熟女の繰言

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    安倍首相の敵は内外にいる(消費増税をめぐって)


    安倍晋三氏の政治生命がかかっているとまで言われる、消費増税の結論が目前に迫りました。国民は、デモ行進やフェースブック等への投稿を通して、懸命に声を届けてきたと思います。しかしながら、政治家たちの反応は、極めて鈍いものです。

    参議院議員、赤池誠章氏の「ビデオレター 国政報告」〈消費増税・三党合意に仕掛けられた罠、戦いは次の局面へ[桜H25/9/25]〉によれば、もうほぼ結論が出ているということです。
    経済的には、消費増税時期尚早と考えられるが、客観的には既に三党合意で法律に書き込まれていて、総理の力だけでは動かしがたい、というのです。

    「自動的に総理が決断すれば、ストップがかけられるものではない。十月下旬の国会での審議がすべて止まってしまうことになる。従って、消費増税反対の政治家はもはや1割にも満たない。最後まで諦めたくないのは当然だが、もしも安倍総理が国民にとって不本意な決断をした場合にも、巧妙な罠の存在を踏まえて、引き続きデフレ脱却を目指してご支援をお願いしたい」

    これは、酷い。これまで国民を騙してきたとしか捉えようがありません。マスコミのインタビューに対して、政治家たちは「総理本人の決断ですから。まだ本人からはっきり聞いていません。」と口を揃えていました。まだ、希望が残されているかのように・・・


    【特別先行公開】消費増税は日本を破壊するのか?[桜H25/9/28] では、次のような様々な意見が出されました。

    パネリスト:
    片桐勇治(政治アナリスト)
    上島嘉郎(別冊「正論」編集長)
    倉山満(憲政史家)
    田中秀臣(上武大学教授)
    田村秀男(産経新聞社特別記者・編集委員兼論説委員)
    野口旭(専修大学教授)
    渡邉哲也(経済評論家)
    司会:水島総


    「今回の消費増税を見送った場合、党や官僚から顰蹙を買っても、国民の支持は得られるはずではないか」

    「経済をよくしないと安全保障も国民の生活も向上させられない」

    「基本は富国強兵。野党は消費税増税によって安倍政権の弱点が生まれると考えている人たちもいる。野党が弱体化しているからといって、与党が増税を押し切っていいのか。リスクを感じる。安倍叩きの材料を提供することになる」

    「日銀の当座預金は、この半年で50兆円から100兆円、二倍以上になっている。5兆円、10兆円くらい日銀に買い取らせればいい。なんら支障はない。その上で増税を延期すれば、デフレ脱却の見通しが立ち、自然と環境が整う。1年間先延ばしした方が、企業からすれば設備投資なりの準備がしやすくなる」

    「党内にも安倍下ろしをしたい人たちがたくさんいるが、ここで増税した後、引き受けて立っていられる後任者がいるだろうか」

    「外国にも、日本の内部混乱を狙う勢力がある。アメリカが果たして日本の安定政権を望んでいるかどうかも疑問」

    「中国に対するアメリカのロビーの評価は非常に落ちている。この状況で日本が不安定になってもアメリカは困るのではないか」

    「安定的なキャッシングディスペンサー(現金自動支払機)としての日本の安定を求めているのであって、安倍政権を必ずしも推しているわけではないだろう」

    「麻生さんがアベノミクスを支えて、増税反対を唱えてくれるのか?増税したらデフレを促進することはわかっている」

    「増税やむなし派が言っているのは、国会の審議が滞るなどという理由だが、そもそもアベノミクスが倒れたら、継続審議ができる状態ではなくなる。喫緊の必要性があるような法案ではない」

    「安倍さんが決断してくれれば、万々歳だが、もしもそれが叶わない場合も、消費税の問題、デフレ脱却を言い続けたい」

    「今回一番大事なことは、経済政策の整合性がなくなること」

    「景気条項がちゃんとあるのだから、一回ご破算に戻していいはず」

    「増税押し切られるなら安倍政権は、のたれ死にだ!」

    ーーーーーーー


    総理の耳にこの熱い討論が届くでしょうか。

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    [ 2013年09月30日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    アメリカ最大のタブーへの挑戦


    一体、現在の米国の言論界と学会で何が起きているのか。米国では、今、巨大な地殻変動の始まりとしての、地響きや地鳴りが起きている。「もう、米国は、イスラエルを見捨てても構わない。これ以上、私たちへの横暴は許さない。我慢がならない。自分たちで勝手に生きていけ」という激しい怒りが表出してきたということなのだ。ーーーーー

    『イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策Ⅰ・Ⅱ』(著者 ジョン・J・ミアシャイマー & スティーヴン・M・ウォルト 副島隆彦/訳 講談社 2007年)を紹介します。上記の文章は、同書第一巻の「訳者あとがき」からの一節です。
    著者は、それぞれシカゴ大学教授および、ハーヴァード大学教授です。

    ひとことで言えば、
    「米国人や世界中の人々は親イスラエル派のロビー団体〈イスラエル・ロビー〉の影響力についてどのように考えるべきか?」が書かれている本です。
    さらには〈イスラエル・ロビー〉の力をどのようにして弱め、アメリカの政策をいかにしてより建設的なものにすべきかについての考えも述べられています。

    つまりは、「今日の外交を考える上での必読書」とも言えるでしょう。

    本書米国版は、発売早々ベストセラーになり、ドイツでもベストセラー入りしたそうです。多くの評者が、「今のイスラエルは米国にとって戦略的にすでにお荷物になっている。イスラエル・ロビーは、米国の国益を損なっている」という筆者たちの主張に一定の同意をします。その反面、政治学におけるリアリズムの立場はあまりに薄情な結論を導き出している、と驚き慌てているのです。このように、賛否両論の渦を生み出しています。

    これからの近未来を確実に予想しようとする日本人にとって、この本を読むことは緊要です。私たちにとって巨大な宗主国のように振る舞うアメリカが、内部に抱える弱点を知っておくことは重要です。アメリカ合衆国の最先端の事情を教えてくれる良書といえます。



    米国・イスラエル間に大きな変化が起こったのは、1967年第三次中東戦争以後だそうです。イスラエルがどれくらい優遇されているかを端的に示す指標として、直接的経済・軍事援助は、約千五百四十億ドル(1ドル120円計算で18兆4千八百億円)という数字が挙げられています。その大部分が借款ではなく直接援助金だということです。

    こうした多大な支援は、米国内の〈イスラエル・ロビー〉と呼ばれる諸団体や個人の連合体が、米国政府に無理強いし、過度に働きかけて実現させたものなのです。
    〈イスラエル・ロビー〉は、秘密結社や陰謀集団とは正反対で、公然と活動し、自分たちの影響力を誇っています。

    しかしながら、米国がイスラエルを支持し続けることによって、米国がテロリストの標的となるリスクは大きくなり、また米国が中東地域で直面している様々な問題に対処することを困難にしています。たとえば、次のように書かれています。「〈イスラエル・ロビー〉の影響によって、米国はイラクでの悲惨な戦争を戦う羽目になり、シリアやイランと交渉することができない状態に陥っている」と。

    司法、立法、行政のどの分野にも、巧妙に入り込み、並外れた効率の良さで、米国の外交政策に影響を与えてきた〈イスラエル・ロビー〉への対処方法もいろいろと述べられていますが、どれも困難を伴います。それほど彼らの力が、毛細血管のように、アメリカ社会に浸透していることを伺わせます。

    悪循環を好転させる新しい戦略についても述べられています。まとめに当たる部分を少し、引用してみます。
    ーーーーー
    今必要なことは、〈イスラエル・ロビー〉の影響力に関する率直でルールに則った議論と、中東という重要な地域における米国の利益に関する、より開かれた議論を行うことである。(中略)
    開かれた議論とより広範なメディアの報道は、現在、米国がイスラエルと結んでいる“特別な関係”が生み出した多くの問題を明らかにし、米国が国益に沿った形で政策を実行するよう促すだろう。
    ーーーーー

    もう一つ、忘れてはならないのは、この〈イスラエル・ロビー〉が、これまで選挙に及ぼした甚大な影響力です。ところが、昨年の大統領選挙では、何と、イスラエル国家とイスラエル・ロビーの猛攻撃を退けたオバマが、ロムニーおよびネタニヤフ首相を敗北に追いやったのでした。

    このような流れを追ってみると、この度シリアへの軍事介入を、オバマ大統領がロシアの助け船で見事見送ったこと、ケリー国務長官がネタニヤフ首相から殴打されたことなどの意味が、はっきりと見えてきます。

    そして、9月中旬に私が書いたブログの題名を「アメリカは既にユダヤ製国家!?である」から、「アメリカは目下脱ユダヤ製国家である」に改めなければいけないことに気づきました。


    [ 2013年09月29日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    ケリー国務長官の傷だらけの顔面は何を意味するのか


    「米国のケリー国務長官は、シリア空爆騒動の前から頻繁にロシアを訪問しており、表のシリアやイラン問題の話し合いだけでなく、何らかの『裏』の話し合いがあった可能性もある。」・・・約十日前に田中宇氏のこの文章を読んだときには、まさか後にあのような写真に出くわすとは、思ってもみませんでした。

    ケリー氏の経歴を調べようと検索したところ、「イスラエルのネタニヤフ首相ケリー国務長官に暴力を振るった!? 」という記事が、いくつも出てきたのです。それも、目の周りや頬に痛々しい傷の残る写真入りで。

    もともとは英文の記事だったものを誰かが訳して、どんどん拡散されたものと思われます。おそらく世界中にこの目を伏せた、物言いたげな、傷ついたケリー氏の写真が裏情報として広まっているのでしょう。

    カムフラージュできないはずなかったのでは?とすぐに思いました。どう見ても、威信を損ねる映像ですから。それでもなお、敢えて公表しているというのは、何らかのメッセージがあるのではないでしょうか。

    シリアの化学兵器問題で、イスラエルはシリアを攻撃したくて仕方ないのに、アメリカがロシアの提案を受け入れたから、ネタニヤフ首相が怒ってケリー長官を殴打した!この事実を生々しく突きつけて、イスラエル(ユダヤ人)とアメリカの関係を、世界に知らしめようとしたのではないでしょうか。

    ある人は、「ネタニヤフは政治家ではなく、イルミナティ配下のマフィアの親分だということが分かりました」などとコメントしていました。国のトップ階級の人同士、冷静な話し合いすらできない状態がまかり通るのはおかしい、と誰しも思いますよね。思い通りにいかない場合に、すぐにカッとなって暴力を行使する、下手をすれば暗殺もされかねない、そんな恐ろしい凶暴な奴らを自分たちは相手にしているのだ、ということを暗に示しているような気がしてなりません。

    ケリーという人物の紹介文(ウィキペディア)を読むと、「勲章投げ捨て事件」という項目がありました。「1971年4月23日、ケリーは他の退役軍人と共にワシントンD.C.の国会議事堂ビルで抗議の意味としてメダルとリボンを投げつけた。このデモンストレーションは退役軍人がベトナム戦争を不正なものであると考えていることを示すために行われた」と説明があります。

    事の真偽は計りかねますが、 少なくともこのような記事があるのですから、これくらい、自分の信じることを貫き、アピールするタイプの人だと考えられます。ネタニヤフ首相がただでは置かない可能性があることを知りながらも、ケリー国務長官やオバマ大統領は、ロシアの進言を受け入れたのです。

    安倍首相もまた、少々の事には屈せず、真に国益に叶う決断をしていただきたいと思います。


    [ 2013年09月28日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    肝心要の「人類の存亡」を視野に


    異常気象の原因は、何だと思われますか?自然現象だからある程度致し方ないのでしょうか?いいえ、「原因の95から100%が、人間にある」というのです。言い換えれば気象の狂乱を増長させるか抑制するかは、他でもなく人間次第なのです。

    今朝のNHK『ニュース深読み』では、「あいつぐ異常気象、進む地球温暖化」というテーマで特集をやっていました。

    生態系も人間も追随できない早さで地球の温暖化が進み、異常気象が続出しています。現実に、観測史上最高の暑さであったり、雨量であったりすることを、ニュースは伝え、人々は驚いています。これまで日本ではほとんど起こったことのない竜巻に、続けざまにやられたりもしているのです。

    ところが、人間は感覚が麻痺しており、直接的な被害に遭った人たち以外は、漠然と「これは何だか大変だ!」と思っているだけです。既に今深刻な事態が起こっているにも関わらず、「私が何とかしなければ!」と、自分のこととして考えていません。

    ①海面上昇 ②海面が暖まる ③猛暑 豪雨 ・・・ こうしたことが、ますます生態系にも異変をもたらし、人間の生活を脅かすであろうと、誰もが予想はしています。21世紀の間に、4.8度も世界の平均気温が上昇するといいます。2度あがっただけでも、洪水、干ばつ等、大変な事態が次々と引き起こされるというのに、その倍以上もあがるのです。

    そんな状況でも人間は、一言で言えば「わかっちゃいるけどやめられない」のです。責任のなすりあいで、自分を棚に上げてのんきに構えている人々が大半です。誰かが、何とかしてくれるのですか?自分の家族は、子孫は、寿命を全うできるのですか?

    既に、今、世界規模での対策をしなければならない時代に差し掛かったのです。
    対策としては、「緩和」と「適応」というキーワードが出されました。

    緩和」・・・再生エネルギー省エネで、二酸化炭素の排出量を極限まで減らすこと。 

    適応」・・・たとえばオーストラリアでは、国が157億円をかけて各州に適応センターを設置しているそうです。 未来を予測して、高床式住居、淡水化プラント、ダムにカバー!?などの具体的な対策に着手しているのです。英国の温暖化研究機関(ハドレーセンター)では、科学の研究を産業や生活に活かすよう、いろいろな対策が進んでいるそうです。

    但し、適応策としてはコストがかかるハード面ばかりではなく、ソフト面も重要だという指摘がありました。災害対策、防止対策で、「逃げる」とか「休む」とかいう人間側の行動の取り方も見直し、変えていく必要がある、ということです。

    「環境に関する深い理解を持つ政治家を選ぶ」ことも、ポイントとして挙げられました。たとえば、ベトナム等への原子力発電技術の輸出の際には、廃棄物の処理も日本が引き受ける規約になっていると、ある情報筋で聞きました。自国の処理後の保管場所さえ、確保できていないのに、いったいどうしようというのでしょうか。二酸化炭素は抑えられるとしても、結局は厄介な荷物を抱えこまなければなりません。

    その目的は、言うなれば、カネです。カネ儲けに目がくらんでいるとしかいいようがありません。発展途上国を支援するといえば聞こえはいいのですが、ミャンマーやアフリカが最後のフロンティアなどという言葉にも表れているとおり、結局は当面の自国あるいは自社の儲けに、目的を置いているのです。

    そのツケは、必ず、人間を襲います。自然破壊のスピードを、どのように減速するかに、英知を結集しなければならない時に、さらに地球上を隈無く破壊しようとしているのです。その手助けをタイマイハタイテでもしようとしている。きっと見返りがあることを期して。もちろんカネの見返りです。けれども、それは同時に自殺行為でもある。

    つまりは、グローバルな経済活動などと洒落てみても、「自然との共存」という肝心要の展望を持ち得ないならば、最低最悪の愚かしい営みでしかないのです。  

    しかも、世界が日本の繁栄を期待している、などとつけあがるのもいい加減にしないといけません。「世界経済回復のためには3語で十分。『Buy my Abenomics!(どうぞアベノミクスにあなたのおカネを)』」ですか?日本は、予想さえしなかった多くの裏切りに遭い、悲惨な民族の末路を辿ることともなりかねません。


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    [ 2013年09月28日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    調和的な生き方の師匠


    人はいかにして木になるか。木は迷わず悩まない。ニル・アドミラリ(無関心・無感動)とラテン語でいうほど冷たく覚めているのではなく、葉を茂らせ、陽光を浴びて喜びながら、嵐にも平然と耐える。しなやかに受け流す。葉の間、小枝の間を風が抜けるにまかせる。木はそういう調和的な生き方の師匠である。
                                       池澤 夏樹 「樹木論」より



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                ***とりたてのほやほやです***


    [ 2013年09月26日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    日本人は元祖テロリスト?


    「日本人自身があまり気づいていない重要なポイントとして、過去の日本のテロ組織は、つねに世界のテロリズムに新たな潮流をもたらしてきたという歴史的事実があります」という古川勝人氏の発言には、
    対談相手の村田晃嗣氏も思わず、「エッ?」と声をあげられたようです。

    前回に続いて、『諸君!リセット日米同盟 2009/3』でのことです。この発言は、私にとっても特にインパクトが強いものでした。古川氏は、これが単なる思いつきや偏見ではないことを、例を挙げて説明しています。(長い説明なので、抜粋することをお断りしておきます。)

    「たとえば日本赤軍の登場によって、中東とアジアなど、地域を越えたテロ組織の国際ネットワークが生まれ、テロリストの国際協力が世界のトレンドになったのです。

    また、テロリストは特定の政治目的達成のために活動するので、自分自身の活動エリアを大量破壊兵器で攻撃することはないと長らく信じられていましたが、その固定観念を打ち破ったのがオウム真理教です。

    世界各地で猛威を振るう自爆テロにしても、もともとは日本の神風特攻隊が原形とされています。」

    そうだったのか!日本人はテロリストの元祖とも考えられるのか!いやいや人類何千年の歴史の中で考えたら、それはどうかな?という疑問もわきます。けれども、諸外国からの見方によれば、日本人は危険な民族と思われても致し方ない一面がある、というのも肯ける気がします。

    アメリカは、どの国よりもまず日本に警戒しているといいます。日本にだけは、核兵器を持たせまい、という勢力(密約)があるというのです。(アメリカも一枚岩ではありませんが。)その理由は、まずは日本が唯一の戦争被爆国であり、自らが加害者である、よって報復を恐れている、というものです。さらに言えば、日本人は、イザとなったら何をやらかすか分からない、という国民性の豹変への畏れもあると聞いたことがあります。

    そういう見方と、この古川氏の元祖テロリスト説を重ね合わせると、どうしたってアメリカをはじめとする国際社会が、日本の核兵器所持を許すはずがない、ということになるでしょう。

    要するに、日本が早期核武装を実現するために、国民の意識を高めること、外国の理解を得ること、そういう手続きを万全に取り付けることは、不可能だと思います。

    しかしながら周辺諸国の状況(近隣のロシア、中国、北朝鮮が核兵器を保有し、状況次第では日本が標的になる)や、世界情勢を考慮して、真の主権国家になろうとするなら、防衛力の強化として現時点では核兵器に頼らざるを得ません。

    オバマに代わって真の核兵器廃絶を訴えるためのリーダーシップをとろうとするなら、一定の力を持つと持たないのとでは、全く立場がちがいます。たとえば、北朝鮮が何ら攻撃力を所持していない場合を考えると、想像しやすいでしょう。

    不言実行でやりきるのか、最後まで粛々と経済の発展と環境の保護を掲げ、周囲の圧力に振り回されて進んでいくのか。


    [ 2013年09月26日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    古川勝久氏の核武装観


    「自主防衛力なき国家は滅亡する。ミニマム・ディテランス(必要最小限の自主的核抑止力)を建設し、それと同時に日印軍事同盟と日露協商を構築すべきだ。」
    これは、伊藤貫氏の考え方です。伊藤氏についてはこれまでに何度も紹介したため、私のブログのタグの中で「TPP」を抜いてダントツです。

    この路線で行くのがベストであろうと、ここのところ考えてきたのです。ですから護憲論者の方々の講演に、物足りなさというか現実からの逃避を強く感じました。日本が核武装するための道筋を、まず自分の中につくらなければと思い、いろいろと勉強をしてきたのです。しかしながら、なかなか先が見えません。

    たとえば、「憲法の改正」や「国防軍」という名称変更にすら、根強い反対意見がある中で、「核兵器保有」の議論にまでたどり着くのは、実に長い長い道のりを要するように思えるのです。

    いっそのこと、国家機密として、我々も知らないところで、日本も既に一定の核兵器は確保しているというのであれば、話は簡単です。北朝鮮だって、どうしても持ちたくて持ったワケではありません。一人前の独立国家として認めてもらうため、やむなく大きな犠牲を払ってでも手にしたのです。

    けれども、国のトップ主導で、国家の自主独立のための必要悪として、核兵器を手に入れたとしても、世界中に拡散することは絶対にいけないことだし、世界の総数は徐々に削減すべきだと、先頭に立って全力で叫び続けなければなりません。

    もう一度確認します。国民全体の議論に発展したところで、問題の解決が遅れるばかりです。もしも国家の存続に必要不可欠だと判断できるのであれば、トップの判断で、最小限持てばいいと思います。その上で、核兵器廃絶いえ、平和利用を含む核の根絶を、一歩ずつ進めていくのです。



    ここでようやく、題名の古川勝久氏が登場します。同姓同名の方が何人かあるようですが、元科学技術振興機構にいらっしゃった方のことです。

    彼は、対談相手の村田晃嗣氏の問いかけに答えます。
    (村田氏)「核ミサイルを保有できたとして、どこに配備するのか?地方の基地に配備するとした場合、自治体は受け入れるのか?そもそも日米同盟を維持したまま、日本が核保有することに米国が応じるのか?在日米軍撤退の交渉を誰がやるのか?・・・こうした議論を全部飛ばして〈真の独立と矜持を回復するための核武装〉と言っても、全く説得力はありません」

    (古川氏)「核武装にはデメリットの方がはるかに大きい。安全保障環境の変化の節目になると、これまでも何度も核武装論が登場したが、デメリットの大きさに気付くと、尻すぼみになる。そして結局は、日米同盟のさらなる強化、あるいは国際社会との協調路線の強化というところに着地してゆく」と。

    その古川氏の発言を受けて、(村田氏)は「核武装は日本を取り巻く閉塞感を一挙にリセットできるような夢を一瞬持たせてくれるのだけど、よくよく検討するとやはり無理だと分かって失望を生む。そして、日米安保や国連により強く固執するようになる。精神的にも非常に不健全なサイクルの繰り返しですね」と言葉を言い換えて、強調されます。

    さらに(古川氏)が続けます。「このように考えてくると、やはり日本が取るべき道は核武装ではなく、核軍備管理・軍縮のアジェンダで主導権を発揮して国際社会におけるプレゼンスを高めることだと思います」と。

    少し前になりますが『諸君!リセット日米同盟 2009/3』でのことです。



    この頃と比べると日米同盟への依存は、はるかに効力を失ってしまいました。だからといって、核兵器をどこで造って、どこに配備するかというようなことの了解を、国民に計ったりしようものなら、泥棒を括る縄が間に合わずに反対に酷い目に遭わされる、という事態にもなりかねません。

    何ヶ月か前に聞いた『日曜討論』の中で、「〈敵基地攻撃能力〉については、表に出すべき事柄ではない。挑発するだけだから」と、どなたかがおっしゃいました。なるほど!と思ったので、前後のつながりは分からぬまま、記憶にとどめました。

    国としての在り方を、決める時が来ています。核武装をし、自主防衛に踏み出し、アジアでもリーダーシップをとれる立場を確保するのか、身ぐるみ剥がされても平和主義を押し通し、核軍縮や再生可能エネルギーに関する主導権を発揮しようとするのか。
    国民の議論も大切ですが、トップの決断が大きくこの国と世界の運命を左右するのです。


    [ 2013年09月25日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    各国の核廃棄物処理と、日本の核武装


    「まさに地球は〈トイレのないマンション〉になってきたといえる」にもかかわらず、外敵に備えて、〈核兵器を廃絶できない〉というのであれば、いつしか家中に排泄物が溢れて住居空間が確保できなくなるのでは?生息すること自体が不可能になるのでは?・・・この疑問はまともな精神状態の人間であれば誰でも、持つことができますよね。

    理想と現実のギャップという捉え方で、何とか腑に落とそうとしたのですが、どうしても納得がいかないまま、核武装のメリットとデメリットに考えを進めようとして、いろいろな本を読んでみました。

    また、桜チャンネルの討論番組を視聴して、国際情勢の把握に努めようともしました。「シリア情勢から見る世界情勢[桜H25/9/21] 」です。この中でも、何度か「核武装」という言葉が出てきましたし、最後のシメとして、加瀬英明氏が、「日本として今後やるべきことは、日米関係を根底から見直して、これまでのようにアメリカに国防を丸投げするのではなく、アメリカと対等な同盟関係を結んで、アメリカをうまく利用しながら進んでいくことが大切。防衛費を2倍にして核武装を進めることが、健全な日米関係を築くことになる。」と述べられました。

    それを聞いて、そうだ!その通り!と単純に賛同できない自分に改めて気付きました。それではなぜ、20年もそれ以上も前から有識者といわれる人々が、盛んに核武装を呼びかけても、一向に進展しないのか。単に平和大好きでお花畑に住み慣れて頭のネジが緩んでしまったからなのか。

    そして、もしかすると日本人の、最も優れたバランス感覚のなせる技なのでは?というところに考えが進みました。地球の大半が狂っているからといって、その狂気に染まることで自国を守ることに積極的になれないのかもしれません。そうまですることの意義を心底見出し得ないのではないか、ということです。

    一度は、たとえ命を投げ出してでも国を守ろう、とまでした日本国民です。一億総玉砕などというと、現代人には理解できない心境でしょうが、信じるもの、愛するもののためには、我が身を犠牲にすることさえ厭わない、純粋な心根をもつ国民であったことは、残された記録から推察できます。

    頭では、「核兵器を持たなければ日本の未来はない」と言いつつも、
    人類の未来が破滅に向かっているのに、日本の未来云々を言ってみても始まらないのでは?というごく自然な疑問に正直とらわれているのではないでしょうか。

    あれこれと考えた末、核廃棄物処理の現状について、確認してみようというところに辿り着きました。まず、ひとつのまとまったサイトから、日本、ロシア、アメリカ、中国についての、重要な部分を引用します。さらに、その他の情報も少し紹介します。


    (公財)原子力環境整備促進・資金管理センター 2013年

    諸外国での高レベル放射性廃棄物処分


    《日本》

    原子力発電所から発生する使用済燃料を再処理した後に残った廃液を固化したガラス固化体が処分対象の高レベル放射性廃棄物となります。

    高レベル放射性廃棄物の処分については、平成12 年度に法律の整備及び実施主体である原子力発電環境整備機構(NUMO)の設立が行われ、地下300m 以深に地層処分することが基本方針とされています。

    NUMO は、平成14 年12月から高レベル放射性廃棄物の最終処分施設の設置可能性を調査する区域を公募しており、応募のあった区域の中から概要調査地区の選定が行われる予定です。


    《ロシア》

    ロシアでは原子力発電所から発生する一部の使用済燃料を再処理しています。2011年に放射性廃棄物管理法が制定され、今後地層処分を前提とした放射性廃棄物管理のための統一的な国家制度が整備される予定です。放射性廃棄物処分場として花崗岩地帯の候補地域が提案されています


    2011年の再処理量は発生量の16%に留まっています

    RT-1の再処理能力は年間400トン(重金属換算)ですが、この施設で扱える使用済燃料の種類の制約などから、実際の再処理量は年間約100トン程度に留まっています

    1984年からRT-2の建設を開始しましたが、資金不足により建設が中断されました


    《アメリカ》

    米国では、ネバダ州のユッカマウンテンで高レベル放射性廃棄物を処分することが計画されていましたが、政権交代によって計画は中止の方針であり、エネルギー省(DOE)が設置した特別委員会で放射性廃棄物管理を含むバックエンド対策の代替案が検討されました


    2011年3月の東京電力(株)福島第一原子力発電所の事故を受け、原子力規制委員会(NRC)が事故の評価を行った上で、原子炉の安全性を確保するための勧告を行っていますが、新規原子炉の計画を含めて大きな政策の転換には至っていません


    《中国》

    中国では、放射性廃棄物全般についての管理の枠組みを定めるものとして、2003年10月に中華人民共和国放射能汚染防止法が施行されました。この法律において、高レベル放射性廃棄物を集中的に地層処分することが規定されています。

    2006年2月に「高レベル放射性廃棄物地層処分に関する研究開発計画ガイド」が公表され、今世紀半ばまでに処分場を建設することが明記されました。今後、各種の法制度が整備されるとともに、サイト選定、地下研究所の建設・試験、地層処分の安全性評価等が行われる予定です


    使用済燃料は各発電所の原子炉建屋内の燃料プールなどで貯蔵されています。

    放射性廃棄物の処分費用は廃棄物発生者である事業者が負担することになっています。 この費用の拠出方法や管理方法については、国務院の財政当局、価格管理当局、環境行政管理当局及び原子力施設の管理当局が決定することになっていますが、現在のところ未定です


    ーーーーーーーー


    (公財)原子力環境整備促進・資金管理センター 以外の記事


    《アメリカ》

    ニュースウィーク  2012年3月26日(月)ダニエル・ストーン(ワシントン)

    原発  計画性ゼロ? アメリカの核廃棄物処理

    バラク・オバマ大統領が生まれるずっと以前から、アメリカ政府には核廃棄物、つまり原子力発電所から出る使用済み核燃料の長期的な処理に関するきちんとした方針がなかった

    スペインのように地中に埋めている国もあれば、フランスのように再処理によって可能な限り核燃料を活用しようという国もある。だがアメリカは、問題を先送りしているだけだ

    米政府の核廃棄物処理に関する有識者委員会は1月下旬、最終報告書の中で政府のいいかげんな姿勢を批判した。「この国が核廃棄物問題に真剣に取り組んでこなかったことが、悪影響と多大なコストをもたらすことは明らかだ」

    米政府は今のところ、核廃棄物を厳しい警備を敷いた貯蔵施設1カ所に集めて保管するという政策を取っていない。アメリカで現在稼働している原子炉は104基あるが、使用済み核燃料はそれぞれの原発の敷地で「一時保管」されている

    しかし、このシステムには問題がある。高レベル放射性廃棄物を保管している原発の8%が、警備上の基準を満たしていないのだ

    核廃棄物処理に関する長期的なプランが定まっていないのは、カナダや日本も同じだ。だがスウェーデンやロシア、イギリスのように、厳重に警備された貯蔵施設を20?30年以内に稼働させるという計画を立てている国は多い。

    この先、アメリカの議会と政府が貯蔵計画の策定にこぎ着けたとしても、取り組みが遅れたことのツケは大きいだろう。報告書にはこう書かれている。「現在利用可能な、もしくは合理的に見込める原子炉や核燃料サイクルの技術的発展において、わが国がこれから少なくとも数十年間、直面することになる廃棄物管理のハードルを下げられるようなものは存在しない



    《ロシア》  

    ライブドアブログ「ざまあみやがれい!」 2012年01月02日

    ロシアが「日本海」改定に放射性廃棄物を海洋投棄したとロシア政府高官が発表

    2011年12月27日のイランラジオは、ロシア政府高官のコメントを報じている。それは、ロシアが日本海に海洋投棄しているというショッキングなものだ
    極東へのロシア(ソ連)の放射性廃棄物の海洋投棄を調べていくと、「すずらん」という廃棄物処理施設を、日本がロシアに供与している事実にいきあたった。


    以下は、イランラジオの報道

    2011年 12月 27日(火曜日) 18:24

    ロシア政府高官が、領海内の海底2万5千箇所に放射性廃棄物を埋め立て処分したことを明らかにしました。

    イルナー通信が伝えたところによりますと、ロシア非常事態省の特別プロジェクト担当次官は、「ロシアの放射性廃棄物の埋立地は、バルチック海、バレンツ海、白海、カラ海、黒海、オホーツク海、日本海の海底にある」と発表しました。

    同次官は、「放射性廃棄物を運搬中に沈没した船や原子力潜水艦も、このリストに含まれる」と述べました。

    また、「これらの海底埋立地の状況はこの15年間、非常事態省の専門家らによって注意深く監視されている」としています。


    ーーーーーーー


    改めて、実感しました。核兵器および原子力発電によって、地球がどれほど脅かされていることでしょうか。核廃棄物の処理が、各国ともどれだけ後回しにされ、行き当たりばったりで、なるようになるというスタンスのものとなっていることか。

    2011年といえば、3月に東日本大震災があった年ですよね。その年の12月に日本がロシアに廃棄物処理施設を供与したということが公表されたのでしょうか。真偽のほどは分かりませんし、こんなニュースを聞いた覚えがないのですが、私が聞き逃しただけなのでしょうか。「すずらん」という名前からも分かるように、日本製であり、資金は日本が出しているのだそうです。そして、日本海の海底に、ロシアの核廃棄物が埋められているのですか?もうワケがわかりません!!

    こんなマネを誰が指示したのでしょうか。ロシア側が大変感謝しているというようなことも報じられていました。このブログにはかなり詳しい情報が満載でした。

    いっそのこと日本は、我が身を捨てて、世界の核を平和利用も含めて根絶することに尽力したらどうですか。後回しにしていい問題ではありません!東南アジアに原子力発電技術を広めている場合でも、尚更ありません!


    [ 2013年09月25日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(-)

    中谷巌氏の「戦略的脱原発政策」


    理想と現実のギャップをどう埋めていくかが、あらゆる人間的な営みの究極の課題なのではないでしょうか。また、複雑な問題を解決する際には、どうしても妥協案、折衷案をとる必要が生じます。「脱原発」に関して、様々な意見に耳を傾けてきた中で、私にとって最も腑に落ちる考え方をされているのが、中谷巌氏でした。

    『資本主義以後の世界』(2012/1 徳間書店)の第7章「戦略的・脱原発政策のすすめ」から、要点をお伝えしたいと思います。

    ーーーーーーー

    原発事故は天災よりも、明らかに人災である。この事故は、われわれが近代以降、ひたすら追求してきた「より豊かに、より便利に」という、いわゆる「効率優先」「利益優先」の思想、さらには、どのような困難でも技術によって解決できるはずだという強烈な「技術信仰」の結果、引き起こされたものである。

    グローバル金融資本主義の行き過ぎの結果、多くの国で起こっていることーー金融危機、そこから派生するかもしれない経済恐慌、富裕層と貧困層への富の二分化、止まるところを知らない地球環境破壊、社会の荒廃とそこから生まれる個人の孤立、老人が誰にも看取られずに死んでいかなければならない無縁社会などーーも根源的なところでは、原発事故と共通している。

    「原子力は安全だ」「CO2を排出しないクリーン・エネルギーだ」「コストも圧倒的に安いし、安定供給力も抜群」というキャンペーンが日本全国で繰り広げられ、そこから生まれた“安全神話”に基づいて原発が各地につくられてきたのである。

    しかし、太陽からの「贈与」ではない原子力は、「生態圏」にとっては異物であるがゆえに、いったん制御不能になれば、コントロールしようがないのだ。福島原発がわれわれに示した問題のエッセンスがここにある。

    原子力の暴走は、人間の力で収拾できないことは明白だ。使用済み燃料ひとつとっても、使用前の燃料棒と同程度の放射能に下がるには100万年かかるといわれているのに、処理方法すら確立されていない。まさに地球は「トイレのないマンション」になってきたといえる。

    脱原発」はその意味で、近代西洋が推進してきた「科学万能思想」に対するアンチテーゼとして位置づけることの可能だろう。「自然を慈しみ、畏れ、生きとし生けるものと謙虚に向き合う」という、日本人が古来持っていた価値観を世界に発信する絶好の機会とみなすべきだということである。

    もしひとたび国際的に「脱原発」の方向が明確に打ち出されれば、再生エネルギーへのシフトは加速されるであろう。私が期待しているのは、明治の近代化、戦後日本の奇跡的な経済成長に見られたような、明確な目標が決まったときの、日本人の恐るべき潜在エネルギーである。「脱原発」が、日本を“再生エネルギー大国”として蘇らせる可能性は」けっして小さくはないのである。

    疲弊した地方を再生させ、活性化するという意味でも、原子力エネルギーから再生エネルギーへの転換、そして中央集権型から自立分散型電力供給システムへの転換が待たれるところである。

    ーーーーーーー

    ここまでは誰も異論はないと思われます。単純明快な路線の変更で、日本は、自ら信じる道を突き進めばいいのです。

    ーーーーーーー

    では何が問題なのか。それは「核」、そして「安全保障」というきわめて現実主義的な国際政治の問題に関連している。

    もっと具体的に言うと、日本だけが原子力発電をやめ、原子力技術から完全に手を引いてしまうと、原子力潜水艦や核兵器をつくる能力を失ってしまうという問題である。日本に原子力技術が全くないという、いわば素っ裸の状態に日本を置いてよいのかという深刻な問題が出てくるのだ。

    現在、日本には長崎型原爆4000発分のプルトニウムが蓄積されているという。そうした大量のプルトニウムがあるから、中国をはじめとする周辺国は「日本の核武装の潜在能力は非常に高い。日本を怒らせたら半年以内に核ミサイルをつくるだろう」と考えているのである。

    もし日本が原子力発電から全面的に撤退してしまったら、核武装の原料になるプルトニウムを保有する大義名分は消滅してしまう。

    そうならないために、私は、国営の機関が二基でも三基でもいいから、原子力発電所を運営・管理することを提案したい。テロや巨大地震にも耐えられる、これまでの原発よりも数倍精巧で安全な原発である。

    現実主義の立場からすると、原子力研究をいっさいやめてしまうのは、「自衛隊もなにもかも要らない」という非武装・無抵抗主義と同じことになってしまうのである。「それでもよいのか」ということだ。

    この二本立てが典型的な“二枚舌”であることは承知している。しかし、歴史を振り返ればすぐにわかることだが、国際社会の冷酷な現実とは、表向きはともかく、実態は二枚舌の世界である。

    脱原発」という理想論一本槍ではサバイバルできないという現実がある以上、私のような折衷案も存在意義がないとはいえないのではあるまいか。

    ーーーーーーー

    この本が書かれてから一年半の間に、議論が進み、更なる名案が出されているのでしょうか。要するにエネルギー政策安全保障政策は、切り離せないということですね。日本は、絶対に核武装をすることは有り得ないといえるのでしょうか。

    もっとその先まで、突き詰めて考える必要がありそうです。

    [ 2013年09月23日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(-)

    台湾を軽んじるなかれ(日高義樹氏にきく)


    台湾が独立するか、中国に併合されるかということについて、日本人の多くは人ごとのように思っているかもしれません。台湾人のほとんどが漢民族ならば、中国に統一されればいいではないか、というくらいの認識かもしれません。けれど今台湾が、独立はできなくとも何とか併合から持ちこたえているということは、日本にとって大変重要なことなのです。

    日高義樹氏の『不幸を選択したアメリカ~「オバマ大統領」で世界はどうなる~』
    (2009年 PHP)の中に、「台湾が中国に併合され、東シナ海が緊張する」という文章があります。以下一部要所を引用してみます。

    ーーーーーーー

    台湾に関してアメリカと中国で交わされている約束は、
    「アメリカは政治力を使って台湾の一方的な独立を抑える。
    中国は軍事力を使って台湾および、台湾海峡を制圧しない」というものである。

    アメリカ政府は、台湾政府に最新鋭の兵器を売ると同時に、軍事教育団の名称のもとにアメリカ軍を台湾に送り込んでいる。陳前総統が台湾独立の動きを始めたときにはつかず離れずの関係を維持したが、新しい兵器の援助などは続けた。

    これまでブッシュ政権は軍事的、政治的には中国政府に妥協したことはなかった。北京に気兼ねをして台湾に対する軍事的な援助を差し控えるというようなことも、まったくしていない。

    だがオバマ新政権のもとでは、情勢が大きく変わるのではないか。
    察するにオバマ大統領は中国や台湾問題について何もしないという姿勢をとるのではないだろうか。
    オバマ大統領は、一種の「中国離れ」を起こすのではないか。つまり、中国の問題を手放してしまうと思われるが、これは台湾問題も放り出すことを意味する。
    つまり、オバマ政権のあいだに中国政府が台湾を合併する可能性は極めて大きい。

    だがそうなった場合、日本が真剣に考えなければならない問題が起きてくる。台湾が完全に中国のものになった場合に、ほぼ幅200キロの台湾海峡が、日本をはじめとする世界の国々の自由航行が認められる実質的な公海として、存続できるかということだ。

    台湾が中国と合併すれば、台湾に極めて近い日本の西南諸島や沖縄海域が、中国の防空や防衛体制と重なってくることは避けられない。当然、中国と日本のあいだの緊張が高まる。中国に対する基本戦略のないオバマ政権のもとで、日本はますます孤立し、取り残されることになる。

    ーーーーーーー

    上記の文章が書かれて4年になりますが、これまでこのブログで2回取り上げた通り、台湾は未だ中国に併合されてはおらず、日本との良好なパートナーシップをとり続けているのです。

    日高氏が危惧されるような事態にならないように、今後も緊密な交流を続けていきたいものです。安倍政権になって以来、群馬県(複数)をはじめ姉妹都市提携を結ぶ自治体が増えているそうですし、観光客も双方向で増加しているようです。2012年の短期訪問者数は、両国とも140万人を越え、過去最高を記録したとのことです。

    中国にも韓国にも行ったことがありますが、台湾は未知の土地ですので、私もできればいつか行ってみたいと思います。

    [ 2013年09月22日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    台湾の現状は?(外務省アジア大洋州局等による)


    台湾が、独立の悲願をなかなか達成できないということは、以前から認識していました。月刊誌によく投稿されたり、テレビ番組によく出演される金美齢氏は、早大(留学生)在学中から、台湾独立建国連盟が発行する英語版の機関紙の編集長を務めた人です。それらの活動のため、金氏と夫の周氏は反政府活動家として政府のブラックリストに掲載され、旅券は剥奪。日本で事実上の亡命生活を余儀なくされ、長年の闘いの末、日本に帰化されたのです。

    2008年、中国国民党の馬英九政権となり、中国に急接近する政策を取ると、反発する反政権デモ独立派によりたびたび発生するに至りました。2008年8月には台北市内で主催者発表で30万人のデモが行われ、総統府前を埋め尽くしたのです。2009年5月には主催者発表で台北で60万人、高雄で20万人が「(馬英九政権の)中国傾斜に反対し、台湾を守ろう」とのスローガンを掲げ、大規模な抗議活動を行っています。

    それでは、ごく最近の台湾の状況は、どのようなものでしょうか。インターネットで調べた【最近の日台関係と台湾情勢】(平成25年7月 外務省アジア大洋州局 中国・モンゴル第1課・第2課 )のトピックを、一通り挙げてみます。このそれぞれについて、事実やデータによる解説がされています。この報告書は、とても見やすくわかりやすい構成と内容になっていますので、興味のある方は、直接ご覧ください。


    ★日台関係は、基本的に緊密かつ良好な関係を維持
    ~良好な国民感情をベースに短期訪問者数は双方向で過去最高を更新~


    ★日・台は相互に最も重要な経済的パートナーの一つ
    ~日台経済関係は高度に相互補完的なウィン・ウィン関係~


    ★東日本大震災後に台湾から寄せられた支援
    ~台湾各界からの「友情あふれる破格の心からの支援」~


    ★台湾に関する我が国の基本的立場
    ~台湾との関係は非政府間の実務関係として維持・発展~


    ★東シナ海をめぐる情勢と我が国の立場
    ~漁業秩序構築に向けた日台漁業協議プロセスが3年9か月ぶりに再起動~


    ★国民党が行政、立法両部門を抑える構図が継続
    ~2012年1月の総統選で馬英九候補、立法委員選で国民党が勝利~


    馬英九政権下で両岸関係は急速に発展
    ~両岸対話が間断なく継続され、両岸与党間・地方間の交流も拡大~


    ★両岸間の人的往来は双方向で急速に拡大
    ~両岸直航便就航、中国人観光客台湾訪問解禁によって新たな段階へ~


    ★両岸ECFA締結によって両岸経済交流がさらに加速
    ~台湾にとって中国は貿易・投資関係上の最重要パートナーに~


    ★台湾住民の民意は両岸関係の「現状維持」を志向
    ~強まる「台湾人意識」、両岸統一支持者は10人に1人~


    ★台湾経済は持ち直しも見られるが総統の支持率低迷
    ~政権人事の刷新により、改めて成長持続、格差是正、雇用確保に挑む~


    馬英九政権発足後は対外関係も相対的安定を維持
    ~「両岸関係の改善」と「対外関係の発展」の間の好循環形成に尽力~


    馬英九総統は「一つの中国」を認めた上で「統一せず、独立せず、武力行使せず」の「3つのノー」を掲げ、経済・文化面から両岸交流の拡大を推進ーーー
    という説明がありました。ただし、中国とは「中華民国」となっていたのには、少なからず驚きました。私自身、認識不足でした。

    さらには、現在〈台湾当局〉とは別に、〈台湾民進党〉があり、「台湾は中国の一部にあらず」「台湾は既に独立国」という主張も依然としてあります。

    日本人が、勝手にまた安易に、台湾=中華人民共和国、などと言うことは、許されることではないのです。

    [ 2013年09月22日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    台湾と日本の関係は良好☆


    台湾を第2の故郷だと感じる方は、80代以上では、結構いらっしゃるのでしょう。私の周囲にも、南国台湾を懐かしむ方々が、何人もいらっしゃいます。終戦後引き揚げてこられ、随分苦労されたようです。でも、外地での生活は気候もよく、現地の人々とも仲良く暮らしておられたようです。

    若いころ台湾で教員をされていた方から、昭和50年代に教え子たちの招待で、台湾旅行をされた時の写真を、見せていただいたことがあります。数人の日本人の先生を囲んで数十人の大勢の教え子たちが、笑顔で写ったものです。

    台北では台湾一の丸山大飯店で、5つのテーブルが満席となるほどの盛況だったとか、翌日は博物館や植物園を車で案内してもらった後、北斗温泉街で教え子が経営するホテルに泊めていただいたとか、高雄でも、教え子が経営する大きなビルにあるレストランで、大パーティーを開いてもらったとか・・・

    ご本人からもいろいろと思い出話を伺ったのですが、残念ながら漠然とした記憶しかありませんでしたので、遺された「自分史」を紐解いて、今、書いております。(いやに詳しいと思われたことでしょう。失礼しました。)

    交通費、ホテル代、食事代はもちろんのこと、帰りには高価なお土産を、教え子たちが用意してくれたと、とても喜んでおられたことが思い出されます。その方が亡くなって、もう十年以上経ちましたが、この体験談からしても、日本帝国の植民地支配などという言い方が、実態にそぐわないことが分かるように思います。


    話は変わりますが、【台湾から見た安倍政権[桜H25/9/20]】を視聴しました。

    日本李登輝友の会の事務局長でいらっしゃる柚原正敬氏のお話です。昨年12月の発足以来、真の友好国との関係強化を重視する外交を展開している安倍政権を、最大の親日国である台湾が、どのように見ているのかを解説されました。

    安倍首相や岸田外相が明確に「重要なパート-ナー」として台湾を認識している点、そして、双方の国民や自治体の間でもさらなる進展が見られることなどをお話しされました。

    世界で一番好きな国を調査したもので、日本は2位に大きく差をつけてダントツ1位だったと棒グラフを示されました。特に20代から30代の若者たちの2人に1人は、日本が一番好きなのだそうです。とても嬉しいことですね。


    実は先日、次のような記事を読みましたので、あら、最近日台の関係がぎくしゃくしているのかな、と心配していたのです。

    「台湾で日本政府への抗議デモ~靖国や尖閣、慰安婦、原発問題めぐり」(8/16サーチナ配信)
    [台北市にある日本の対台湾窓口機関「交流協会」の台北事務所前で15日、複数の民間団体が相次いで日本政府への抗議デモを行った。各団体が日本閣僚の靖国神社参拝や尖閣諸島、従軍慰安婦の問題、また日本にある原発や米軍基地に反対する声を上げた。(写真は「CNSPHOTO」提供)(編集担当:古川弥生)]


    昨年、「台湾で尖閣デモ」と報じられた時は、実態は香港活動家の仕業だったとのことでしたが、この度もそれに類するものでしょうか。


    念のために、【最近の日台関係と台湾情勢】(平成25年7月 外務省アジア大洋州局 中国・モンゴル第1課・第2課 )をインターネットで調べてみました。

    すると、「日台関係は、基本的に緊密かつ良好な関係を維持」とあり、詳しいデータがたくさん示されていました。以下、少し紹介します。

    ーーーーーーー

    日本にとって台湾は第5位の貿易パートナー
    ① 中国  ② 米国  ③ 韓国  ④ 豪州  ⑤ 台湾
    台湾にとって日本は第2位の貿易パートナー
    ① 中国  ② 日本  ③ 欧州  ④ 米国  
    但し ASEAN の額は②日本以上


    東日本大震災後に台湾から寄せられた支援
    ~台湾各界からの「友情あふれる破格の心からの支援」~

    台湾各界から総額187.4億円の義捐金提供あり


    台湾に関する我が国の基本的立場
    ~台湾との関係は非政府間の実務関係として維持・発展~


    ◎台湾は、我が国との間で緊密な経済関係と人的往来を有する重要なパートナー。
    (2013年1月 岸田外務大臣談話)

    ◎日本との間では、過去40年間で最も友好的な「特別なパートナーシップ」を打ち立てた。 (2012年5月20日 馬英九総統就任演説)

    ーーーーーーー


    隣国との関係が、いろいろと難しい中、台湾との友好関係は、一層深めていきたいですね。そして東アジアの安定につながってほしいと願います

    [ 2013年09月21日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    テレビ番組のマインドコントロール


    ルース在日米国大使と女芸人の抱擁、バカ族(アフリカ、カメルーンの先住民族)酋長と男芸人の抱擁、20人の親日外国人たちの多彩なお国自慢、様々な国のアーティストの活躍・・・約2時間が驚きと笑いと感動のうちにあっという間に過ぎました。世界を知るって面白い、楽しい!世界中の人々は、理解し合え、認め合える!こんな幸せな気持ちになれるテレビ番組「なにやらの世界番付」でした。

    アメリカ大使館訪問では、特に「TOMODATI」という言葉が強調されました。大使館の掲示板にも、有名な芸能人の写真と共に、この言葉が貼られていました。東日本大震災の時に、使われた救済支援作戦の名前です。この番組を見ている限りでは、アメリカは実に日本に対して友好的で、無償の支援を惜しまない、世にも有り難い友のような兄弟のような国だという印象を受けました。


    ここでちょっと、テレビとは話題が逸れますが、ルース大使について取り上げます。
    ルース在日米国大使は、先日離任されましたが、その誠実なお人柄については、いろいろと報じられており、本当に信頼できる方だったのだろうと思います。そのひとつとして、帰国後間もなく、岡田克也氏が書かれたブログを偶々読みましたので、少し紹介します。

    ーーーーーーー

    私にとっても、非常に思い出の深い、信頼できる人物です。私からは、この間、駐日大使として、日米関係の交流をさらに深めることに大変なご尽力をいただいたことに、心を込めてお礼を申し上げたところです。

           *  *  * 

    この普天間の問題は、2010年5月に、元の案に戻す、つまり、辺野古に移設をするということで、合意に至るわけです。その文書の一字一句まで、私とルース大使との間で、もちろん双方の官僚の皆さんも含めて、かなり厳しいやり取りをし、何度会ったか思い出せませんがいろいろな場で密かに会って、文書を詰めたことをよく思い出します。

    *  *  *

    これは後で分かったことですが、アメリカの中で、原発の影響を心配し、東京、あるいは東京近辺から離れるべきだという議論が出たときも、ルース大使は日米同盟の重要さを説いて、そのことについていろいろな説得をアメリカ政府の中でしてくれたということが、いろいろな人の証言から明らかになっています。

    そして、被災地を何度も訪れ、被災した方々に寄り添う大使の姿というのは、多くの日本人の心を打ったのではなかいかと思います。

           *  *  *

    この夫妻と夫婦同士の交流ということもさせていただきましたが、私にとって、かけがえのない「戦友」が大使を離れられるということで、日米関係をより深くするために共に戦ってきた「戦友」を失った思いです。

    ーーーーーーー

    キリスト教を考える場合と同様、国際関係を考えるときにも、個々の人物に焦点を当てると、本当に善意に満ちたすばらしい人なのです。ですから、個人的なふれあいのところで、ついつい心を許してしまうのだと思います。では事実として、日米関係に根本的な望ましい方向での進展があったのでしょうか。日本の立場が、大きく改善されたのでしょうか。


    次期駐日大使となるキャロライン・ケネディ氏についても、あるニュース番組で、かなり時間を割いて報道されていました。故ケネディ米国大統領が、いかに親日派であったか、キャロライン氏自身、若いころにヒロシマを訪問されていること、大輪の菊を思わせる柄のドレスを公の場で着用されていた場面などが紹介され、キャスターは期待を込めて歓迎する旨を述べていました。

    それを聴きながら、日本人は実に御しやすい国民だと、思わずにはいられませんでした。前回のブログでも書いたように、外交の舞台には、いろいろな権謀術数があるのです。あると思わなければならないのです。

    かつて彼女に対して、「歓迎と同時に警戒も忘れてはならない」と書かれたものを読んだことがあります。「彼女は、リベラルで人権を重視する人であるから、オバマ大統領はキャロライン大使を安倍首相の慰安婦問題に対する刺客として日本に送り込んだのかもしれない」、というものです。今後の様子を見なければ何とも言えませんが、一応の警戒をしておく方が、心の準備を整えて隙のない対応ができることでしょう。


    おそらく、テレビだけで事象や情勢を把握し、感じたり考えたりするならば、世界は結構バラ色のように思える時もあります。それを楽しんだり喜んだり感動したりすることは結構ですが、それは世界の一面でありすべてではない、という認識を忘れないようにしたいものです。

    そのためにも、インターネットや、書物を通して、多角的な、または普遍的な情報を取り入れなければならないと思います。


    [ 2013年09月21日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    外交には裏がある?(オバマの戦略)


    自主防衛を考える時、避けられないのが、[日本の核軍備]です。今でも多くの人々は、「滅相もない」とか「使えないものを持ってどうするのか」というところから抜け出せないでいるのだと思います。「核廃絶」こそが日本の使命だと考えている人々も大勢います。

    一方そうした中で、アメリカの国力衰退があちこちで日本への警鐘として報じられています。「核の傘は幻想」「地位協定は対米隷属協定」とし、この緊縛状態から、一刻も早く抜け出すことが、叫ばれています。ならば、自主防衛の流儀について、活発な議論が展開されなければならないのですが、オリンピックと震災復興が優先課題となり、なかなかその議論が進みません。

    さらに、アメリカは、米軍移転費用などの理由で、更なる「思いやり予算の増額」を要求してきているとも聞きます。安倍首相は、当初より、日米安保の重要性を強調していますから、下手をすればずるずると従来の路線が強化されるだけになりそうで、心配です。集団的自衛権も、アメリカの都合がよいように利用されることとならなければよいのですが・・・


    田中宇(たなか さかい)氏の、〈国際ニュース解説〉「プーチンが米国とイランを和解させる?」(9/17)という文章を読みました。彼は、いつも思いがけない国際情勢の見方を示してくれます。

    今回は、「米議会下院で空爆への強い反対論もあり、オバマ政権は、9月14日にロシアのプーチンの提案を受諾し、シリアを空爆する計画を引っ込め、米露協調でシリアの化学兵器を撤去していく計画に移行している。」という表面上の出来事を、彼なりの刀裁きで、斬りまくっている、というものです。

    長い文章ですので、トピックセンテンスをいくつか紹介するにとどめましょう。

    ーーーーーーー

    オバマは、シリア政府に化学兵器使用の濡れ衣をかけて空爆する策をぎりぎりまで進めつつ、
    実際のところ要所要所で譲歩し、
    好戦派が牛耳ってきた米議会で反戦派を台頭させ、
    国連で米英案に反対するばかりだったロシアや中国が実質的な中東安定化策で動き出すよう押し出し、
    シリアやイランが譲歩しやすい政治環境を作るという、裏の戦略を持っていた可能性がある。

    オバマのシリア空爆策が意図的な失策であるとしたら、
    米政界に残っていた好戦派を稚拙な戦争計画で誘い出した挙げ句、
    タイミングの悪い譲歩によって
    好戦派の信用を失墜させて無力化したことになる。

    最近「オバマは09年にもらったノーベル平和賞を、空爆回避策を出したロシアのプーチンに譲り渡すべきだ」という主張が米国の反戦派などから出ている。
    しかし、もしオバマが最初からシリアを空爆しないつもりで、
    反戦派や露中を台頭させて中東を安定化し、
    好戦派を潰す隠れた意図によって空爆策を出してきたのなら、
    オバマはノーベル平和賞に値する。

    ーーーーーーー

    これだけでも、だいたいのところは、わかりますよね。要するに、オバマ大統領こそが、国内外すべてを牛耳り、思いのままに演技し、周囲を動かしている、影のというか真の覇者だ、ということです。

    「Really?」と言おうか、「マジ?」と言おうか、「JJJ!」と言おうか・・・

    もし、それが本当なら、日本もこうでありたいですね。表面上は、アメリカに協力していると見せかけて、自国民すら欺きつつ、実は思いもかけない方法で最も国益に叶う政策、外交をする。そんな安倍首相であっていただきたいものです。

    [ 2013年09月20日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    「あさきゆめみし」・・・敢えてひとこと


    今は昔、初めてマンガ『あさきゆめみし』を知ったとき、まず、題名に違和感を覚えました。作者は、古典の常識が無いのか、それとも意図的な改ざんなのか、としばし悩んだのでした。

    未だにその答えは分かりませんが、おそらく後者でしょう。瀬戸内寂聴さんあたりも高く評価しておられるようですし、どなたも批判された様子がありませんから、目くじらを立てるほどのことではないのかもしれません。

    古典の中でも特に著名な『源氏物語』の世界を漫画という形で平易に視覚的理解を助け、古典への興味を持たせた功績は今なお大きい。」累計売り上げは1700万部を超えている。海外でも各言語に翻訳されている。」ということです。大和和紀さん、大成功でしたね。紫式部さまさまですね。

    それにつけても、題の付け方もよかったのでしょう。これまでの人生は、浅はかな夢幻だった」みたいな意味合いですか?助動詞の解釈を勝手に変えてもいいのであれば、源氏物語の文学理念を表すあはれ(もののあはれ)」=深いしみじみとした感動・情趣」に通じるものがありますからね。

    ですから、まあ百歩譲ろうか、という気にもなれるのですが、本日より10回もので始まるらしい、NHKあさきゆめみし~八百屋お七異聞」には、ちょっと呆れました。ひところのブームは去ったとはいえ、あれだけのヒット作品と同じ題名で、江戸時代のものを扱うのですか。へ~え、何でもあり、になってきましたよ、これは。

    そもそも、「あさきゆめみし」は、誰もが知るとおり、「いろは歌」の一節ですよね。これは、『涅槃教』の一節を和訳したものと言われています。「人間のすべての行為は、この世でははかないものであるから、来世での仏の救済を願って、日々精進して生きていこう」という意味だと私は受け止めています。

    「あさきゆめみし」ではなく「あさきゆめみじ」なのです。「し」=(過去)では断じてありません。ここでの「じ」は(打消意志)で、「~まい」ですから、「浅はかな夢を追い求めたりすまい」と訳します。そう読まないと、「ゑひもせす」の意味が分かりません。こちらは、「ゑひもせず」で、「酔い心地でふらふらと生きたりもせずに」と訳します。気持ちとしては、やはり意志が含まれると思います。

    実は今回のテレビドラマの題を聞いて驚き、ちょっと気になって、インターネットで調べてみたのです。何人かの方が、「いろは歌」の解釈をされていましたが、「はかない夢は見たくないものだ、酔いもせずに」とか、「酔ってもいないのに、そんなはかない夢は見たくない」などと訳してあり、もうちょっとかな、と感じてしまいました。「険しい山を越えるように、人生を分け入って今日も進んでいく」というのが直前にありますから、「じ」には、強い意志が表れる「まい」の訳がふさわしいと、私は思います。

    かくして、元々の「いろは歌」の解釈をしっかり押さえることもせず、「あさきゆめみし」などと改ざんした形で、恋愛もののストーリーとともに、この一節が記憶されてしまうことに、やはり未だに違和感が残ります。元はこうだ、と知った上で、この場合はちょっとひねりを入れて・・・などというようなことは何も分からないまま、すなわち「いろは歌」も「イロハニホヘト」と単なる記号にしてしまうのでは、とても残念だと思うのです。

    [ 2013年09月19日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(1)

    いつか恋する君のために


    公園にて



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    [ 2013年09月18日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(-)

    拉致問題解決の要


    拉致問題解決のために必要不可欠となることを、まとめてみました。いろいろな方のご意見を参考にしています。

    ① 急がば回れ・・・戦後レジーム(=アメリカ支配)からの脱却

    ② 条件付太陽政策をとる・・・拉致被害者の全員帰還を条件に、支援を約束する

    ③ 一か八かの勝負に出る・・・非核平和か?核兵器保有か?

    知れば知るほど、考えれば考えるほど、だんだんとはっきりしてきました。拉致問題を放置するということは、日本という国家の存続を危うくすることに、必ずつながっていくのです。歴史認識についても、どこかで妥協点を見出す必要があります。

    日本人がこれを人ごとのように考え、日々目先の私利私欲に流されて生きるなら、あるいはアメリカの支配下にいることに甘んじて何ら抵抗を試みようとしないなら、
    そう遠くない将来、この国自体が、他国に吸収されてしまいます。

    「日本滅亡」の可能性を、全国民が自覚しなければなりません。

    ーーーーーーー

    上記の①~③について、解説となる言葉を取り上げてみます。

    ① 急がば回れ・・・戦後レジーム(=アメリカ支配)からの脱却

    ★「アメリカにとっては、現状維持が都合がいい」(水島総氏)

    韓国と中国と日本の対立をうまく利用しようとしている
    日本には、米軍が守っているから中国の脅威に堪えられると言い、  
    中国には、日本が核武装したら困るだろうと言い、
    自らの存在意義を両方にアピールしている。

    ★「戦後秩序を脱却できるかどうかにかかっている」(三宅博氏)

    中韓に反日の道具を与えているのはアメリカ
    日米安保の欺瞞 アメリカの核の傘はウソ
    独自の国防体制を構築しなければならない

    ★「疾患を抱えた状態で、動きながら変えていくしかない。」(荒木和博氏)

    健康体を取り戻すにも、時間がかかる。進みつつ、治すしかない。
    東アジアにおける秩序を日本がどうやって作っていくのか、をプレゼンテーションをして、明らかにするべき。
    アメリカは、ある意味理屈で動く国だから。

    ★ 「国とは、領土と国民と主権」(山田賢司氏)

    ★「日本の経済力でリードを」(三浦小太郎氏)

    中国、韓国が日本に従わざるを得ない状態を、経済力で作らなければ
    アメリカに頼らなくても、取り戻すことができるという自信を持たなければ


    ② 条件付太陽政策をとる・・・拉致被害者の全員帰還を条件に、支援を約束する

    ★「お金を渡すから、返せというのは反対。返してくれたら、財政支援をしてもいいぞというのはありかと思う」( 山田賢司氏)

    ★「北朝鮮人民と指導者に語りかけるべきである」

    北朝鮮は永遠の「敵」ではない。われわれがアジアへの、そして世界への構想力をもつならば、そのなかに位置づけるべき国であり、「味方」とすることも可能な国である。威圧からは、何も生み出せない。

    ★「日本はいまこそ,イニシアティヴが必要である」(カレル・V・ウォルフレン氏)

    北朝鮮をめぐる外交的な環境を、新しい段階に引き上げることである。

    北朝鮮が抱いている、外部からの攻撃に対する恐怖をとりさって、交渉のテーブルに着く環境をつくることである。
    それは、中国や韓国、あるいは台湾をふくむいくつかのほかの国の協力をとりつければ、実現できることである。

    しかし、その前提として、日本が独立した立場にいなければならないこともまた、認識しておかねばならない。反米である必要はないのだが、アメリカが軍事的なオプションを行使することを防止できるような主体でなければならない。


    ③ 一か八かの勝負に出る・・・非核平和か?核兵器保有か?

    ★ 「非核平和主義政策へのこだわりを鮮明にすること」(寺島実郎氏)

    空虚なことばだけの謝罪外交を脱し、未来への責任として地域社会の脅威とならない決意を鮮明にし、理解をえること。日本自身が「力の論理」への誘惑を退け、「平和主義」の理念の確認と実践によって「歴史問題の清算」の柱とすべきである。

    ★「核武装の必要性」(水島総氏)(西村眞悟氏)

    カネを払わず奪還するべき。 武力を使ってでも奪還する強い意志を示さねばならない。

    独自の核抑止力をもたなければいけない
    これを抜きにしてはできない 総理大臣の責務


    ーーーーーーー


    「国とは、領土と国民と主権」という言葉がありましたが、

    現在、領土問題が、中国、韓国、ロシアとの間にあります。
    拉致問題が、北朝鮮との間にあります。  
    主権問題が、アメリカとの間にあります。

    これらは、個々の問題ではなく、すべて緊密につながっているのです。
    この大変な国難に、オールジャパンで立ち向かう気概は、あるのでしょうか?
    オリンピック招致以上に、結束力を必要とする大事業だと考えます。

    北朝鮮は、このところレジャー施設の建設などに力を入れるなど、一見非常識な動きをしていますが、実際のところはかなり困窮しており、多くの国民が犠牲になっているとも報じられています。

    さらに圧迫することが、何をもたらすのか、崩壊を助長しようとしているのか、それが本当に解決になるのか、熟慮する必要があります。

    日本が国家として自主独立する必要性を、皆さん主張されています。そのために、核武装が、必要不可欠なのかどうかは、私も含め未だ明確な指針を持てずにいます。

    いずれにせよ、アメリカを当てにすることだけはやめないといけません。非核平和主義が通用するのか、核武装を強行できるのか、どちらかに態度を決めることです。明確な選択を避けて、うやむやのうちに、アメリカを頼る卑怯な生き方を、捨てましょう。拉致問題解決を機に、勝負に出る時が来たと受け止めたい。

    現段階では、上記①~③が、「拉致問題解決の要」となると私は考えます。

    他にも、「スパイ防止法をつくる」「パチンコに重税を課す」「真相究明のために日本政府が持っている情報を公開する」「朝鮮総連の下部組織である朝鮮学校の教育内容を把握する」など、具体的に進めるべきことは、たくさんあります。日々、前進せねばなりません。


    *【討論!】「日本国民が問われている拉致被害者奪還」[桜H25/9/14] 、下記の本等を参考にしました。

    パネリスト:
    荒木和博(「特定失踪者問題調査会」代表・拓殖大学海外事情研究所教授)
    西岡力(「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」会長・東京      基督教学-教授)
    西村眞悟(衆議院議員)
    増元照明(「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」事務局長)
    三浦小太郎(「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」副代表)
    三宅博(衆議院議員)
    山田賢司(衆議院議員)
    司会:水島総

    和田春樹『新地域主義宣言 東北アジア共同の家』(平凡社,2003年8月)
    広瀬 隆『アメリカの保守本流』(集英社,2003年9月)
    寺島実郎『脅威のアメリカ希望のアメリカ-この国とどう向きあうか・新世界事情-』(岩波書店,2003年11月)
    カレル・V・ウォルフレン『アメリカからの「独立」が日本人を幸福にする』(実業之日本社,2003年12月)

    [ 2013年09月17日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    拉致問題が解決しない理由


    安倍首相は16日午後、東京都で行われた、拉致被害者の救出に向けた集会「すべての拉致被害者を救出するぞ!国民大集会」に出席し、安倍政権の間に拉致問題を解決したいとの考えを強調した。(日本テレビ系(NNN)) 〕


    国際政治(外交)は一筋縄ではいかない、などと今さら言うまでもないでしょう。けれど、多くの人々が、非常に単純な思考回路で、拉致問題に当たっているように思えます。なぜいつまでも解決しないのか、何が解決を阻んでいるのかを、きっちりと押さえなければなりません。

    2002年から数えるともう11年が経ちます。その間に帰国した方々のご家族を日本に迎えることはできたものの、亡くなったとされる方々については、証拠品が偽造であったということが分かっただけです。進展がないのです。

    さらに、拉致の可能性のある人は、現在8百数十名と警察が発表したそうです。中規模の学校ひとつ分くらいの人数だと考えられます。そのようなことすら、広く国民には知らされていません。

    解決の期限を決める必要があります。時間があまりありません。最悪の場合でも、7年後のオリンピックまでには、すべての被害者を奪還することを目標に定めたいと思います。いえ、拉致問題を放置したままで大々的な平和の祭典をすることは許されない、という国民の合意をつくっていかねばなりません。

    さて、ここで2002年に初めての奪還が成功したときの経緯を、ふり返ってみましょう。(複数の記事を、順序立てて、自分なりにまとめてみます。)

    ーーーーー

    日本と北朝鮮の首脳会談の日程が決まる。

    9月13日に小泉首相を迎えたブッシュは,北朝鮮が核開発をしている情報をもっていると脅してみせた。

    しかし,9月17日に小泉首相は北朝鮮に飛び、金正日総書記と歴史的な会談に臨む。金正日は拉致の事実を認め、謝罪し、日本と北朝鮮が正常な関係を求める道を拓いた。

    (北朝鮮としては、早期に日朝国交樹立が実現するなら、最終的には核開発は断念してもいいと考えていた様子だ。植民地支配に対する補償の要求、請求権の主張を引き下げて、経済協力をうけいれると表明した。このことは,妥協のための大きな跳躍であった。)

    9月26日ケリーが北朝鮮へのアメリカ政府特使として任命された。

    10月3~5日、アメリカはケリー国務次官補を訪朝させ、北朝鮮がウラン濃縮計画をすすめていると非難させた。(北朝鮮の実体は、軍部が核兵器を製造しようとしても原子力プラント技術は粗末なもので、経済的にも軍事予算は日本の20分の1だった。)

    10月15日、北朝鮮に拉致されていた被害者5人が日本に帰国。

    10月16日、北朝鮮がわがウラン濃縮計画の存在を認めたとアメリカ政府は発表した。

    10月17日、日本の新聞見出しは「北朝鮮,核兵器認める」一色に染まった。「アメリカ国務省は根拠もしめさずそう発表した」と書くべきところを・・・である。
    メディアも政治家もみずからの手で国交正常化を絶望的な状況に追いやった。

    北朝鮮側は、2002年から公式報道などを通じて「捏造(ねつぞう)だ」などと米国を批判している。

    11月8日にネオコン7人組の1人、ダグラス・ファイス国防次官を日本に派遣し、北朝鮮のミサイルの脅威を認識せよと迫った。日本にミサイル防衛開発に協力するよう政界に圧力をかけ、同時にイラク攻撃への協力も求めた。

    そのころから、「日本の核武装宣言」が出されはじめた。

    2003年3月12日ケリーは、アメリカ上院外交委員会公聴会で「北朝鮮が兵器級の高濃縮ウラン製造に必要なのは数ヶ月であり、数年ではない」と針小棒大な証言をして挑発しつづけた。北朝鮮もそれを受けて、ますます発言をエスカレートしていった。

    2003年8月27日、北朝鮮が6者協議初日の冒頭発言のなかで、「われわれにはウランを利用した核開発計画というものはない」と述べ、高濃縮ウランによる核開発計画の存在を明確に否定していたことが分かった。

    北朝鮮の首席代表、金永日(キム・ヨンイル)外務次官が、高濃縮ウラン計画を全面的に否定した一方で、「しかし(米の対北朝鮮敵視政策がつづくかぎり)核抑止力を準備せざるをえない」と述べ、プルトニウムを利用した核開発計画の正当性を主張した。

    2003年夏の朝鮮半島は,冷戦期への逆もどりともいえるほど冷え冷えとしたものとなった。



    *  *  *  *  *


    アメリカのアジア戦略を理解する最大のキーワードは「分断統治」である。つまり内部対立を利用して影響力を最大化する手法であり、大英帝国のインド統治以来、欧米の植民地主義がアジアを支配するうえでの常套手段であった。

    アメリカという国は「(アメリカ自身の)国益」概念を鮮明化し、そのために有効な戦略を展開することを探求する。アジアに覇権国をつくらせず、アメリカの影響力を最大にして維持することを堂々と展開するのは、アメリカの立場としては当然といえる。

    要は、アジアにアメリカが主導できないしくみや事態が生じることを拒否する、というのが本音なのである。

    不幸な歴史を背景に近隣の北東アジアは、おたがいに罵倒したくなるような対立要素を抱えている。「結局はアメリカがいなければ事態は制御できない」という状況からいかに脱却するのか。主体的に安全と安定を確立する意思が問われている。

    日本の国際関係の根源的不安定は、近隣のアジアに協調と安定の基盤をもたないことである。同じ敗戦国のドイツが、EUという共通の地域連携のしくみを構想・推進することによって、みずからの基盤を安定化させているのと対照的である。

    アメリカのアジア政策そのものが潜在脅威である


    和田春樹『新地域主義宣言 東北アジア共同の家』(平凡社,2003年8月)
    広瀬 隆『アメリカの保守本流』(集英社,2003年9月)
    寺島実郎『脅威のアメリカ希望のアメリカ-この国とどう向きあうか・新世界事情-』(岩波書店,2003年11月)

    ーーーーー


    アメリカが、日本の立場を支持するような態度を取るのは、他の側面で日本の協力を得るためのポーズだと言うのです。アメリカに対するあらぬ期待が、日朝問題の解決を破壊しているという指摘には、肯けるものがあります。

    また、朝鮮半島における脅威と危機なるものは、最初は現実にそこに存在する危機というよりも、アメリカの政策意思の変転によって創出、増幅されていた、という事実を確認しなければなりません。

    簡単に言えば、北朝鮮を「悪の枢軸」よばわりさせたブッシュのとりまきが、日朝国交正常化を妨害したというのです。もしもあの時、本当に国交が回復していれば、もっと大勢の拉致被害者が、帰国の途についていたかもしれないし、今既に拉致問題が解決していたかもしれない。そう思うと、アメリカこそが「悪の枢軸だ!」と大声で叫びたい気持ちです。


    [ 2013年09月17日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    「八重の桜」とミッションスクール


    綾瀬はるかの相手役が、長谷川博己からオダギリジョーに変わりました。彼こそは、その名も同じ新島襄(ニイジマジョー)なのです。同志社という京都にあるプロテスタント系の学校が、このような人々の手によって創られたとは・・・

    新島八重を取り上げ、その波瀾万丈の人生を幕末から明治へという激動の時代の中で描き出したこのドラマは、とても見応えのあるものだと思います。

    同志社大学の学校関係者の方々(さしあたって自分の知人や、村田晃嗣学長や、評論家佐藤優氏など)の感慨を想像したりしながら、見ています。

    歴史の背後に潜む妖怪を感じて生きることは、行き過ぎるとキルケゴールのいう死に至る病にひきずり込まれます。漠然とした不安が、生命を蝕むことにもなりかねません。

    キリスト教の功罪を考えるとき、(他の宗教にも言えることですが)、あまりにも両極端で、一概には肯定も否定もできない気持ちになってしまいます。故に、ミッションスクールの存在意義も、ちょっと雲行きが怪しくなってしまいます。

    頭で考えるとそうですが、それでは、歴史上のあるいは現在の、具体的な人物を思い浮かべると、どうでしょう。どの人も周囲との関わりの中で、精一杯その時代を生きたのです。一人ひとり個性や魅力に溢れた善男善女なのではないでしょうか。新島八重はその代表であるように思えます。

    かつて、『甘えの構造』で有名な土居健郎先生(学生のセミナーに講師として来られたとき、グループディスカッションに加わってくださったことがあります)にお手紙を書いて、いろいろと質問した際に、ホイヴェルス神父の『日本への贈り物』という本を紹介してくださいました。

    神からの贈り物を日本人に配ることに一生をかけた、ドイツ人の神父です。そのために、彼は日本語を学び、日本文化を研究しました。二十四歳の若さで決意を固め、神と人々に仕える者となり、54年間にわたって日本で宣教活動をされたのです。

    このような生き方をしたカトリックの神父やシスターおよびプロテスタントの牧師や宣教師は、大勢いらっしゃったはずです。彼らが、日本文化にどのような影響を与えたのかを、ふり返ってみる必要があります。

    多くの私立ミッションスクールは、地域の中でもトップ級の進学校です。どれだけの優れた卒業生を排出したことでしょう。学問や産業の発展に、大きく貢献したにちがいありません。

    そして彼らの思想に、多かれ少なかれ、学校の教育方針が何らかの影響を及ぼしたはずなのです。なぜなら、恩師たちは、私利私欲を度外視して、命懸けでその信条を伝えようとしたからです。

    その信条とは、ハイレベルの学力などとは別の、「己のごとくに人を愛せよ」という絶妙な生き方です。さらに突き詰めれば、「他人のために自分の命を投げ出すほど大きな愛はない」という超利他的な生き方です。

    さて、混迷に満ちた現在でも、なお、彼らのミッションは受け継がれているのでしょうか。日本の宗教事情にも、今後注目をする必要がありそうです。


    [ 2013年09月16日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    言論の自由の有り難さ


    ブログも無期限のものではないようですね。でも少なくとも今こうして、発信できること、意見交換できることは、大変有り難いと思います。心を乱され、絶望的になる情報を視聴することもありますが、すべてでは無いにせよ、大きく世界が開かれているということが大切です。

    もしもインターネットがなかったら、と考えると、情報が非常に限られたものとなり、世界がぐっと狭まることは明らかです。本や、マスメディアでは、偏向された情報や考え方しか得られないことが大いに考えられるからです。

    戦時中の情報操作や規制は、想像するだに恐ろしいことです。戦争に反対することや日本は負ける、などと言うことが禁じられていたというだけではありません。

    先日放送された、「東京大空襲資料センター」についての番組で、空襲当時のことが、次のように語られていました。

    ーーーーー

    火の粉の激流。雪崩のような群衆。生きるも死ぬも紙一重だった。
    空から300機が、降るように爆撃し、多くの住民が逃げ場を失った。

    それというのも、事前に政府から、チラシが配布され、このような情報が流されていたからだ。
    「案外、消しやすい」「少しも危険はない」 「逃げずに、火を消そう」

    住民は、火は消すもの、という頭ですぐに避難をしなかったのだ。その結果、隅田川を数知れぬ死体が埋め尽くした。

    ーーーーー

    緊急の事態が間もなくやって来る、というようなことはないでしょうけれど、リスク社会にあって、まだ多くの日本人は、さほど大きな不満も不安もなく、日々の生活を営んでいるように思います。

    ついこの前まで、南海トラフの大地震に備えよう、と盛んにテレビで呼びかけていましたよね。首都直下型の大地震も、そう遠くはないはずだと。

    ところがここ数日は、7年後の東京オリンピックの話題で持ちきりの状況です。

    「四季はなほ定まれるついで(順序)あり。死期はついでをまたず。死は前よりしも来たらず。かねて後ろに迫れり。」と『徒然草』にあります。

    「国民は、民主主義を理解していないから、こんな役人に舵取りをまかせきっていることが、どんなに危険か気付いていない。」と小室直樹氏も『悪の民主主義民主主義原論〉』で述べておられます。

    [ 2013年09月15日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    グローバリズム=戦争


    ナショナリズムを翻弄する 
    仕掛けられた戦争、外から作られた革命

    ナチス・ドイツの狂気はどこから生じたものなのか
    人間の尊厳を無視した大量破壊はなぜ行われたのか

    演出された東西冷戦

    アメリカの若者たちは、むざむざと死んでいった
    朝鮮の人民たちも、ベトナムの人民たちも、そしてイラクの人民たちもむざむざと大量に死んでいった

    ソ連は崩壊したのではなく、解体させられた
    中国も、いずれ解体させられる?

    アメリカは内側から壊されつつある

    南京大虐殺も、従軍慰安婦も、無かったとは言わせない
    日中韓を対立状態に放置する

    社会の格差を拡大する
    企業を無国籍化する

    人々の安全や健康すなわち人権を蹂躙する
    人間の精神や魂を窒息させる
    秩序と文化を破壊する

    物質至上主義
    拝金主義
    利己主義

    世界の統一
    人類制覇

    最後は

    地球滅亡?

    [ 2013年09月15日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    ウクライナでは日本をどう教えているか


    ★「学校教育でまずやるべきことは、日本の神話を学ぶこと」

    元駐ウクライナ兼モルドバ大使、馬渕睦夫氏からの提言です。先日偶々テレビで「『古事記100分でde名著』NHK」を見たところだったので、抵抗なく同意できたのですが、あまり日本神話に馴染みのない方には、ピンときにくいかもしれません。

    日本神話の価値や意義について考えるのはまた別の機会にしたいと思いますが、「日本人が皆誰でも知っている物語」というものが、現代ではなくなってしまったのではないかと思い、ぜひこれから教育の場で復活させたいものだと感じています。

    馬渕氏からは、次の発言もありました。「国際人になれ、などというが、外国に出て、自分は国際人です、という自己紹介をする人はいないし、もしそんなことを言っても誰も尊敬しない。自分は日本人だ、と堂々と言えて初めて国際的に認められる。」

    「日本人としての自覚をどう育てるか」、これは教育の重要課題です。もしかすると、「これからの日本の教育の最重要課題」と言っても、過言ではないかもしれません。


    ★ ウクライナの教育に学ぶ

    ウクライナでは、自国の言葉を、毎日徹底的に学びます。馬渕氏は、小学校5年生の教科書を取り寄せて、それはもう、びっくりされたそうです。

    「ウクライナ語」、「ウクライナ語の文法」、「ウクライナ語で書かれた外国文学」この3冊の教科書が、国語の教科書です。全部8百ページ以上ですから、3冊で2千数百ページという、ものすごく分厚い教科書で学んでいるのです。

    では、日本をどう教えているかに注目してみましょう。日本の文学では、松尾芭蕉が、取り上げられているそうです。9ページもあります。(続くゲーテの説明は、3ページだったとのことです。)

    芭蕉の句は、十八句取り上げてあるのですが、日本人の誰もが知っている「古池や・・・」「五月雨を・・・」以外にも、

    うらやまし浮世の北の山桜
    旅人と我名よばれん初しぐれ
    花ざかり山は日ごろのあさぼらけ
    田や麦や中にも夏のほととぎす

    などの、おそらく日本人でもほとんどの人が知らないようなものまであり、さらには、「ほそみ」「しおり」といった文学理念についても書いてあるというのです。

    また、日本人にとって自然は、インスピレーションの源である
    日本人は、自然の描写によって、己の心情を表現する
    日本人は、平凡さの中に美を見出し、
    精神性と物質世界との調和を大切にする

    と、「日本人の国民性」が説明されており、見事にポイントを捉えて勉強していることに、驚いたと馬渕氏はおっしゃいました。


    これぞ、真の教育ではないでしょうか。日本の小学生は、国語の学習にどれだけ真剣に取り組んでいるでしょうか。自国の優れた古典にじっくりと触れ、日本人のすばらしい国民性を体得する機会を持っているのでしょうか。外国文学にも触れて、情緒を豊かにしたり、異民族の国民性を学んだりする機会があるのでしょうか。


    英語の導入に、目くじらを立てても、既に始めたものをまた即、取りやめるわけにはいかないかもしれません。けれども、今回の現場への導入は、十分な議論や準備がなされていないように思えました。

    著名な通訳者である鳥飼玖美子氏が、ある番組でこう述べておられました。「やり方を工夫するなら、英語教育は、中学からでも決して遅くない。むしろ小学校では国語をしっかりやって、中学からの方が望ましいくらいだ。早くから始めることによって、競争意識が加熱したりして、英語嫌いを増やすという最悪の事態だけは避けたい。」

    鈴木孝夫氏の『英語はいらない!?』からも、少し引用します。
    「日本が21世紀を生き抜くために、日本と外の世界との間の言語交流をどうしたらよいかということについては、全く考えが足りない。」「英語の持つ危険な排除効果に注意。日本の教育があまりに英語に集中するために、英語以外の言語と、英米文化以外の世界の多様な文化についての関心が、日本人の意識から閉め出されるという、英語の持つマイナス効果のことです。」ーーー(引用ここまで)


    「自国語を尊重し、じっくり学んで確かな運用能力を身につけること」が、学校教育における言語教育では最優先です。英語を大学入試資格のバロメーターにするというのには、全く納得がいきません。また、「自国語で外国の優れた文学に幅広く触れること」、こういったことの方が、国際感覚を養う上で、大切にされなければならないように思うのです。

    文科省の方針に対して、どう思われますか。


    [ 2013年09月14日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    アメリカは既にユダヤ製国家!?である


    アメリカにホロコースト記念館があると聞いて、なぜ?と思った私は、まだまだ認識不足でした。

    アメリカでは既に、かつてリンカーンの演説にうたわれた
    「Government of the people, by the people, for the people.(人民が所有し、人民が行う、人民のための政治)」
    が、諸行無常の響きとなっていたのです。

    「アメリカとの外交政策は、アメリカ人の意志なのか、ユダヤ人ネットワークの意志なのかを見極めないといけない」と馬渕睦夫氏は言います。
    「反ユダヤ主義なのではない 事実を言っているだけ」とも。

    視聴者のコメントの中に、詳しいものがありました。参考になる記事なので、引用させていただきます。

    ーーーーー

    ユダヤもひとつではない。世界統一政府を目指しているのは同じだが。

    アミテージ、ナイ等韓国を押していたのは、デビッド・ロックフェラー系のユダヤ国際金融資本。

    オバマ政権はジェイコブ・ロスチャイルド、ジェイ・ロックフェラー連合(だからヒラリーは、はずされた)。

    ジェイコブ等は、昨年から韓国バッシングを繰り返している。

    どっちも、シークレット・ガバメント=国際金融資本=軍産複合体-=旧王族貴族+成金=〈イルミナティ、とかフリーメーソンのような、漫画みたいな名称の団体〉であるには違いないが。

    ーーーーー


    これまで、アメリカは、移民をたくさん受け入れてきました。オバマも不法移民を大量に入れています。ユダヤ人は少数民族と結託して、WASP(White Anglo‐Saxon Protestant)を駆逐しようとしているのです。

    ユダヤ人は、金融のみならず、法曹、メディア、芸能界などにも勢力を持っています。最高裁判事9人のうち、プロテスタントはゼロ、ユダヤ教徒は3人だそうです。
    ハリウッドにも大きく進出しています。

    ウォルター・リップマン(アメリカの諜報機関にいた人)は、元々社会主義者でした。ウィルソン大統領のもとには、社会主義者がたくさんいたのです。彼は、次は、リベラリストになり、次には、ネオコンになりました。彼は終生国際主義者だった=国境廃止主義者=(突き詰めれば)共産主義者。

    ロック・フェラーの回顧録にも、「自分は国際主義者だった」とあります。

    国際主義者は、「国境を廃止せよ」と言います。国家がいらなくなるのです。カネ・ヒト・モノをすべて自由に行き来させればいいという考え方です。そのためにも、国家の民営化を目指します。

    アメリカでは、既にこれが進んでいるのです。例えば、刑務所まで、民営化されています。その結果、どんどん犯罪者を作らなければならない。彼らに超低賃金労働をさせる → 刑務所運営会社が儲かる、という仕組みができているのです。

    行き着く先は、アメリカ国家そのものが民営化されるということになります。

    アメリカのFRB(中央銀行)のヘッドであるバーナンキは、両親共にユダヤ系です。FRBが100%民間銀行であることが、非常に重要なのです。アメリカのドルを刷っているのはアメリカ政府ではないということを、知っていましたか?

    アメリカ政府はドル札を刷るときに、FRBの許可を得なければいけないし、通貨を発行するために、政府が民間銀行に利子を払わなければならないのです。安倍首相は日銀総裁の首をすげ替えることができましたがアメリカ大統領には、それができない。

    「1929年のアメリカの大恐慌も、自然発生的ではない。中央銀行が、お金を刷らなかったから。お金を支配する者が、世界を支配するとはこのこと」と馬渕氏は言います。

    そして最後に、国際金融家が、世界を統一するという道筋が見えてきます。9・11事件の跡地に、ワンワールドトレードセンターが作られました。世界の統一というメッセージを、彼らははっきりと提示しているのです。

    既存秩序を破壊し、自分たちの思うがままの世界に、作り替えようとしているのです。・・・自分の足元や身の回りだけで生きていけない時代に突入したのだな、とつくづく思います。なんだか、別世界の、別次元の話のようですが、これが世界の現実なのです。

    日本の国難は、外憂と内患に分けられます。外憂とは、TPPも含めたグローバリズム、内患とは、文化破壊です。既存秩序を破壊すると、人間の判断基準がなくなり、それによって独裁体制ができやすくなる、ということです。

    日本は今、大きな岐路に立たされています。アメリカ、中国という国家の枠組みを一旦外して、さらに大きな世界を俯瞰した上で、国家としてどう生き延びていけるのかを考える時が、今、ここにやってきているのです。

    [ 2013年09月14日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    グローバリズムという衣の下は共産主義


    馬渕睦夫氏の【グローバリズムの罠 国難の正体】(2013/7/28)を視聴しました。これまでも漠然と不穏な存在を感じてはいたのですが、目に見える国家体制の裏側を暴かれ、国際政治はやはり一筋縄では行かないものだという思いを強くしました。

    【対談スペシャル 「国難の正体」を読み解く】(2013/02/11)も合わせて視聴しました。対談や講話を聞いただけでは、十分に理解できたとは言えませんが、印象に残った点を、まとめてみたいと思います。



    ★ アメリカは、世界を共産化しようとしていた

    アメリカ=民主主義 ソ連=共産主義  ではなかった
    アメリカ(ウォールストリート)が支援して、共産主義国家を作ったのだ
    第二次世界大戦は、ルーズベルトが仕掛けたものだ (アメリカのビラードという歴史学者による)

    第二次世界大戦でアメリカは、日本を叩いた 
    日本こそが、共産主義が広がることを、阻止しようとしたのに・・・
    蒋介石を焚きつけて、日本と戦争させようとした
    そして、戦争が終わった途端、毛沢東に乗り換えた

    中華人民共和国成立の場合にも、アメリカが介入した
    国民党軍の蒋介石が勝っていたのに、
    それに待ったをかけて、共産党と、連立政権を作りなさい、と言った
    蒋介石は、アメリカは、自分たちの同盟国ではなかったのかと驚愕した

    でもその後、アメリカは面倒をみようとはしなかった
    よって、仕方なく、中国はソ連の支援を受ける方向に転じた
    その時、既に中ソ対立の種は蒔かれていた

    朝鮮戦争はアメリカと、ソ連の合意の元に行われた
    休戦の署名者は、北朝鮮・中国・国連軍(アメリカ)で、韓国は入っていない
    放っておけば、北朝鮮が勝つところだったのに、国連軍が介入した

    アメリカは、北朝鮮にどうぞ攻めてくださいと言い
    スターリンは、国連軍をどうぞ作りなさいと言った
    それを知らなかったのが、マッカーサー(国連軍の司令官)だった

    マッカーサーの作戦は、イギリス経由で北朝鮮に漏れていた
    日本を相手にするときは、蒋介石と手を組むことをしたのに
    共産党を相手にするときには、蒋介石と手を組むことが許されなかった

    マッカーサーは後に自分は単なるコマだったということに気付き
    祖国アメリカに裏切られたと回想録に書き残した

    中国共産党は、間違った政権であり、一度も民意の承認を得たことがない
    共産党幹部が、ウォールストリートと組んで、金持ちになっている
    米中蜜月は当たり前のことだ

    だが、ソ連は崩壊したのではなく、解体させられた
    中国も、いずれそうなる・・・賞味期限が切れたら解体させられる
    既にそれは始まっている・・・中国のバブル崩壊が始まっている

    習 近平が就任後間もなく急いで訪米したのは中国経済の実態報告のため
    サイバー攻撃についてだとか、北朝鮮についてだとか、
    太平洋を二分するためだとか、報道されたが、
    報道されなかったことの方が寧ろ大切



    ★ 今、グローバリズムという妖怪が、世界を支配しようとしている

    共産主義と、グローバリズムは、根が同じである
    共産主義思想=ウォールストリートの思想=大資本家の思想
    それが今、グローバリズムという衣をまとっているだけ

    共産主義によって、万国の労働者の団結などというものは起こらなかった
    マルクスだって、現実にそんなことが起こるとは、思っていなかっただろう
    彼が唱えたのは、一定の目的を達成するためのイデオロギーに過ぎない

    もっとはっきり言えば、ユダヤ民族を解放するためのイデオロギーである

    グローバリズムは、なぜ危険か?・・・それは共産主義だから
    共産主義はなぜいけないか?・・・人間の弱点につけ込んだイデオロギーだから

    哲学でも、人間の生き方でもない
    人間の弱み=お金に弱い・・・ということにつけ込んだ思想に過ぎない

    アメリカや、イギリスの資本家が、共産主義を推進した
    共産主義は、国家よりも党が上に立つ=国家主席よりも党主席が上
    共産主義がなぜ間違っているか?・・一握りの人たちが利益を独占するものだから

    グローバリズムと共産主義は根が一つであることを理解することが、
    国難を理解することであり、世界の矛盾を理解することでもある

    彼らには、国家観がない・・・なぜなら、国際主義者だから
    今こそ、グローバリズムに対して、万国の労働者は、団結しなくてはいけない
    私たちは、はっきりとグローバリズムに「ノー」と言わないといけない



    ~ 長くなりすぎるので、続きは次回にしたいと思います。


    [ 2013年09月14日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    天才に聴け!(小室直樹・鈴木孝夫)


    『ソビエト帝国の崩壊』(小室直樹著 / 光文社文庫)という本は、実際にソビエト連邦が崩壊する12年前に、出版されました。経済学、社会学などの修めた学問をトータルに活かして、独自に導いた予言だったのです。

    ここのところ7回にわたって取り上げた鈴木孝夫氏の予言を、簡潔にまとめると、次の二点ではないかと思います。

    ①アメリカの超大国としての破綻、および中国の大混乱という世界的な大変動、②国際的戦線縮小作戦の時代の到来(これまでのような無限の発展ではなく、どこまで人類文明を後退させることができるかを目標に掲げる必要が、将来人類的規模で起こること)です。

    これについて、どう思われますか。今現在においては、ばかばかしい、とか、何を突飛な、という反応を引き起こすようなことかもしれません。

    しかしながら、私自身不確実ながらも、何か直感的に、いつかはそうなるかも・・・という予感が確かにあります。

    そうした予感を抱いたままで、目の前で起きている具体的な事象を、見直してみると、いろいろと納得できたり、疑問に思ったり、なんとまあと憤慨したり、ものの見方が鮮明になるような気がします。

    例えば、数ヶ月前に読んだ中野剛志氏の文章「米国『国家情報会議』レポートが、『中国封じ込めは不可能だ!』」(WiLL/5)を読みかえしてみると、まず、やっぱりそうなんだ!と部分的には思い、まだまだこれは序の口のところでは?と思ったり、安倍首相は果たして長期的な見通しがあるのかな?と思ったり、だから文科省はトンチンカンなんだよ!と怒りがこみ上げてきたりします。

    少し引用してみます。

    ーーーーー

    アメリカの国家戦略は、第二次オバマ政権において、歴史的に大きな転換を図ろうとしていることがうかがえる。そこで想定されているのは、アメリカが覇権国家ではなく、複数の大国のうちの「同輩中の主席」にまで後退する多極化した世界である。

    そして、軍事大国・経済大国として台頭する中国を重視し、米中の決定的な対立を避け、共存・協力の関係を模索しようとしている。

    オバマにとってTPPとは、日本で言われているような新たな自由貿易のルール作りといったものではなく、単に他国の市場を収奪して、アメリカの輸出と雇用を増やすための手段に過ぎないのである。事実、オバマは演説の中で一言も「自由貿易」とは言っていない。

    ーーーーー

    文科省は最近英語教育にすっかり熱をあげ、大学入試や卒業認定に、アメリカの教育団体、ETSにより開発されたTOFELの活用を位置づけようと張り切っています。当然のこととして、アメリカ資本にカネが流れます。さらにネイティブから発音を学ぶことに積極的で、米英人の就職先を斡旋しようと勇み足の文科省・・・

    前にも書きましたが、下村文科相自身が、英語教育を十分に受けられなかった禍根があるため、学校教育の英語教育を、できるだけ手厚いものにしたいと熱望されているとのことです。

    今や国民全体が、振り回されています。先日、小学校の授業参観をした知人の言によれば、「遅れ馳せながらフィリピンの後を追っているような、まさに自ら望んでどっぷり植民地になったんだなという感じ」を受けたそうです。(フィリピンは、米軍基地について、自国の意志で交渉しているのですから、日本よりは自主独立しています。)


    オリンピックに向けて、国際化に励めばいいじゃない!という声も聞こえてきそうですが、日本人の美質であるおもてなしの心も、度が過ぎないようにしたいものです。外国人はお客様、お客様は神様、とならないように。

    「超お人好しだ」という国民性の自覚と、「世界に冠たる技術と伝統文化のある国だ」というプライドを合わせ持った上で、相手を尊重したいと思います。


    [ 2013年09月12日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    日本人が日本を愛するために


    歴史認識国際化の出発点です。「日本の立場から世界史を書き直す」ことを鈴木孝夫氏は18年も前に提言しておられます。その後も、日本国民全体がどういう方向に向かうべきかということを、多くの著書で根気強く訴えてこられました。

    時代を先取りして、優れた提言をする人がいても、それがなかなか実現されず、それどころか逆行してしまうことすらあります。

    国際関係の認識としては、「客観的に見て、もはやアメリカ一国だけを相手にする単純な二項関係ではない。韓国、朝鮮、中国、ロシア、中近東、といった大小様々な国との多角多項関係になっている」と分析されています。

    その上で、「大学では英語を中心にするのをやめよう、どうしてもやるなら、英語を“使う”授業に切り替えよう」、と提言されています。(そういえば自分が大学で受けた授業も、高校の延長みたいなもので、実践的とは言えませんでした。)

    「英語を学びたいなら、社会でいくらでも学べる。NHKのテレビでもラジオでも、英語番組ばかり何種類もある。ところが、朝鮮語、ロシア語、インドネシア語、タイ語、アラビア語、スペイン語などは、学校以外にほとんど勉強するチャンスがない。そのような言語こそ、大学でやるべきだ。

    また、外国語を大学で二つやると、虻蜂取らずでものにならない。どうせやるなら一つだけ、一生残るように深くやろう。」

    こうしたことを、勤務された慶応義塾大学で提案され、いろいろな障害を越えて、取り組んでこられたようです。

    ところが、日本全体を見ると、文科省をはじめ、まだ単一の宗主国アメリカを中心とした自己植民地化のパターンが残っています。いえ、より加熱してきました。

    鈴木氏は慶応の医学部から転じた英文出身で、数カ国語を操る語学の天才です。そのような超できる人から見て、「国際化と英語が使えることは全く関係ない。むしろ日本語が立派に使えて、自分の意見が言えることが大事だ。教育の現場で、日本という国の明治以来の歩みについて、よく教えるべきだ」という二点を強く主張されているのです。

    その理由は、21世紀を人類史上において、非常に危機的な時代だと考えておられるからです。

    「アメリカは、国際的指導力を失い、再びかつてのモンロー主義的な内向きの国家へと方向転換せざるを得ない時が必ず来る。

    中国も無理に無理を重ねて背伸びをした結果、突如として内部の様様な矛盾が噴出して大混乱の状態に陥る可能性が日に日に高まっている。

    これまであまりにも人間中心であった西欧的世界観の反省に立って、人類文明を地球の自然と資源環境とに共存共栄させることを強く念頭に置く、戦線縮小の時代が始まる。

    その時、前近代的と批判されている、日本人の寛容で柔和で堅実な生き方こそが、世界の役に立つ。」

    これが、鈴木氏のシナリオです。

    しかし、そのためには、新しい防人とも言うべきエリートの養成が必要だとおっしゃいます。「ずば抜けた知識、適性、卓越した語学力はもちろんのこと、人類史を踏まえたこれからの世界の環境資源問題をも見渡せる、広く深い教養を持った人材集団」です。ご自身の分身のような若者たちをイメージされているように思えます。

    このことは、『日本人はなぜ日本を愛せないのか』(2006年 新潮選書)に書かれています。東日本大震災の約5年前です。

    [ 2013年09月12日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    日本語の国際化こそが国益


    日本語は、世界の言語の中で、使用者ランキング何番目だと思いますか?
    「日本語は閉鎖的だ」という指摘は、今から40年近く前に鈴木孝夫氏がされていますが、それでは、この言語は限られた空間だけでしか使われない、ごく小規模のものなのでしょうか。

    大雑把に言えば、世界には5千種もの言語があるといいます。日本の人口を1億2千数百万とすると、これだけの人数によって使用されている言語は、世界でも上から9番目の規模に位置づけられるのだそうです(2008年のデータ)。

    「世界の言語 母語話者人口別ランキング」ー①中国語②英語③ヒンディー語④スペイン語⑤アラビア語⑥ベンガル語⑦ポルトガル語⑧ロシア語⑨日本語⑩ドイツ語

    こうしてみると、国連公用語に関しては、フランスが明らかに変則的です。言語ランキングでは⑭位で、分担金は日本より、1億3千万ドルも少ないのですから。(日本=2億7610万ドル、フランス=1億4250万ドル)日本が参入できる資格は充分あるはずです。

    日本語を世界に広めること、言い換えれば、「日本語の国際化」ーーーこれこそが鈴木氏の長年の主張なのです。

    イギリスではシェークスピアの時代に、人口はわずか400万人でした。それが、約4百年後に、これだけ世界的な言語となったのです。このことからすれば、日本の技術力、経済力そして加速するグローバル化を持ってすれば、例えば今から40年後に、日本語を使用できる人数を今より1億人増やすことだって、夢ではありません。ただし、日本人がその気になって、いろいろな方策を実行すれば、です。

    鈴木氏は、「世界の学問の中に、日本人のいろいろな業績とか知見をどんどん出すべきだ」と言います。これまでは、多くの大学で、外国の学者が発表した本や論文を翻訳してあるいは原文のままテキストにしてきたが、日本人が書いたものは外国で、テキストとしてほとんど使われてこなかった、というのです。これを不思議に思わなければいけないのです。

    日本人が日本語を、英語や他の外国語に直せるようになることばかりに目を向けるのではなく、日本語を読める外国人を養成して、外国で日本の本を翻訳してもらえるようにしよう!ということです。この受け身ではない、発信の姿勢が大切だと思います。

    日本語を学べば、そこに蓄積された、古今東西の世界の文化財をたやすく手に入れることができる。このことを日本人が自覚し、宣伝すれば、優秀な日本語学習者をさらに大勢得ることができるでしょう。

    また、次のようにも書いておられます。

    ーーーーー

    日本は貿易、資源エネルギー、環境問題、そしてODAといった重要な問題のすべてにおいて、世界全体と深い関わりをもつだけでなく、それらの動向を左右する原動力の一つとなっているのだから、日本と世界の間の情報交換を十分そして円滑に行うことは、大国日本の責任であり、義務なのである。

    もし日本語が国連のみならず、各種の国際機関や公的な国際会議の使用言語として広く用いられるようになれば、日本の主張がいまより遙かに大きくそして明確に全世界に提示され、日本の情報発信力は比較にならないほど高くなる。

    しかもこのためには、膨大な量の日本語の文章作成、翻訳、そして通訳業務が必要となるから、外国で日本語を学ぶ人々の職場を大きく拡げることに役立ち、増え始めた日本語学習者に、一つの具体的な目標を与えることにもなるのである。

    日本政府も国際交流基金などの諸機関を通して、海外における日本語教育、日本文化の研究の援助を行ってはいる。しかしその財政規模や専門職員数などを、仏独英米といった国々の、長い歴史と世界的な規模をもつ強力な活動に比較すると、残念ながら力の入れ方が桁違いに違うと言わざるを得ない。

    ーーーーー

    内向き志向をやめるために、英語を偏重するという方向にばかりいくのではなく、同じ目的で、日本語をより広く通用するものにするという方向も同時進行していきたいと思います。

    広い視野で見るならば、後者の方が、よりしっかりと国益を守り、かつ増大させるものだからです。

    [ 2013年09月11日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    日本語は国力(国益)


    国力を高める」とか、「国益を守る」とか言うとき、何をイメージしていますか。

    軍事・経済・科学・技術・文化・情報・国民などの能力・影響力を総合的なものとして捉えたものを、「国力」と言います。
    国益」は、物理的、社会的、政治的な要素を持つ「国家価値」を守るための具体的な目標として設定されるもの、だということです。

    いずれにせよ、その国の言語(自国語)と切り離しては考えられないものです。

    文科省は、「グローバル・リテラシー」(国際対話能力)が大事だと言いますが、ここでは、英語運用能力とIT技術を基本に据えています。果たしてこういった能力の育成さえ推進すれば、対話能力の増進につながるのでしょうか。

    文科省の教育改革は、どうも地に足がついていないように思えてなりません。

    英米人なら幼児でも当たり前に使っている程度の英単語を、小学生が嬉しそうに、得意そうに、覚えます。絵カードを見ながら一斉にCDから流れるネイティブらしき声にオウム返ししている様子を、想像してみてください。落ちこぼれのないように、みんなで覚えよう!と何度も何度も繰り返します。一体それは何のためなのでしょう。

    早くから英語に親しんで、中学高校と、ますます英語学習に時間と労力を割いて、その結果、何がもたらされるのでしょうか。それはもう隣国で実験済みなのではありませんか。親が無理をしてまで英才教育を受けたのだから、最終目標の就職でその結果を出そうと焦ったところで希望通りにいかず、多くの若者が自殺に追い込まれていると聞きます。

    将来、英語力を活かして、より偏差値の高い大学に入って、資格をなるべくたくさん取って、より高収入が得られる会社に就職し、グローバル人材として、ばんばん海外へ進出し活躍しよう!・・・結局こんなことをいっているのですよね。

    でも、その夢が叶うのは、どうしたって一握りに決まっているではありませんか。それでは指導要領に基づくカリキュラムに乗せられて、膨大な時間を英語学習に費やしたその他大勢には、何がもたらされるのですか。英会話がある程度できるようになり、ある程度の英文が理解できるようになることと引き替えに、日本語を蔑視したり、日本語のまともな理解力、記述力が身に付いていないのでは、国益に照らして、本末転倒ではありませんか。

    アメリカで長年にわたり日本人の子どもを塾で教えてきた経験を持つ、市川力氏は、著書『英語を子どもに教えるな』の中で、「日本語も英語も中途半端なセミリンガルは、語彙や思考力が育ちにくい」と指摘されています。

    日本語運用能力の不十分な、思考力の育っていない若者が、英語によるコミュニケーションで優れた力を発揮できると思われますか?しかも自国の言葉や文化を尊重する精神が育っていないとしたら、いったいどうなるのでしょう。英語熱に浮かれた結果、国力を弱め、国益を大きく取り逃すことを、危惧します。

    国家が将来的に、消滅していいのであれば話は別ですが・・・


    [ 2013年09月11日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    日本語による文化の継承は世界最高レベルである


    「日本語には、英語にも勝る格段に優れた一面がある」といわれて、それはそうでしょう!とすぐに言える人はどれくらいいますか。では何において優れているのか、ズバリお話ししましょう。

    まず、慶応義塾大学名誉教授、鈴木孝夫氏の著書『日本語は国際語になりうるか』から引用します。

    ーーーーー

    英語が世界に最も広く普及しているため、英語さえ読めれば英訳を通して、人類の言語文化財が何でも手に入ると思う人がいたら、その人は次の二つの理由で失望する。

    第1は、意外に他言語の重要な文献が翻訳されていないこと。第2に翻訳の質が全体としてあまり良くないことの二つである。

    この最たる理由は、昔のことや、他国(特に欧州以外の文化文明)のことをぜひ知りたいという、強い好奇心に溢れた多数の読者が伝統的に存在しないからである。

    ところが翻訳の多さ、質の高さという点で、日本はそれこそ世界に冠たる国なのだ。

    ーーーーー


    このような観点で、日本語の特質を捉えたことがありましたか?私は、そうだったのか、と驚き、すぐさま、それはそうだ!と納得しました。
    なぜなら、日本には多くの外国語大学があり、そこでは、世界の様々な国の言葉が昔から学ばれているからです。

    例えば東京外国語大学を調べてみると、創立は1897年ですから、116年経っています。世界中の言語が研究・教育されているというのですが、 では専攻としてどの言語が取り上げられているのかを、すべて書いてみましょう。

    英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、ポーランド語、チェコ語、中国語、朝鮮語、モンゴル語、インドネシア語、マレーシア語、フィリピン語、タイ語、ラオス語、ベトナム語、カンボジア語、ビルマ語、ウルドゥー語、ヒンディー語、アラビア語、ペルシア語、トルコ語、日本語、以上26カ国語です。

    徐々に増えたのかもしれませんが、それにしても数多くの言葉が研究され、読まれ、翻訳されていますよね。おそらく、英語圏では、そもそも自分たちの言葉を皆が学んでくれるのが当然と思っている分、わざわざ馴染みのない、特にアジア各地の言葉をこのように研究してこなかったのではないかと思われます。

    ここでもう一度、鈴木先生に登場していただきましょう。

    ーーーーー

    これまで日本語には、中国や西欧のものはもちろん、世界の重要な言語のほとんどが訳されているだけでなく、よくもまあこんなものまでと思われる特殊な外国語の作品までが翻訳の形で日本語に蓄積されている。

    このようなわけで、日本語が自由に読めれば、古代から現代までの世界の言語文化財が、他のどの単一の言語に比べても多量に、しかも高い質のものが手に入るのである。

    このことは、アメリカの日本文学研究者として著名なドナルド・キーン氏も指摘している。

    現代の最新科学の分野では、何といっても、英語が世界で一番情報の蓄積量が多いことは間違いないが、社会・人文の領域では、おそらく日本語が世界一であろう。

    したがって外国の人が、もし日本語を学び、楽に何でも読めるまで上達すれば、知的文化的情報に関する限り、他の多数の言語を外国語として苦労して身につけるよりは効率がいいということになる。

    ーーーーー


    いかがですか。日本語を学ぶことの意義は、単に日本の国土で日常生活を営むためのコミュニケーションの手段として、というような軽いものではないのです。世界的な文脈の中で、幅広い情報を入手しようとするときに、英語以上の効力を持つということを、日本人自身が知っておきたいものです。

    もっといえば、英語と日本語の両方が駆使できれば、語学力としては最強とも言えます。ですから、以前にも書いたように、日本語を国連や他の国際機関での公用語にすべきなのです。

    日本人は、むやみにカネを大判振る舞いする能天気な国民だという侮蔑的な見られ方をされるままでいいのですか。グローバル化に貢献するために、かくも地道な努力を積み重ねてきているのです。

    日本語の有用性を自覚し、アピールし、正当な権利を得ようではありませんか。


    [ 2013年09月10日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    日本語は、難しくて不完全な言語か?


    サヘル・ローズさんは、イラン生まれのペルシア人です。あのエキゾチックな美貌と、明るくさばさばした口調からは想像もできない、有り得ないほどの苦境を乗り越えた人です。8歳の時に来日したそうですが、それから約20年経ったとはいえ、我々日本人以上に日本語が堪能なように思います。発音がクリアでイントネーションもごく自然。語意も豊富で、複数の言語を自由に操る、聡明でかっこいい人です。何よりも、何とかして弱い人の力になり、平和な世の中を築いていきたいというパッション(情熱)に心を打たれます。

    話題がいきなり自分の身近な人になりますが、以前にもブログで取り上げた、インドネシア人の友人について少し書きます。彼女は二十歳前くらいに来日した人です。
    彼女も、日本で暮らして十年近く経ったのではありますが、日本語がたいへんよくできます。発音やイントネーションも概ね正しいので、インドネシア人としては色白ということもあり、一見、目のぱっちりした日本人のように思えます。パートで夫を支え、舅姑に仕え、4人の子供たちを一生懸命育てる、尊敬すべき友人です。

    ここでちょっと話がそれますが、彼女の生まれは北朝鮮だといいます。大使の娘だった、父親を早くなくして家が傾いたなどと聞きました。半信半疑でしたが、以前インドネシアに行って彼女の母親の家で約1週間過ごしたとき、朝鮮語でいろいろ話してくださるのを聴き、また幼い彼女が白人の子供と一緒にテーブルについている写真を見せてもらったことで、一挙に信憑性が増しました。

    意外なことに、インドネシアと北朝鮮は国交があるのです。インドネシアと北朝鮮の関係は初代インドネシア大統領である故スカルノ大統領と故金日成主席から始まっています。以前曽我ひとみさんとジェンキンスさんの再会の場として、インドネシアが一役買ったのをご記憶の方もいらっしゃるでしょう。

    ここで本題に戻ります。日本人にとって日本語はどのような言語でしょうか。鈴木孝夫氏は、著書で次のように書いておられます。

    ーーーーー

    日本人の多くは、身近に日本語を流暢に話す外国人が急増した今現在でも、これまで自分たち日本人のものでしかなかった日本語が、このように国際普及していくことの意味を、あまり深く考えようとしない。

    また中には、この難しい、しかも西洋の言語に比べて不完全な日本語を、外国に広めることなど無理でしょうといった、驚くべき無知に基づく意見を述べる人も少なくない。

    国際化時代だから外国語を学ぼう、せめて英語ぐらいは身につけたいという気運は、社会の至る所でみなぎっているのに、同じ理由から、外国の人々に広く日本語を学んでもらおう、その援助を日本は惜しみなく行うべきだといった声はほとんど聞かれない。

    ーーーーー

    この『日本語は国際語になりうるか』は、1995年に発行されたものですから、18年経った今では、だいぶ事情が変わりました。前回、紹介した通り、大学でも日本語教師を養成する学科が随分増え、他にもスクーリングや通信教育で、日本語教師を養成する講座が、いろいろと開講されています。

    しかし、こうした動きにさえ疎く、日本語を誇りに思うどころか、他より劣ったものであるかのような認識のまま足踏みしている人も、未だにいる様子です。

    もっと日本語の客観的な位置づけを、国民の中に根付かせる必要があるでしょう。
    肝心の話題にまで行きませんでしたが、あまり長くなると要点が捉えづらくなるので、今回はここまでにします。

    [ 2013年09月10日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)
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