして、自分で自分を守るための手段も、気概も持ち合わせていないのです。それまで運良く、いえ素質と努力が伴っていたからではありますが、豊かさを享受し、世界の大国だという自負をもっていたにせよ、そして景気の低迷から脱出しよう、というエールであったにせよ、あれは間違いなく日本国民の馬鹿さ加減を露呈した一曲でした。

    よく日本人の意識は、「お花畑」に喩えられます。「ディズニーランド」という人もいます。あの、「諸国民の信義に信頼して」の一節が、知らず知らずの間に、骨の髄まで浸透して、脳軟化症を起こしているのかもしれません。

    今、隣の軍事大国中国を相手に、領土争い(「問題は存在しない」としていますが)を話し合いで、あるいは国際法の力を借りて、有利に解決(「問題が存在する」ことは否めません)しようとしています。

    また、米国など11カ国を相手に、TPP交渉参加が承認される見通しとなったと喜んで?います。アメリカが「グローバル・トレンド2030」を出し、「最善のシナリオは、米中協力」だと明言しているにもかかわらず、です。

    WiLL(2013/5)で、中野剛志氏は、「日本が軍事力や経済力を強化し、インドなど周辺国と連携して中国に対するカウンター・パワーを形成し、勢力均衡による東アジア秩序の安定を目指す」ことを「最も有力と思われる戦略」としています。「しかし、そのような議論は、日本のどこからもほとんど聞こえてこない」と述べ、「わが国は、世界の潮流から二周も遅れているのである」と結んでいます。

    相も変わらず「日米同盟と自由貿易体制」という枠の中で、明るい未来を夢見ている日本が、世界の哀れみを受ける事態にならぬよう、祈りたいものです。


    [ 2013年05月14日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    「日本」は歯牙にもかけられていない!「グローバル・トレンド2030」


    米国国家情報会議「グローバル・トレンド2030:未来の姿」(2012年12月版)が、昨年の12月に公表されていることを知り、読んでみました。

    この報告書の公表元は、16の米政府情報機関、中央情報局(CIA)など米国の政府情報機関で構成する国家情報会議(NIC)といわれる所です。

    17年先の未来を、アメリカはどのように予想しているのでしょうか。膨大な文書のうち《要旨全文》と、個人的な独断ではありますが《気になった箇所の引用》及び《未来の姿の抜粋》を、紹介します。訳文だからか、少しわかりにくい箇所があるかもしれません。長いので紹介の部分はささっとお読みください。


    《要旨(全訳)》・・・改行のみ、文字の変更なし

    2030年の世界は、現在のその姿からは劇的に変化する。

    2030年までには、いかなる国家も、米国、中国、その他の大国のいずれも覇権国家ではなくなるであろう。

    個人のパワーの増大、国家の連携、
    国家的なものから非公式に至るネットワークは、
    1750年代からの西側諸国の歴史的な繁栄の大転換、世界経済のアジア重視への回帰、
    国内外での新たな“民主化”の時代の先導
    といった強い影響を与える。

    我々は、個人のパワーの増大、国家の連携及び
    その他2つの大きな潮流が、2030年に向かうこの世界を形作るものと考えている。

    人口構造、特に急激な高齢化、水や食料資源の需要の増加は食糧難を引き起こすかもしれない。これらの流れはほぼ確実に生起するであろうし、すでに今日存在しているが、今後15―20年間にさらにその傾向は強まる。

    この大きな潮流を実証するのが“構造変化”であり、つまり世界がいかに“機能”していくかは、グローバル環境の主要な特性の大変化によって、に大きく影響するのである。


    《特に気になった箇所の引用》

    ★アジアは、グローバルパワーの観点で、GDP、人口、軍事支出、テクノロジー投資額等を合わせると北米、ヨーロッパをしのぐであろう。中国は、2030年までに数年を残して、アメリカを超え、おそらく単独で世界最大の経済大国となるであろう。

    ★中国に加え、インド、ブラジル、その他の地域として、カンボジア、インドネシア、ナイジェリア、南アフリカ、トルコなどは、特に世界経済において重要な地域となる。同時にヨーロッパ、日本、ロシアの経済は相対的に緩やかに低下していくものとみられる。

    ★アフリカの農産物の生産性は、食料不足を回避するために、大変革が必要である。1人あたりの生産性が著しく向上したアジアや南米とは異なり、アフリカは、最近1970年代のレベルに戻ってしまった。

    ★米国は、世界第1位の天然ガスの生産国の地位を再び得たが、水圧破砕技術によって可採埋蔵量は、30年分から100年分に延長された。“水圧破砕”による掘削技術を従来は開発困難であった油田に適用することにより、原油生産も増え、米国の貿易収支を改善し、経済全体を上向きにした。しかしながら水圧破砕に伴う、特に水質汚染による環境破壊の議論は、そのような進歩の陰で進んでいない。

    ★何人かの専門家らは、米国の相対的な衰退を、19世紀末に、唯一の支配的な経済勢力であった英国が多極化に落ち込んでいった事例と比較している。

    2008年以前の経済成長率への回復と以前のような急速なグローバル化は、少なくとも今後10年間は、生起しそうにない。

    ★あらゆる手段で、ユーロの安定化を推し進めなければならない。そうするためには最低数年、多くの専門家は10年間、回復するまでにかかるとみている。

    ★中国は5年以内に一人あたりの購買力平価が1万5千ドルを超えるとみられており、これが民主化のきっかけになる場合が多いとされている数字である。中国の民主化は巨大な“波”となり、他の権威主義的な国家に影響を与える可能性がある。

    ★3つの異なる種類のリスクが国家間の紛争を生起させる機会を増大させる。まず、特に中国、インド、ロシアをはじめとする主要なプレーヤーに関する予測の変化、次に、天然資源をめぐる主張の強まり、最後に、戦争に使用する技術や手段の容易化である。核の拡散、核の安全保障に関する懸念の拡大等、南アジアや中東における紛争生起の可能性は、包括的な核抑止を脅かす恐れもある。

    ★特に、重要資源の安全保障にかかわるようなテクノロジーにおける飛躍的な発展は、世界中の食料、水、エネルギーの需要を満たすために必要である。今後15-20年間にこれらの資源を維持するためのテクノロジーが最も重要となるだろう。主要な技術とは、一般的には、収穫量の改善技術、水の灌漑、太陽光発電、先進バイオ燃料技術、水圧破砕技術による油田や天然ガスの採掘技術などである。

    ★2030年までには、新興国の寿命は著しく伸び、疾病管理技術の中心となり、医療部門のイノベーションをけん引していくであろう。

    ★他国の著しい台頭によってその“単極時代”は終わりを告げ、パックスアメリカーナ、つまり1945年に始まった国際政治におけるアメリカ優位の時代は、急速に終焉したのである。

    世界の準備通貨の地位からドルが脱落し、他の通貨にとってかわられるようであれば、世界経済における米国の地位を失わせる一つの強い兆しとなり、ワシントンの政治的影響が大きく衰退する一つの表れとなるであろう。

    ★新興国はブロック(政治経済上の特殊利益助長の目的で提携した国家)ではなく、何ら統一したビジョンも持っていない。彼らの考え方は、中国でさえも地域的な枠組みを形成することを最重要視している。米国の崩壊や突然の衰退は、世界的な無政府状態の期間を長引かせるだけである。


    《未来の姿》・・・半分程度の抜粋

    ■立ち往生

    立ち往生のシナリオは、荒涼たる未来の姿である。そのような事態をもたらすその背景には、米国やヨーロッパが内向きで、もはや主導権を握ることに興味を失った状況である。このようなシナリオのもとでは、ユーロ圏は急速に破たんし、ヨーロッパの景気後退が泥沼化する要因となる。米国のエネルギー改革が実現に失敗し、景気回復の見込みが薄くなる。我々がマッキンリーカンパニーに依頼したこのシナリオモデルにおいては、世界経済が衰退し、全てのプレーヤーが相対的に貧しくなる。

    ■連携

    連携はもう一方の極端、蓋然性の高い“最も良好な状況”の予測事態である。南アジアで勃発した紛争拡大の兆しがきっかけとなって、米国、ヨーロッパ、中国が干渉し、火消しの努力をする世界の様相である。時間が経つにつれ、中国が、政治改革の過程を歩み始め、信頼関係が構築され、国際システムにおけるその役割の重要度が増すことによって、より促進される。主要国の中での協同体制が促進されるに伴い、世界的な多国間機関が改革され、より包括的となる。
    このシナリオにおいて、全ての国家は大幅に成長する。新興国経済はより速いスピードで伸び続けるが、先進経済のGDPもまた立ち直る。2030年までには、世界経済は現在の価値で2倍となり、今のドルの価値にして132兆ドルとなる。アメリカンドリームが復活し、10年間で所得が一人当たり1万ドルも跳ね上がる。一人当たりの中国の所得も急激に上昇し、“中所得国の罠“を回避することが確実となる。交流拡大や国際社会の協同した取り組みといったことに基づく技術革新は、経済発展をもたらす財政的、資源的制約がある世界にとって重要な事項である。

    ■格差社会

    このシナリオでは、新興国と先進国がけん引する世界経済が、いまひとつぱっとしないものとなるため、「立ち往生」シナリオほど悪い状況ではないが、「連携」シナリオには程遠いものとなる。国内の社会的結びつきの欠如は、国際的なレベルに反映される。主要国同士は不和で、紛争の可能性は高まる。国際的な協力支援や発展の立ち遅れから多くの国が破たんする。要するに、世界はそれなりに豊かであるが、グローバル化の暗黒面が、今以上に国内外の課題を突き付けることから、安全保障面では不安定となる。

    ■非国家の世界

    この世界は、非政府組織や、多国籍企業、学術機関や富裕層の個人などの非国家アクター、準国家的な単位(例えば巨大都市)が繁栄し、地球上の課題に立ち向かってリーダーシップを発揮している。エリートの人々の間や増大する中間層から沸き起こる貧困や環境や腐敗への反発、法の支配、平和といった地球規模の課題に対する世論のコンセンサスの高まりがそれらの支援の基盤となる。国家は、消滅することはないが、問題によって変化する国家と非国家のアクターが“ハイブリッド”に連携して調和し、組織化されていく。
     しかしながら、これでは、“つぎはぎの”とても不均衡な世界である。いくつかの国際問題は、ネットワークが繋がり、国家や非国家を超えて協力がなされたことにより解決している。その他の非国家アクターが課題に取り組もうとしている場合には、国家権力の反対によって解決困難となっていることもある。安全保障上の脅威は増大し、致命的で破壊的なテクノロジーへのアクセスが拡大し、個人や小規模グループによる暴力や大規模な破壊が増加する。経済的には、世界が主要な課題に対してより一層協力するため、「格差社会」シナリオよりも少しは良い状況であり、成長する。やはり世界はより安定的で社会と密接に繋がっているのである。

    ーーー 紹介ここまで


    正直に言えば、感心するとともに、幻滅しました。4年ごとに未来への展望を明らかにすることは、大いに結構です。世界を様々な観点から分析してあり、一読に値すると思います。

    けれども、何しろ「日本」の国名が登場するのは、「経済が緩やかに低下していくものと見られる」という箇所のみなのです。どれだけこの国から軽視されているのでしょうか。このことをしっかり胸に刻み込んで、TPP交渉に当たらねばなりません。

    アメリカの知恵を集結して作成されたものが、これですか。やはりアメリカには、反省力が欠落しているとしか思えません。中国と手を組んでアメリカンドリームを復活させるのが、最善のシナリオだそうで。

    どれだけの戦争に介入して引っかき回し、自他共に痛めつけてきたか・・・経済においても、狂ったようにドルを刷りまくってなお、世界一の債務国で、日本等に米国債を買わせて切り抜けるという、どれだけ無法な振る舞いを押し通してきたか・・・

    そうかと思えば、パックスアメリカーナの終焉が明記されていたり、ドルが基軸通貨から脱落することも想定に入れています。未来像が4通り示されていますが、どうのこうの理屈を付けたところで、精神分裂状態ではないか、と心配になります。

    世界一割に合わない生活をして、発展途上国アメリカを助けてきたのに、歯牙にもかけられていない日本。



    [ 2013年05月13日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    世界は多極化する


    「メイドインジャパン・逆襲のシナリオ2」(NHKスペシャル)を見ました。前半は見逃してしまいました。いつか再放送があるでしょうか。

    世界の産業界は、まさに凌ぎを削る競争社会であることを痛感しました。同時に、安全保障でつながっているはずのアメリカが、これまでいかに情け容赦なく、日本を蹴落とし弱体化させようと目論んできたかが、改めてよくわかりました。

    中国やアメリカで起こる、車など日本製品を袋叩きにしてめちゃめちゃに破壊する反日暴動の映像を見ると、どこまで日本人は嘗められているのか、そして彼らはどこまで野蛮人なのだろう、と腹立たしい気持ちになります。

    日本が半導体の輸出でめざましい伸びを見せたとき、アメリカは早速潰しにかかりました。指導的立場の人が、日本のやり方を批判しておきながら、実は日本のやり方をアメリカに導入するように言ったと、後日笑いながらインタビューに答える様子も報じられていました。

    外交の場で、ことさらに波風を立てる必要はありませんが、断じて顔色を伺い、言いなりになってはなりません。アメリカがエゴイストであることを肝に銘じて、プライドがこちらにもあるのだ、ということを明示せねばなりません。あちらは容易には認めようとしないでしょうが。


    ここで、2008年11月に公開されたアメリカ情報機関の報告書『グローバル・トレンド・2025年』より、重要なポイントを8つ、要点のみ紹介します。

    ①国際構造は多極化の方向に向かっている。今後15~20年間、国際紛争が発生する確率は高まっていく。

    ②西側世界から東洋社会へ大規模な富と経済の移行が起きている。

    ③2025年の世界人口は、現在の68億から約80億となり、食料・エネルギー資源・水資源の獲得競争が起きるであろう。

    ④今後20年間の国際政治は、リスクの高いものとなる。貿易や投資や技術革新等の問題をめぐって、戦略的な国際対立が生じるであろう。

    ⑤今後15~20年間に、アメリカの勢力(経済力・軍事力)は弱体化していく。

    ⑥今後20年間の国際社会に最大の影響を与えるのは、中国である。

    ⑦アジアは独自の経済ブロックを形成するかもしれない。

    ⑧2025年頃の国際関係は、その場限りの短期的な協力や折衷的な妥協を繰り返すものになっているだろう。

    米情報機関の公式レポートが、アメリカ覇権の衰退、国際政治の不安定化、アメリカが支配してきた同盟関係の弱体化、をはっきりと予言している。

    ーーー以上 『自滅するアメリカ帝国~日本よ、独立せよ~』(伊藤貫 著 文春新書 2012年)より抜粋


    NHKの番組では、技術競争に待ったなしの火がついた状況だ、ということのみを、キャスターが両手を握り拳にして振り、ワクワクそわそわした雰囲気で伝えていました。技術大国日本への期待を込めたパフォーマンスなのでしょう。見終わった後で、伊藤氏が伝えようとしている危機感が欠落したままで、日本は本当に逆襲などできるのだろうか、と不安がよぎりました。


    [ 2013年05月13日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    安倍首相、機を見つつ、着実な前進を!


    《訪米した韓国の朴槿恵大統領オバマ大統領との会談で「日本の歴史認識」にふれ、議会でも「過去に起きたことを誠実に認めなければ、明日はありません」と日本に厳しい発言をしていた。》

    この報道に対して、安倍首相には、このように言っていただきたいと思いました。「過去に起きたことを誠実に認めなければ、明日はありません・・・この言葉を、朴槿恵大統領に、ついでにオバマ大統領に対しても、そっくりそのままお返しします。」

    将来、これが言える日が来ることを願いたいのですが、現状では無理ですね。対北で、米中韓との連携が必要ですから、ここで孤立することはできません。これからも、いろいろと多くの困難を伴うことでしょう。

    しかしながら、読売新聞(2013年05月09日)の「首相、歴史認識で軌道修正…事態の沈静化図る?」という見出しは、半分しか合っていないように思います。事態の沈静化を図る必要があり、何とか申し開きをなさっているのではありますが、歴史認識の軌道を変えられたわけではないでしょう?

    ここで、J-CAST ニュース 2013/3/15の記事を引用します。

    ーーー引用はじめ

    安倍首相は3月12日の衆院予算委員会で、「先の大戦においての総括というのは、日本人自身の手によることではなくて、東京裁判という、言わば連合国側が勝者の判断によって、その断罪がなされたということなんだろうと思う」と答弁、第2次世界大戦後の「東京裁判」が、いわゆる「勝者の裁き」との歴史観を示した。

    翌日、早速これに対して、毎日新聞が、米国の反応を警戒した記事を出した。

    14日、安倍首相のフェイスブック上には痛烈な反論文が掲載された。
    その内容は、「記事を読むと、私の発言そのものに対する評論をするわけではなく『これだと連合国側(とくに米国)が怒るかもしれない』という何ともトホホな記事内容です。掲載の写真は我が顔ながらムズカシイ顔をしています(これも印象操作でしょうか)
    かつては『その発言には、中国が怒るかも知れない!』と言って中国大使館への告げ口が流行ってましたが・・今度はアメリカですか(笑)」

    といったもので、毎日の記事を「トホホな」内容と一刀両断、米国の名を借りての批判を、「告げ口」と皮肉ってみせた。

    安倍首相は以前からフェイスブックを積極的に活用しており、マスコミ批判もこれが初めてではない。野党時代の12年11月には「朝ズバッ!」(TBS系)の放送内容に抗議し、TBSからの謝罪を引き出した。今回の毎日批判にも15日午後までに2万回以上の「いいね!」がつき、「反日のマスメディアは解体するべき!」などと息巻くコメントが1700件以上集まっている。

    ーーー引用終わり

    外交上の摩擦をことさらに起こしてはなりませんが、正しい歴史観をじわりじわりと、まず国内で浸透させ、強い国造りを着実に進めていただきたいと思います。
    そのための大きな障壁となるマスコミに対しては、毅然と立ち向かっておられる様子です。
    私たち国民も、マスコミを盲信せず、揶揄もせず(マスゴミなどと言ったところで何か改善がされるでしょうか?)、ひたすらあるべき日本の姿を求めて学び、行動せねばなりません。

    [ 2013年05月12日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    韓国よ、歴史を直視せよ!


    黄文雄氏の「嘘で塗り固めた韓国近・現代史」(WiLL 2013/5)が、大変参考になりました。韓国が主張する日本統治時代の「七奪」は、全て捏造であるとし、反証をされています。

    これからそれについて、簡潔にまとめてみようと思います。

    歴史の真実は「七奪」ではなく「七恩」であり、その成果は世界史上で例を見ないほどの「七大貢献」だと言っていい、とされています。

    「七奪」とは①国王 ②主権 ③生命 ④土地 ⑤資源 ⑥国語 ⑦姓名

    「七恩」とは

    中華による「千年属国」からの解放・・・
    (日本による統治の時代がなければ、今頃朝鮮半島は、中国朝鮮省となっていたにちがいない。)

    産業化による国土改造と生態学的更正・・・
    (財政、経済、農業全てが破綻状態であったが、総督府時代から日本人の血税を投じ、財政補填〔ほてん〕、産業投資を行った。)

    優生学的医療、衛生、環境改善および教育の普及による民力と近代民族の育成・・・
    (医療、衛生などの向上により、朝鮮半島の人口は統治時代2倍、平均寿命も2倍になっている。ソウル大学前身の京城帝国大学を作り、東大前身の帝大をも上回る予算を投じた時期もある。)

    日本とともに世界へ雄飛、民族生活空間の地球規模への拡大・・・
    (強制連行どころか、来日を希望する韓国人があとを絶たず、入国規制を考えたほどだった。)

    伝統的階級制度、奴ひの身分からの解放・・・
    (日韓合邦時点で奴ひの数は人口約半数。両班でなければ姓を持つことも許されなかった。日本が万民平等を掲げ、民法に基づいて全国民に姓を持つことを許し、奴ひの身分を解放した。)

    朝鮮伝統文化の保護保存と再生・・・
    (総督府令を出しては李氏朝鮮時代の文化財を保護・復活させた。)

    朝鮮半島の民力を超えた近代化・・・
    (自国への投資を削ってまで韓国に投資し、飛躍的に発展させた。ハングル教育を行ったのも他でもない朝鮮総督府。現代韓国の法律、教育制度、言葉に至るまで、その礎を築いたのが日本であることは否定のしようがない。)

    「日帝三十六年は収奪と圧政の極み」とする韓国の歴史観は全て捏造であり、正されなければならない。

    ーーー以上要約(詳細を省いた極めて簡潔なものです)

    黄氏は、中華民国の評論家、経済史研究者です。(専攻は西洋経済史。拓殖大学日本文化研究所客員教授。主権回復を目指す会顧問、世界戦略総合研究所評議員。)

    日本人よ、誇りを持って、米中韓とまっすぐに向き合いましょう。政治家をはじめとする全国民が決して頭を垂れてはなりません。子孫に、頭を垂れさせてはなりません。


    [ 2013年05月11日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    不用意な謝罪が災禍をもたらす


    キャメロン英首相が今年2月、インドを訪れた際に、植民地時代1919年の「アムリトサル虐殺事件(集会のインド人群衆に英軍が発砲し数百人の死者が出たもの)」の現地で犠牲者の慰霊碑に参拝した。英首相の現地訪問は初めてでキャメロン首相は慰霊碑に献花し「英国史において深く恥ずべき出来事。われわれは決して忘れてはならない」と記帳したが「謝罪」はしなかったという。

    キャメロン首相は謝罪しなかったことについて「私が生まれる40年以上も前に起こったことにどう対処すべきなのか。私がすべきことは歴史をさかのぼって謝罪できることを探すのではなく、起きたことについて敬意と理解を示すことだ」と述べたという。

    オランド仏大統領も昨年12月、旧フランス植民地のアルジェリアを独立50周年を機に訪問し議会で演説した。演説は「われわれは植民地主義という残虐で不公正な制度の下で暴力、不当行為、虐殺、拷問などの忌まわしい事件を引き起こし、多くの苦痛をもたらした記憶を尊重する義務がある」と述べたが、ついに謝罪の言葉はなかったという。

    これはエリザベス女王のインド訪問やミッテラン仏大統領のベトナム訪問、オランダのベアトリックス女王のインドネシア訪問の時も同じだった。

    今回、英首相や仏大統領がインドやアルジェリアで謝罪しなかったからといって、地元の政府やマスコミ、識者たちが大騒ぎしているという話は聞かない。結局、インドもアルジェリアもそしてベトナム、インドネシアも独立戦争(闘争)で独立を勝ち取ったため、いまさら旧支配国に謝罪を求めても意味はないと思っているのだ。


    過去の植民地支配について他の国は謝らないが、日本は韓国に対し共同宣言(1998年)を含め何回、謝ったことか。それでも韓国は承知しない。ということは、この件は日本側に問題があるのではなく、韓国側に特殊な事情や考え方があるためと思わざるをえない。

    日本に対する韓国の執拗な「謝罪と反省」要求は過去、自ら果たせなかった未完の対日独立戦争の代わりだから際限がないのだ。

    今年、「3・1節(3・1抗日独立運動)」の政府主催記念式典で朴槿恵(パク・クネ)・新大統領が日韓関係について「加害者と被害者という歴史的立場は千年の歴史が流れても変わることはできない」と述べ話題になった。

    ーーーここまで(2013/03/16 産経新聞)より抜粋


    朴槿恵氏の執念深さに、驚き呆れるばかりです。♪「うらみ・ます あんたのこと死ぬまで」♪と歌う中島みゆきも「おったまげた~」といいそうです。
    「千年」も被害者意識を持ち続け、「恨」を突きつけ、「賠償」を迫ろう、と自国民に呼びかけたのでしょうか。まるで寄生虫のように・・・かえって自分たちを貶めているとしか思えません。

    3・1抗日独立運動の実態(歴史的真実)についてもよく検証せねばなりませんが、これだけは言えます。キャメロン首相の言い方を借りるなら、「これから誕生する子孫が生まれる90年以上も前のことに、どう対処すべき」なのでしょうか?

    米中韓はぐるになって日本を陥れようとしている、という認識を、残念ながら持たねばなりません。けれども、日本は決して孤立しているわけではありません。
    台湾から、インドネシアから、ブータンから、その他アジアの各国からエールが届いています。

    たとえばインドネシア代表はASEAN会議の席で、日本を批判する韓国代表に向かってこういったそうです。
    「日本が隣にあれば、どんな国家でも韓国程度の発展はできる。
    韓国の成功は、100%日本のおかげであって、別に韓国が誇れるようなものではない。
    韓国人が、恩を受けた日本人に感謝ひとつできない人達であることが我々には全く理解できない。我々は戦前に日本から受けた恩に今でも感謝している。
    永遠に忘れることができないものだ。
    その結果できたのが、今ここで開催しているASEAN首脳会議である。」


    [ 2013年05月11日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    必見!アメリカ帝国の恐るべき実態


    某予備校の先生たちが、歴代アメリカ大統領の顔写真から名前を言い当てられるかどうか試す場面を、偶然つけたテレビのクイズ番組で見ました。流石!と言いたいところでしたが、残念ながら写真が一人だけ、残ってしまいました。

    司会者が他のグループに、分かる人?と訊き、すかさず「トルーマン」と答えたのはデヴィ夫人。そして誰かが、「何をした人ですか?」と問い直し、とっさに夫人は、「マッカーサー元帥と折り合いが悪かった人よ」と得意そうに言い、「そっかー 」で終わってしまったのでした。

    何かフォローがほしいものだと思うと同時に、少し以前の私も含めて、日本人のおめでたさ加減は救いようがない、という思いを一層強めたのでした。「もしもルーズベルトに代わってウォレスが大統領になっていたら、原爆は落とされなかったであろう」というオリバー・ストーンの解説が、耳に焼き付いているからです。知名度が最も低かったトルーマンこそは、ヒロシマ、ナガサキへの原爆投下命令を下した張本人です。


    オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史」が、BS1で放送されています。全10回を3回に分けて、飛び飛びに流すようです。平日真夜中の0:00からというのが厳しくて、4月には原爆の回、5月にはベトナム戦争の回しか見ることができませんでした。

    このシリーズは全日本人必見だと思います。全世界の必見といってもいいくらいです。試しにインターネットで検索してみると、何と11.500件の動画がありました。やはり大変な反響のようです。私自身も、見逃したものを是非見てみようと思います。

    歴史を通してどれだけのおびただしい人民が、「アメリカ人にあらずば人間にあらず」とでもいうほどの、狂気としか思えないナルシズムの犠牲になってきているのか。

    2010年の「Green Zone」では、イラク戦争の大義だった「大量核兵器」があろうことか実在しなかった、と一米軍准尉の視点から暴くものが、わずか数年後に映画化されました。そのようなことが可能となること自体に、アメリカの懐の深さを感じました。

    このドキュメンタリーも母国を愛するアメリカ人が、それでも、いやそれだからこそ、糾弾せずにはいられない戦前戦後のアメリカの実態だと受け止めることができます。このままでは自滅も免れ得ないという強い危機感が感じられます。


    [ 2013年05月09日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    韓国反日記念館の展示撤去を!


    5月7日の朴槿恵大統領とオバマ大統領の会談の際にも、彼女は、日本の歴史的認識の不備について言及し、オバマ氏の同意を求めたと報道されました。その上、昨日8日の米議会で「誤った歴史認識に明日はない」と日本を念頭に批判したとも報じられています。

    歴史的認識が完全に一致することは難しいかもしれませんが、現状はあまりにも幼稚な対立構造が韓国側に温存されており、連携の妨げとなっています。

    韓国独立記念館の反日展示は、是が非でも撤去を要求すべきだと長年考え続けてきたのですが、間違っていますか?あれは、歴史上の事実なのですか。たとえ万一それに類したことがあったとしても、未来永劫、彼の地に残しておいてよいのでしょうか。もし、幾ばくかでも嘘や誇張があるなら、なおさらです。それどころか嘘八百、全て捏造だという強い意見さえあります。ならば、撤去を要求することは、次世代の日本人(子孫)に対する、我々の当然の義務ではないでしょうか。

    天安(韓国忠清南道の都市で ある天安市)には1910年から1945年までの35年間、「日本の植民地支配」を受けた韓国が、自由と独立に向け闘争の歴史を記録した「独立記念館」があります。「歴史教育の場」として1987年(26年前)に国民からの寄付金約63億2214万で建てられたとのことです。

    ところが、この中身が、我々日本人にとってはあまりにも酷すぎるのです。

    長い長い歴史をふり返るのなら、大陸からの侵略は、すさまじいものがあったはずです。けれども、それに対しては、5千年の歴史を守ってきた韓国人の、強靭な精神を形象化した彫刻が、ひとつ置かれているだけなのです。「不屈の韓国人像」と呼ばれる巨大な群像で、民衆たちが一塊になって、何者かの圧力に立ち向かう、雄々しい姿が描かれています。

    何者か・・・それは紛れもなく現代で言えば、中国ですよね。なるほど!・・・「『恨』はあっても勝ち目のない中国には謝罪要求せず」とどこかで読んだ記憶があります。極めて抽象的な、象徴的な、しかもあくまでも自分たちの勇ましさを讃えるものが示されているだけなのです。

    それとは正反対で、「大日本帝国」の支配下で、どれほど残虐な行為が行われたかを、写真のみならず、ご丁寧に等身大の蝋人形を展示することによって示しているのです。拷問部屋で、煮え湯を飲ませたり、生つめを剥いだり、道具を使って苦痛を与えたり、いくつもの残酷な場面が再現され、苦しみうめく声まで流されているのです。

    「 韓国反日記念館の実態(蝋人形のウソ)、日本の冤罪 」など、インターネット上でもいろいろな記事があります。

    韓国人の子供たちは、小、中、高と、遠足や研修などで、何度もここを訪れます。また、日本からの修学旅行でも、見学ルートに入れられることもあるのです。ガイドさんは、渾身の語り口で、(君たち)日本人の反省を求め、今後はアジアの中で自覚ある行動をとってほしいと諭すのです。日本人の高校生たちが集団で頭を垂れている痛ましい場面が報じられたこともありました。

    佐藤勝巳氏の「朴槿恵大統領、あなたもですか」(2013.3.6)という文章が「現代コリア」に掲載されています。朴大統領が、日本に向かっては上からの目線で「歴史を直視せよ」と言い、それにもかかわらず中国に対しては何ら批判しないことへの怒りを述べたものです。これを読んだとき、まさにあの反日記念館で培われた歴史教育のマイナスの成果ではないかと、思い当たりました。


    韓国反日記念館の展示が撤去されない限り、韓国人の偏向した歴史認識は、未来永劫続くのではないでしょうか。私自身直接見たのは韓国のものですが、中国にも同様のものがあると聞いています。近隣の国に、これらの友好の大きなマイナス要因があることを何としても正したいと思います。

    新政権になって以来、日韓の首脳会談がまだ開かれていないのは、異常な事態であり、北朝鮮の脅威の下、憂慮すべきことです。かといって、日本の主張を曲げることはなりません。

    安倍首相は本日9日、早期の事態収拾が必要ということで、早速「わが国はかつて多くの国々、とりわけアジア諸国の方々に多大な損害と苦痛を与えた」と答弁したとのことですが、慎重な対応が望まれます。対処療法には限界があります。

    根本からの問題解決にじっくり取り組み、具体的な対策から、まず実行に移していただきたいのです。すなわち「反日記念館の展示内容を日韓共同で見直した上で、このような対立の硬直化は、国交を正常に樹立する上で大きな障害であることを指摘し、撤去を要求する」ーーー日本の有識者の方々、権力ある立場の方々、看過できない問題のひとつだと思われませんか。


    [ 2013年05月08日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    日本の母としての皇后


    皇太子ご夫妻が、無事ご公務を果たされ、晴れやかな笑顔でオランダからご帰国になりました。ニュースでその映像を拝見し、一国民として喜ばしい気持ちになりました。天皇皇后両陛下も、さぞほっとされていることでしょう。


    戦後、皇室のあり方と天皇のお立場が大きく変わりました。しかも民間からの初めての妃殿下ということで、美智子様のご苦労はいかほどだったでしょうか。

    「若きプリンスと社長令嬢のテニスコートの恋」という至上のドラマチックロマンスに、復興成長期の日本が沸き立ち、ミッチーブームが全国津々浦々まで広まった頃の映像は、見る者の心を熱く鼓舞します。

    皇后美智子様の魅力は、外見、才能、内面の全てに及ぶものであり、貧しい言葉で語ることも憚られるほどです。昭和、平成を代表する「日本一の女性」と申し上げることに、誰しも異論はないことと思います。

    テニスの腕前もさることながら、二十歳の論文で数千の応募作品から第2位に輝かれたこと、聖心女子大学でトップリーダーの役割を果たされていたこと、語学の才を外交の場でも役立たせていらっしゃること、身近な方々とミニコンサートを開かれてピアノやハープをお弾きになること、皇室初のご自分での子育てや、お給仕をなさったこと、ご自分の服を仕立て直してお子様方に手作りの服をお着せになったこと・・・知れば知るほど皇后様にふさわしい方として、天があらゆる才を授けられた方なのではないか、と思えるほどです。

    しかし、これだけのことを成し遂げていかれるには、並大抵ではないご努力、厳しいご自制がおありだったに違いありません。子供の頃からあこがれのまなざしを送っていた美智子妃殿下の艶やかな美貌は、思いがけないほど自分の親よりも速いペースで、気品ある深みを増していかれました。ストレスがこうじてお声を失われた時期もあったほどです。

    何度も逆境を乗り越え、陛下と手を携えて、国民の、特に弱い立場辛い境遇にある人々に寄り添いながら、生きてこられました。新しい試みと古い伝統の継承、両方の調和を計りながら、あくまでも奥ゆかしく、戦後の皇室のあり方を模索してこられました。

    「皇室の意義」を難しく考えることはできませんが、その最も大切な役割は、天皇皇后両陛下のご実践を見れば分かります。すなわち「世界の平和を願い、特に日本国民の幸せを祈ること」でしょう。「祈る」という行為を現代に生きる私たちは、とかく忘れがちです。特定の既成の宗教にこだわる必要はないと思います。「日本教」という言い方をした人もいますが、そのような枠付けすら必要ないかもしれません。

    私たち日本人のために、いつも、特別に心を込めて祈ってくださっている皇室の方々の祈りに心を合わせることができる国民になろうではありませんか。「私」を捨て「公」を優先することなど、凡人には難しいことです。そのことを自覚した上で、そういう生き方を目指しておられる皇室の方々に敬意と親愛の気持ちを持つことが日本人の条件だとも思えます。

    日本の母とも言うべきお心で国民を見守ってくださる皇后陛下をもっともっとお慕いし、敬愛したいと思いました。そして、次世代の皇室にも、そのようなお心が受け継がれていくよう願わずにはいられません。


    ーー昨日テレビで、BS朝日(1時間)、BSジャパン(2時間)計3時間の「皇室スペシャル」という番組を見て、深い感銘を受け、書いてみました。



    〈補足〉

    気になったのは、アナウンスも、登場する人々の言葉も、人や場合によっては、あまりにも平常語過ぎるということです。かつてのように、特殊な皇室のみに使われる敬語にする必要はないと思いますが、かといって目上の人に対して普通に使う程度の敬語すら使わないというのは、あまりのことではないでしょうか。勿論、何の悪気もないことは分かっています。けれども、敬意というのはまず形から入る面もあります。何万人という人々が、子供たちも含めて見ているのです。今後のために、ご注意申し上げたいと思います。


    [ 2013年05月07日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    三島由紀夫の死とNPT調印


    関岡英之氏の【眼前百事】の「核議論を!三島由紀夫と村田良平の遺言(桜H22.11.26」を聴き直し、驚いたことがありました。三島氏の自決の直接的な理由として、西尾幹二氏が「日本のNPT条約への加盟」を挙げておられるというのです。

    三島由紀夫氏の檄文に、「憲法改正が遠のいた」ということに加えて、後半に「この不平等条約に抗議して腹を切る者もいないのか」と書いてあるというのです。中国が中距離弾道ミサイルを完成した頃であり、そのような時期に日本が未来永劫、核武装を放棄したことに対して、抗議したと考えられる、ということです。そして関岡氏自身も、この考えに全面的に同意するとのことでした。

    日本のNPT加盟への抗議が自決の直接的原因だった、という説の証拠を求めて、三島由紀夫氏の「檄文」を、確認してみました。

    ーーー引用始め

    われわれは悲しみ、怒り、ついには憤激した。諸官は任務を与えられなければ何もできぬという。しかし諸官に与えられる任務は、悲しいかな、最終的には日本からは来ないのだ。シヴィリアン・コントロールが民主的軍隊の本姿である、という。しかし英米のシヴィリアン・コントロールは、軍政に関する財政上のコントロールである。日本のように人事権まで奪はれて去勢され、変節常なき政治家に操られ、党利党略に 利用されることではない。
    この上、政治家のうれしがらせに乗り、より深い自己欺瞞と自己冒涜の道を歩もうとする自衛隊は魂が腐ったのか。武士の魂はどこへ行ったのだ。魂の死んだ 巨大な武器庫になって、どこかへ行こうとするのか。繊維交渉に当っては自民党を売国奴呼ばはりした繊維業者もあったのに、国家百年の大計にかかわる核停条約は、あたかもかつての五・五・三の不平等条約の再現であることが明らかであるにもかかわらず、抗議して腹を切るジエネラル一人、自衛隊からは出なかった。
    沖縄返還とは何か? 本土の防衛責任とは何か? アメリカは真の日本の自主的軍隊が日本の国土を守ることを喜ばないのは自明である。あと二年の内に自主性を回復せねば、左派のいう如く、自衛隊は永遠にアメリカの傭兵として終るであらう。

     われわれは四年待った。最後の一年は熱烈に待った。もう待てぬ。自ら冒涜する者を待つわけには行かぬ。しかしあと三十分、最後の三十分待とう。共に起って義のために共に死ぬのだ。日本を日本の真姿に戻して、そこで死ぬのだ。生命尊重のみで、魂は死ん でもよいのか。生命以上の価値なくして何の軍隊だ。今こそわれわれは生命尊重以上の価値の所在を諸君の目に見せてやる。それは自由でも民主主義でもない。 日本だ。われわれの愛する歴史と伝統の国、日本だ。これを骨抜きにしてしまった憲法に体をぶつけて死ぬ奴はいないのか。もしいれば、今からでも共に起ち、 共に死のう。われわれは至純の魂を持つ諸君が、一個の男子、真の武士として蘇えることを熱望するあまり、この挙に出たのである。

    ーーー引用終わり


    もし生きていれば、ノーベル文学賞を受賞したであろう、とも言われる三島由紀夫氏の死の理由について、今、かつてなかったほどに理解が深まっているのではないでしょうか。彼は、自身の偉大な才能を、惜しげもなく捧げたのです。自由のためでも民主主義のためでもなく、ただ愛する歴史と伝統の国、日本のために。



    [ 2013年05月06日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    横田早紀江さんからいただいた本


    『めぐみへの遺言』横田滋横田早紀江 2012年 幻冬舎
    『新版 ブルーリボンの祈り』横田早紀江 彼女を支える仲間たち (共著 )2009年 フォレストブックス

    最愛の娘をいきなり奪われ、長い年月悲嘆に暮れ、幾度も死の淵にまで立たされた横田早紀江さんは、今なお信仰と友情に支えられ、娘との再会を信じて闘っておられます。まず、その凛とした生き方に、強く打たれます。

    それはまた、ひとりの母としての立場にとどまらず、日本国民としての強い危機感に根ざした闘いだと思います。

    日本は、70年近くも過去の、それもねつ造を含む事柄について、もう既に決着(日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約)がついているにもかかわらず、未だに繰り返し謝罪と賠償を迫られています。

    ところが、この北朝鮮による拉致事件は、今現在の、明らかな非人道的行為として、即刻手を打たねばならない国家の一大事です。なのに、ここ十年以上もの間、進展が見られません。いったいなぜでしょうか。

    「主権を侵害する不法行為」を座視してきた政治家たちには、同胞を守ろうという真剣な決意があるのでしょうか。家族会を結成し、至る所で署名活動をし、講演をして、被害者の家族自らが、力の限りに訴えないといけないというのは、あまりのことです。

    上記の本の中にも「のんきな政治家」「気楽なマスコミ」への怒りが、述べられています。また、私たち国民にも反省すべき点があります。拉致事件が発覚して間もない頃、街頭に立ち、必死に呼びかけても、ほとんどの人々が無視して通り過ぎ、被害者のご家族はとても辛い思いをされたそうです。


    他にも、日本の国力不足へのふがいなさが、折に触れての感想としていろいろと記されています。読み進めながら、日本という国家の弱点が、実に鋭く指摘されている気がしました。

    たとえば、めぐみさんを拉致した工作員本人はその後何度も日本に潜入して、めぐみさんを捜すポスターを本国へ持ち帰っていたという事実があります。国際社会では、様々な工作活動がなされ、当然日本も標的になっています。スパイ防止法すらないという、日本の無防備さには、呆れるばかりです。

    核を持ち優位に立つ北朝鮮に対して、軍備を背景にした交渉が、日本にはできない事への嘆きも書かれています。国土や国民を守るために、日本が国防力を増強しなければならないことは、今や論を待ちません。現実問題として、日々、直面しているではありませんか。さらに言えば、もし日本が核兵器を持っていたとするならば、いくら北朝鮮といえども、あのような蛮行を平気で行うことはなかったはずです。

    「話し合いの意思表示のためにコメ支援が必要だ」と当時の河野洋平外務大臣に言われ、早紀江さんは、そんな誠意が通じる相手ではない、と思われたそうです。不当に連れ去られた同胞を取り戻すために、多額の金品を贈呈するというのでは、本末転倒です。ましてや死亡通知を黙って受け取って、それでおしまいにできるはずがないでしょう。金正日自身が犯行を認めたのですから、日本側が賠償を請求するのが当然です。いえ、もしも命さえも奪ったのであれば、どんなに賠償しても、しきれるものではありません。自殺だ、事故だとまことしやかにいわれても、そもそもの元凶は、「拉致」なのですから。

    まさに弱腰どころか、腰抜け外交です。経済力は武器にはなりません。かえってつけ込まれ、巻き上げられるだけです。これでは、国としての体を成していません。早紀江さんも、「拉致問題が解決されないのは、日本国の恥でもあります」と言っておられます。


    東日本大震災の直後、日本全国が、大きな恐怖と不安に包まれました。長期の平和な状態、世界でも有数の治安のよさで、何となく安心安全だと思いこんで生活していた日本人たちが、地震・津波・放射能という、天災及び人災のリスクを、まざまざと突きつけられたからでした。

    日本の未来は、どうなるのだろうか、今、自分に何ができるのだろうか、というようなことが、これまでになく切実な課題として意識にのぼりました。おそらく全ての国民がこの課題を受け止めたことでしょう。

    拉致被害者のご家族の方々は、この日本で同じ時代を、計り知れないほどの恐怖と不安の中で、何十年も生きてこられたのです。日本が決して安心安全な国ではない、ということをとっくの昔から痛感されているはずです。国民一丸となって救出に力を貸してください、と訴え続けていらっしゃるのに、あの許し難い事件は未だに解決しないまま、ともすれば関心が薄れているような気がしてなりません。


    実はあるご縁で、昨年末、横田早紀江さんにお便りいたしました。すると大変ご多忙な中、お返事とご著書まで送って下さいました。恐縮すると同時に、ほんのわずかでもお力になれればと思って、このブログを書かせていただきました。


    [ 2013年05月05日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(-)

    蓮池薫さんの叫び


    連続テレビ小説の新ヒロイン能年玲奈が、激カワと評判のようですね。ところで、母親役の小泉今日子が、パチンコをやる場面が何度かありました。NHKのさりげない意図があるのかどうかはわかりませんが・・・ 日朝の関係を熟慮して、日本人は、できることから実行せねばなりません。たかがパチンコ、されどパチンコです。タバコと同様、百害あって一利なしだと思うのは、やらない者だからこその、発言でしょうか。

    『拉致と決断』蓮池薫 著(新潮社 2012/10/15)を読みました。そこには、単に拉致された辛い経験や、帰国への願いが実現した喜びが、書かれているのではありません。

    「拉致問題の本質」が、拉致被害者自らの立場で、ズバリ言い当ててあります。「よく国家主権への侵略行為という側面が強調されるが、被害者にとっての拉致は、それぞれの『絆』と『夢』を断ち切られ、運命を狂わされたことにその本質がある。したがって被害者にとっての拉致問題の解決は、救出だけにとどまらず、彼らの絆をつなぎ、夢を取り戻すこと、つまり幸せを追い求める自由を完全に回復させることにあると私は考える。」

    全員救出が未だ実現できていない状態では、折角帰国できた彼らも、完全な自由を享受できないのではないでしょうか。あれだけの苦難の日々を耐えて生き抜いてきたにもかかわらず、幸運に恵まれた人々というような世間の見方になおも堪えねばならないとしたら、それは酷すぎます。

    北朝鮮での生活ぶりと日本への批判も書かれています。
    「配給だけでは食えない!ーーー私はトウモロコシが一粒落ちていても、拾うようになった」という章があります。大豆油の搾りかすを固めて乾燥させた「人造肉」が庶民の人気食材だったとか、80年代後半からは、ずっと招待所で畑仕事をして、自給自足の生活だったとか。90年代からは、生きるのに必要な最低限のカロリーだけを与えるメニューだったため、わが子の成長を憂慮して、親はできるだけ食べずに子どもたちに食べさせたとも書かれています。帰国後、改めて飽食の日本の姿を見て、「何と理解しがたいことだろう」と、驚きを隠せない気持ちが率直に述べられています。

    あとがきには、「現在、北朝鮮に残された拉致被害者の精神的苦痛は、極限に達しているはずだ」と書かれ、一刻も早い救出を訴えておられます。「いくら閉鎖的な北朝鮮社会とはいえ、あれだけ世界を騒がせた私たちの帰国報道が、十年経った今も拉致被害者たちのもとに伝わっていないなどとはとても考えられない。その切ない思いは、ある意味で割り切って生きてきた私たちの思いを超えるものがあるはずだ」と。

    先日、ある音楽家の訪朝の記録が、TVで報道されていました。定期的に北朝鮮に渡っているとも報じられていました。そのような番組を見ながら不思議に思うのです。彼らは、何が目的で訪朝して、豊かで人心が統一された理想国家、という表向きの北朝鮮を、臆面もなく大々的に報道するのか。日本人?でありながら、相手国の要求に応えてPRを手伝うために喜々として通えるものなのか。日本からの拉致被害者を返せという切実なメッセージを、何としても伝えたいという気持ちにはならないのか。

    あちらの富裕層の高校生たちに音楽指導することを非難はしませんが、折角特別なポジションが与えられているのならば、日本サイドに立った使命を、何はさておき果たしてほしいものです。

    「今でしょ!」を伊達に流行らせても仕方ないのです。何人か、何十人か、もしかすれば百人以上(特定失踪者問題調査会はまだ名前の分からない方々を含め拉致被害者は100名以上 と推定)の同胞たちが「もしも翼があるならば、ふるさとへ帰れるものを・・家族みんなに会えるものを・・」と毎日泣きながら暮らしているかもしれない。そんなイマジネーションを日本人皆が持ち、北朝鮮への働きかけを、あらゆる手段でやらねばならないと思います。

    横田ご夫妻の本『めぐみへの遺書』には、「金正恩さん、私たちにはもう時間がありません」という帯がかけられています。


    [ 2013年05月05日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    「拉致問題」を教育現場で扱うことの意義


    4月28日「主権回復記念日国民集会」の動画をいくつか見ました。井尻千男氏、山谷えり子氏、西岡力氏の演説に「拉致問題の解決なくして、主権回復とは言えない」という言葉がありました。私もそう思います。これまで拉致問題に関心を持ち、読書や映像そして横田早紀江さんとの交流を通して考えたことを、このブログでお伝えします。

    拉致問題の早期解決」を願うことは、日本人として当然のことです。それはよくわかっていながらも、多くの人々は、日々の生活に追われて、あるいは埋没して、あまり深く考える機会を持たないまま、過ごしているのではないでしょうか。

    「早期」も何も、横田めぐみさんが行方不明になられてから、もう35年以上の歳月が過ぎているのです。北朝鮮に拉致されていることがわかってからでも、15年以上経ちます。金正日が拉致を認め、一部の被害者の方々が帰国されてから10年。

    既に早紀江さんは70歳代後半、滋さんは80歳になられるのです。


    「【討論!】拉致問題と日本の姿勢 (桜チャンネルH25/3/23)」を視聴して「拉致問題」を教育現場で扱うことの難しさとともに、意義についていろいろと考えさせられました。


    そもそも今現在、中高生のほとんどが拉致問題を知らないとのこと。あの十年前のような、マスコミがこぞって大々的に取りあげるようなことでもない限り、トーンダウンが避けられないのです。「自分たちには関係ないこととされる空しさ」を増元照明氏(家族会事務局長)が訴えていらっしゃいました。

    家族会の方々は、ジュネーブの国連人権委員会で申し立てをしたり、ワシントンDCの下院公聴会で証言をしたり、大韓航空機事件の金賢姫氏と面談したり、各地で1000回以上にも及ぶ講演をしたり、署名活動をしたり、次々と闘いを続けてこられました。それに対して国民全体で注目し、できる限りの協力を示す必要があります。


    また、これまでも、学校教育で扱うよう、大臣の署名入りの通達を出し、政府が教材のビデオまで作成しているにもかかわらず、学校現場では4%くらいしか使われていないというのです。これでは国民全体の問題とすることができません。

    現場では、扱いづらい課題として避けられている、事なかれ主義が横行しているというのです。その原因はいろいろあるのでしょう。私なりにまとめてみます。


    討論では、はっきり出されなかったことですが、まず考えられるのは、在日韓国人や在日朝鮮人の生徒たちが、ほとんどの学校にいることが挙げられると思います。現在は、通名でなく本名を名乗る人も増えました。おそらく、普段何の隔たりもなく仲間として学校生活を送る彼らに、余計なわだかまりを与えたくないという教師サイドの配慮が働くのではないかと思われます。

    しかしながら、この現実に目をつむるのではなく、過去の問題も封じ込めるのではなく、歴史や事件を正しく知ることから始まり、どうあるべきかを生徒たち自身に考えさせることこそが、意義ある教育活動になるのではないでしょうか。


    もう一つ考えられることは、教師自身が拉致問題の事実関係をよく知っていない、また本質がつかめていない、ということです。これは討論の中でも触れられていました。「日本の安全保障の問題であり、国柄の問題でもあるという扱いで教育現場におろすべき」という意見です。

    日本の政府が、いかにだらしない、頼りがいのないものか、ということまで見せることになりますから、教師側にもよほどの覚悟が要ります。けれども、「これからの日本をどうしていかねばならないのか」というところまで生徒たちの議論が進むようであれば、これは一般教科の学習にも勝る、最上の教材となると思います。


    薗裏健太郎氏(衆議院議員)が「中高生向けの教師の指導要領を作れと早速手配した」とおっしゃっていました。どのようなものが作成されるのでしょうか。


    [ 2013年05月05日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    いまに「中国の維新」が始まる?


    今後中国は、アメリカを凌ぐ世界一の大国になるのでしょうか、それとも内部崩壊してしまうのでしょうか?・・・最近、この両極端の意見を見聞きするようになりました。


    「大気汚染」についてはWiLL/2013/4の福島香織氏による「PM2・5は十三億人の『人体実験』だ」に、現場からの報告という形で生々しく伝えられています。大気汚染の原因は、車の排気ガス、暖房用ボイラーの排気、飲食店厨房の排気および周辺地域の工場地帯・火力発電所などが発する汚染物質とされています。

    北京オリンピックに向けて、厳しいガソリン規制、排ガス規制を始め、自動車もナンバープレートの偶数、奇数による車両規制を導入しました。暖房用ボイラーも去年から燃料が天然ガスに切り替わりつつある、火力発電には脱硫装置が設置され、鉄鋼工場などは五輪前までに河北省はじめ地方に移転された、とあります。こうしてみると、いろいろな対策がなされてきたのです。

    けれども、要はこれではまだまだ不十分だったのです。さらに、国民の健康より政治的メンツを優先する政府指導者の隠蔽によって(大気汚染の結果が出世に影響)、事態は悪化の一途を辿ったのです。状況を変えたのは、米大使館の独自観測と、結果の公表(ツイッターによる)でした。それにより、ようやく誰もが隠蔽を非難するようになり、2013年から中国側の正式な結果が公表されるようになったということです。

    1月の大スモッグ以来、中国のネット上では、「人肉吸塵器(人間バキューム)」という言葉が流行っているそうです。13億人の肺がフィルターになって空気を浄化しているという自虐的な皮肉です。小児科病院は混雑し、洗濯物は灰色になり、視界がきかないため車の玉突き事故が頻発する・・・このような環境は、中国の体制が生み出したものに他ならないのです。  

    櫻井よしこ氏は同じくWiLL/2013/4で、「中国大変革の可能性」と題して、改革の兆しを報じています。中国では年間に20~30万件の暴動が発生しており、2012年度実績では、何と国防費を上回る約9兆9百億円が、国内治安維持のために歳出されているというのです。

    危機感は民間だけではなく、官も共有しているということです。中国共産党の一党独裁は、果たして合法なのかと疑問を突きつけられている形なのです。先述の大気汚染や環境破壊が、国民生活よりも利益優先で進めた開発の結果であることは明らかです。しかも潤っているのは、一般人ではなく共産党の特権階級であるのも明らかです。共産党統治の矛盾と問題の深刻さを国民は見抜いているし、国民が見抜いていることを共産党幹部は認識している、というわけです。

    数ヶ月前、全共産党員にフランス人アレクシス・ド・トクヴィルが書いた『旧体制と大革命』を読むよう指示が出されたということです。フランス貴族の姿は、まるで二十一世紀の中国共産党の実態そのものでしょうから、血塗られた革命が起きる前に大胆な改革に踏み切ろうという警告だと考えられます。

    櫻井氏にこのようなことを語っているのは、中国民主化運動のリーダーの一人で、北京電影学院元教授の、崔衛平氏(五十六歳)です。彼女は、共産党は瓦解するのではなくて、その専制体制が分割され、将来、憲政民主が中国で芽生えてくることを期待されているそうです。

    そう遠くない将来に、中国が、何らかの転換(維新)を余儀なくされていることが、よくわかります。この切実な危機感を、日本はまた別の意味で、共有できるのではないでしょうか。独裁体制とは逆のゆるい体制下で、浮き草のように生きてきた私たちも、今、大きく変わるべき時に来ていると思います。


    [ 2013年05月04日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(-)
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