熟女の繰言

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    日本人の自意識はどこにあるのか


    アメリカと日本は、なぜ対等な関係になり得ないのですか?明治時代でさえ、不平等条約を是正し、平等な国家として対峙しようという気迫があったというのに・・・


    人種差別によるものだという見方は、オバマ大統領がトップに立っていること、今後ますますヒスパニックが優勢になることからして、「WASP対日本民族」という見方はできないように思います。

    宗教的な対立という見方を、西尾幹二氏は提唱されますが、アメリカは依然としてキリスト教国家と言えるとしても、日本には今現在バックボーンとなる宗教や思想が、あるのでしょうか。

    もしかすると、課題は、このあたりにあるのかもしれません。日本人が、自らが拠って立つ基盤を無くしてしまったことに・・・


    春に沖縄の嘉手納基地で出会った、ニューヨーク・タイムズの記者を訪ねて、既に一度築地の朝日新聞社に行ったことがあります。先日の桜チャンネルの討論で、高山正之氏が名指しで批判されていた方です。方で、ピューリッツァー賞最終候補者に選ばれたことがある方でもあります。


    アポイントメントは取って行きましたが、記者ご本人は急用でいらっしゃらず、ビューローマネージャーの方とだけ再会して、いろいろとお話したのです。社内のお店でコーヒーをご馳走になり恐縮でした。

    その時、こちらからお尋ねしたいことは、お伝えしました。それは、次のような内容です。

    ーーーーーーー

    前回の嘉手納基地での出会いの時、特に印象深かったのは、「日本が自力で国を守れるようになれば、アメリカ人は沖縄から自国に帰れるのに」とおっしゃったことでした。本当に、それが実現するならすばらしいですね。けれど、同時にさまざまな疑問も湧いてきます。

    アメリカは、日本を守るために沖縄に駐留しているのだろうか、
    日本が自主防衛できる可能性があるのだろうか(日本の核兵器所有、世界の核廃絶についてどのように考えておられるか)、
    歴史認識(太平洋戦争への日本介入の動機、戦争責任の追及の仕方、戦後レジームの今後のあり方、オリバー・ストーンの歴史認識についてどのように受け止めておられるか、など)

    このような事柄についてお考えをもっと教えていただきたいと存じております。

    ーーーーーーー

    マネージャーの女性は「限られた時間で簡単には話せませんから、いつかまた一緒に飲みながらお話ししましょう!」と言われ、その後なかなか機会が持てずにいます。

    あれから、3ヶ月半、今その時のメモを見ながら書き写したわけですが、あの頃からしても、自分自身の意識が、だいぶ後退してしまった気がします。あの時は、是非お尋ねしたいと思っていましたが、現時点では、今更これを訊いたところでどうなるわけでもない・・・という冷めた気持ちになってしまったのです。

    安倍政権に何を委ねてよいのか、どのような軌道修正を迫る必要があるのか、まだまだ考え続けなければいけません。

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    [ 2013年10月30日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    ☆「一色正春氏宛」のツイートがおもしろい


    10月26日の

    「米国の衰退は日本の危機ではない。むしろ日本独立のチャンスである 」

    という 一色正春氏のツイートに、107件のリツイーとがあったようです。

    「おもしろい」というのは、単なる「interesting」です。「funny」でないことは確かですが・・・

    リツイートのいくつかを紹介すると・・・

    ーーーーーーー

    チャンスをいかせる状況ではないような気がしますが。

    独立したくても お金が足りないですよ…

    TPPで嫌米になった人も多く、独立の可能性が出てきましたよ。

    お金は腐るほどあります。マスコミの発表に騙されては駄目ですよ。

    米国の衰退はなにかと擁護されていた中国と韓国の凋落である 米国に頭を抑えられていた日本 イラン インドなどの時代である どうですかね?

    仰るとおりだと思います。でも、そう遠くない時期でしょうが、某国共産党政権崩壊・消滅の後処理の時には、米国と力を合わせなければ大変なので、その時まではもう少ししっかりしていて頂かないと困りますね。

    米国でのMIC加担企業が3割を超えているという事は、ここがなくなるとアメリカが潰れてしまうという事。結果日本は手放せないビジネスの鴨であり、独立は難しいと思います。独立する上で必要な事は何だとお考えですか?

    う?ん。米国の衰退は中国の増長を呼ぶような気もする。

    当にその通り。奮起せよ、皆の衆!

    日本の独立、幼児から大人へ!そうして、米国との大人同士の付き合いができる日が段々近づいて来たと思います。枝葉の事に一喜一憂して、大道を見誤らない様にしたいものです。

    同感です。だからこそ、自分の国は自分で守る、当たり前の国になるべきだと思います。

    ーーーーーーー

    是非、皆さんに、前回のブログで取り上げた “The U.S-Japan Alliance ANCHORING STABILITY IN ASIA”(日米同盟-アジアの安定を繋ぎ止める-)をお読みいただき、政府の政策や国会審議の法案とこれらの項目を一つ一つ照合して、両者の相関関係が限りなく一致することを確認の上、じっくりお考えいただければと思いました。




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    [ 2013年10月27日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    【日本への提言(第3次アーミテージ・ナイ報告)】


    2012年8月15日、米国のアーミテージ元国務副長官及びジョセフ・ナイ元国務次官補(現ハーバード大学教授)を中心とした超党派の外交・安全保障研究グループが、日米同盟に関する報告書 “The U.S-Japan Alliance ANCHORING STABILITY IN ASIA”(日米同盟-アジアの安定を繋ぎ止める-)を公表しました。

    次に示すのは、①概要 ②提言 です。 本文は全32ページにも及ぶ、膨大な報告書であることを、まず知っておかねばなりません。アメリカは、このように日本の現状を鋭く分析した上で、日本のあり方、日米同盟関係のあり方、アメリカのあり方を、極めて詳細に、具体的に、示してきています。

    日本政府はそれに従って、政策を決定し、国民に示しているのです。そのことを踏まえた上で、議論しなければ、どんなに大声を上げても、負け犬の遠吠えとしてもみ消されてしまうのではないでしょうか。

    安倍政権が、これらの提言から離脱した自己主張をすることが、どれだけ可能なのかどうなのかを、まず問わなければ、何をやっても何を言ってもムダなのではないでしょうか。

    尚、提言の行間に◎や?で、コメントを入れたのは、私です。コメントをくださった方のご意見も参考にしました。

    何かご指摘があれば、宜しくお願いします。



    ① 本報告書の概要

    本報告書は、グループの研究結果について、アーミテージ氏とナイ氏の共著の形で記述されている。

    序章では、総論として、かつて第1次報告書で読者の耳目をさらった「同盟の漂流」というキーワードを再び用い、中国の隆盛と不透明性、北朝鮮の核や敵対的活動、アジアのダイナミズムの兆候等、今目前にある情勢を踏まえつつ、世界で最も重要な同盟関係である「日米同盟」が瀕死の状態にあるとし、力強くかつ対等な同盟の復活が要求されているとした。

    特に、日本が今後世界の中で「一流国」(tier-one nation)であり続けたいのか、あるいは「二流国」(tier-two nation)に甘んじることを許容するのか、国際社会での日本の在り方にかかる真意を単刀直入に問いただす、極めて強い表現を用いている。ただし、米国としては、日本の現状、すなわち少子高齢化、財政状況、不安定な政治、若者のメンタリティー(悲壮感と内向性)等の「現実」は適切に認識した上で、それでも日本は今後とも「一流国」として国際社会で一定の役割を果たすべきであるとの見解を明示している。


    また、日本の「信頼性」についても言及されており、特に自衛隊は日本で最も信頼に足る組織であるとの評価を明言する一方、「時代遅れの抑制」を解消することで、アジア太平洋地域における海洋安全保障上の戦略的均衡の要になり得るとの評価をしている。

    次に、日米同盟の在り方に関する各論的記述として、「エネルギー安全保障」、「経済と貿易」、「近隣諸国との関係」それぞれについて、どのような取り組みが同盟堅持に寄与するものであるか、原子力政策や天然資源に関する新たな同盟の締結、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)並びに経済・エネルギー・安全保障包括的協定(CEESA:Comprehensive Economic, Energy, and Security Agreement)締結への努力等、個別具体的な政策を提示している。


    特に、「近隣諸国との関係」では、韓国及び中国との関係に着目し、はじめに日米韓3か国の強固な関係構築の必要性から、日韓に顕在するいわゆる「歴史問題」の解決に向けた努力を促すとともに、判断を下す立場にないとエクスキューズしつつも、当該問題の解決(和解)に向け、米国があらゆる外交努力を払うべきであると訴えている。また、北朝鮮の脅威へ対抗するため、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)及び物品役務相互提供協定(ACSA)締結交渉の加速化をも促している。一方、昨今の中国の再興に対しては、強固な日米同盟こそが必須であり、「関与」と「対処」をもって対処すべきとしている。

    さらに、本年4月30日に公表された「日米共同宣言:未来に向けた共通のビジョン」をとりあげ、世界に顕在する人権問題と日米同盟との関係について、特に日本と北朝鮮との間の問題をも踏まえながら、日米の緊密な連携の必要性を訴えている。

    次に、新しい安全保障戦略に向けた様々な取り組みについて提案がなされている。 例えば、日本はARFやAPECといった地域フォーラムにおいてそれらの民主主義パートナーとの連携を深め、中国海軍の増強と行動範囲の拡大すなわち「接近阻止・領域拒否」(A2AD)戦略には、日米の「エア・シーバトル構想」及び「動的防衛力」をもって対峙する必要性を説いている。

    さらに、よりオペレーショナルな範疇に踏み込み、ホルムズ海峡におけるイランの動向に鑑み、封鎖の意図(兆候)が明らかとなった際には、日本は単独で海上自衛隊の掃海艇を派遣し、当該海峡の通航の安全を確保することや、南シナ海の平和と安定を維持するため、日米共同で監視活動を実施すること等を訴えている。

    その他、インターオペラビリティーのさらなる向上や共同技術開発の推進、同盟に欠かせない信頼関係の構築に資する「拡大抑止」にかかる認識の統一、そして先に出された2つの報告書に示された「武器輸出三原則」緩和及び「集団的自衛権」容認の必要性等について言及している。

    一方で、国連平和維持活動への参加については、日本に対し過去の2つの報告書では「種々の制約の撤廃」と記述していたが、本報告書では更に細部に踏み込み、派遣された部隊の法的権限の拡大(文民のみならず、他国のPKO要員、要すれば部隊の防護を可能とする権限付与)について言及している

    最後に、「結言」として、冒頭に述べられた「同盟の漂流」について言えば、昨年発生した東日本大震災における「トモダチ作戦」が、それまでの3年間で生じた特異な政治的不調和を早急に改善し、それによって「漂流」は終焉を迎えつつあるとの認識を示している。



    ② 提言事項(全27件)

    本報告書の巻末に列挙された提言事項を以下に示します。


    ★ 日本への提言(9項目)

    (1)原子力発電の慎重な再開が日本にとって正しくかつ責任ある第一歩である。原発の再稼動は、温室効果ガスを2020年までに25%削減するという日本の国際公約5を実現する唯一の策であり、円高傾向の最中での燃料費高騰によって、エネルギーに依存している企業の国外流出を防ぐ懸命な方策でもある。福島の教訓をもとに、東京は安全な原子炉の設計や健全な規制を促進する上でリーダー的役割を果たすべきである。

    ◎ 「原発推進」の立場が、打ち出されている
    ?  25%削減は無理、という見解が出ているが、見直しが可能なのか。


    (2)日本は、海賊対処、ペルシャ湾の船舶交通の保護、シーレーンの保護、さらにイランの核開発プログラムのような地域の平和への脅威に対する多国間での努力に、積極的かつ継続的に関与すべきである。

    ◎ 「積極的平和主義」の出所らしい

    (3)環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加に加え、経済・エネルギー・安全保障包括的協定(CEESA)など、より野心的かつ包括的な(枠組み)交渉への参加も考慮すべきである。

    ◎ TPP参加は、自明のこととされている

    (4)日本は、韓国との関係を複雑にしている「歴史問題」を直視すべきである。日本は長期的戦略見通しに基づき、韓国との繋がりについて考察し、不当な政治声明を出さないようにするべきである。また、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)や物品役務相互提供協定(ACSA)の締結に向けた協議を継続し、日米韓3か国の軍事的関与を継続すべきである。

    ◎ 河野談話踏襲表明  ◎ 靖国不参拝

    (5)日本は、インド、オーストラリア、フィリピンや台湾等の民主主義のパートナーとともに、地域フォーラムへの関与を継続すべきである。

    (6)新しい役割と任務に鑑み、日本は自国の防衛と、米国と共同で行う地域の防衛を含め、自身に課せられた責任に対する範囲を拡大すべきである。同盟には、より強固で、均等に配分された、相互運用性のある情報・監視・偵察(ISR)能力と活動が、日本の領域を超えて必要となる。平時(peacetime)、緊張(tension)、危機(crisis)、戦時(war)といった安全保障上の段階を通じて、米軍と自衛隊の全面的な協力を認めることは、日本の責任ある権限の一部である。

    ◎ 集団的自衛権行使

    (7)イランがホルムズ海峡を封鎖する意図もしくは兆候を最初に言葉で示した際には、日本は単独で掃海艇を同海峡に派遣すべきである。また、日本は「航行の自由」を確立するため、米国との共同による南シナ海における監視活動にあたるべきである。

    ◎ 集団的自衛権行使

    (8)日本は、日米2国間の、あるいは日本が保有する国家機密の保全にかかる、防衛省の法律に基づく能力の向上を図るべきである。

    ◎ 特定秘密保全法

    (9)国連平和維持活動(PKO)へのさらなる参加のため、日本は自国PKO要員が、文民の他、他国のPKO要員、さらに要すれば部隊を防護することができるよう、法的権限の範囲を拡大すべきである。

    ◎ 積極的平和主義



    ★ 日米同盟への提言(11項目)

    (1)福島の教訓から、日米の原子力研究及び開発協力の再活性化を図るとともに、安全な原子炉の設計と地球規模での健全な規則の実施を図るべきである。

    ◎ 原発推進

    (2)米国と日本は、天然資源にかかる同盟を結ぶべきである。また、メタンハイドレートや代替エネルギー技術の開発にかかる協力を促進すべきである。

    (3)米国、日本及び韓国は、「歴史問題」にかかる非公式の協議を促進し、その繊細な問題にどのようにアプローチすべきかコンセンサスを得るとともに、それぞれの政府のリーダーに示唆と提言を与えるべきである。この努力は、困難な問題における交流のための「最適な」規範と原則を追求していくものであるべきである。

    (4)日米同盟は、中国の再興への対応するための能力とポリシーを構築しなければならない。日米同盟は、平和的で繁栄を謳歌している中国からは得るものは多いが、高い経済成長と政治的安定の継続は不確実である。同盟のポリシーと能力は、中国の核心的利益の拡大の可能性や、軌道変更、そして予測し得る幅広い範囲の未来に対し適応できるものであるべきである。

    ◎ 集団的自衛権の行使

    (5)人権に関する具体的なアクションアジェンダの構築は、賞賛に値するゴールであり、特にビルマ(ミャンマー)、カンボジア、そしてベトナムなどは、共同による関与により、国際人道法と市民社会を促進させることができる。さらに、北朝鮮との関係に関しては、韓国との同盟をもって、食糧安全保障、災害救難及び公衆衛生、加えて非核化と拉致問題の解決等を含む人権問題の全ての範囲の問題に取り組むべきである。

    〔 北朝鮮の非核化 〕

    (6)米国と日本は、これまで高官レベルの関心が十分ではなかった、役割、任務、能力に関する協議を通じて、(米国の)「エア・シーバトル構想」と(日本の)「動的防衛力」などといったコンセプトの連携を行うべきである。新しい役割と任務の見直しは、軍事、政治、そして経済にかかる国力をすべて包含する協力と同様に、より幅広い範囲の地理的視点をも含むべきである。

    ◎ 集団的自衛権の行使

    (7)米陸軍及び海兵隊と陸上自衛隊との協力は、相互運用性の向上と、水陸両用で機敏かつ展開容易な部隊への進化を、発展させるものであるべきである。

    (8)米国と日本は、民間空港の活用、「トモダチ作戦」の教訓検証、そして水陸両用作戦能力の向上により、共同訓練の質的向上を図るべきである。また、米国と日本は、二国間あるいは他の同盟国とともに、グアム、北マリアナ諸島及びオーストラリア等での全面的な訓練機会の作為を追及すべきである。

    民間空港を活用?


    (9)米国と日本は、将来兵器の共同開発の機会を増やすべきである。短期的には共通の利益や作戦上の要求に沿った特別の計画について考慮すべきである。一方で日米同盟は共同開発にかかる長期的な運用要求を共有すべきである。

    兵器の共同開発?共同開発にかかる長期的な運用要求?(出資の要求も?)

    (10)米国と日本は、同盟における米国の拡大抑止にかかる信頼と能力についての信頼を構築できるよう、拡大抑止に関する対話(おそらく韓国と共同による)を再び活気づかせるべきである。

    ◎「拡大抑止」と「核兵器不使用署名」の関係は?

    〔主要同盟国をカバーするアメリカの核の傘の「信用度合い」と「能力」の両方に自信が持てるよう、米国と日本は核の傘についての対話を(おそらく韓国も入れて)再開する必要がある。〕= 「アメリカは日本のことをちゃんと核の傘で守ったげるしその能力もあるんやから信頼してえな。話し合おや。たぶん韓国も入れて。」

    どうやら「日本は核持たんでええ」と「核兵器不使用署名」を勧める文章のようです。 


    (11)米国と日本は、共通の情報保証基準にかかる研究開発に資する「ジョイント・サイバー・セキュリティー・センター」を設立すべきである。


    ★ 米国への提言(7項目)

    (1)米国は、「資源ナショナリズム」を訴えるべきではなく、またLNGの輸出における民間部門の計画を抑制すべきではない。危機(crisis)の時代において、米国は同盟国に継続的かつ安定的な供給量を提供するべきである。議会は法律を改正し、日本へのLNG供給を容易にするべきである。

    (2)米国は、TPP交渉におけるリーダーシップを発揮し、交渉の過程と協定草案の内容について明らかにすべきである。日本のTPP参加は米国の戦略目標としてとらえるべきである。

    日本には参加・不参加を決める権利がそもそも認められない?

    (3)米国は、日本と韓国の間にある微妙な「歴史問題」について見解を示すべきではない。米国は、緊張を静めるためにあらゆる外交的努力を払い、2つの国家の核心的な安全保障上の利益に再び注目するべきである。

    見解は示さないが、関与はする?

    (4)在日米軍は、日本の防衛に関し特別の責任を持つべきである。米国は在日米軍の任務に関し、より大きな責任と使命感を割り当てる必要がある。

    (5)米国は、「武器輸出三原則」の緩和を好機ととらえ、日本の防衛産業に対し、米国のみならずオーストラリアなど他の同盟国に対しても、技術の輸出を行うように働きかけるべきである。米国は、時代にそぐわない障害と化している有償軍事援助調達(FMS)手続きを見直さなければならない。

    (6)米国は、将来の共同技術研究開発にかかる協力の促進に向け、また、兵器売買に関わる官僚組織の仕事を合理化し、タイムリーかつ戦略的に一貫した意思決定が成し得るようにするため、「科学技術フォーラム」と政策中心の「安全保障協議委員会」の組織を統合し、活性化させるべきである。

    (7)米国は、大統領による政治任用の人材を選出し、その者に日米同盟深化の責任を持たせるべきである。日本についても同様の任用について考慮することを望んでいる可能性がある。


    ※ この資料は「海上自衛隊幹部学校」の研究レポートから、引用させていただきました。


    [ 2013年10月27日 ] カテゴリ:未分類 | TB(1) | CM(0)

    政府はアメリカからの提言に反抗できるのか?


    国会が、足踏み状態なのでは?と感じられます。すべてを視聴しているわけではありませんから、決めつけることは避けますが、どうも繰り返しが多いような気がします。

    貴重な時間であることは、先日の、(民主党)吉川沙織氏の発言から、よく伝わってきました。彼女の質疑に対する答弁の際に、
    政府側から「質問の意味がよくわからなかったので、もう一度お願いします」と言われ、「同じ質問を繰り返す時間はありません。一回でよく聴いてください」と吉川氏が一喝。
    元気がいい人だな、と思うと同時に、この国会そのものが、総じて時間が勿体ない!と、率直に思ってしまったのでした。

    それもこれも、「日本が自立国家でない」ことと、「国民の平和依存体質」が原因なのではないでしょうか。「周辺の危機的な状況に対して、安全保障体制を強めなければならない」という政府側の主張は、実にごもっともです。

    で、日本は本当に、戦後レジームからの脱却を目指しているのですか?アメリカの支配下から脱し自由になることを画策しているのですか?自分で自分の国を守れる強い日本になろうとしていますか?

    していませんよね。アメリカに命を預けたままですよね。それなのに、半人前ではないふりをしようとするところに無理があるように思います。政府側も、国民側も、それは同じです。結局根本を正していないということから、暗黙の合意のうちに目を逸らしているのです。

    核武装是非の議論、憲法改正の議論、対米自立のための様々な方策、目指すべき国家の姿の見極め、TPPではなくより国益に叶う経済連携協定の構築、次々と新しい、エネルギッシュな、新生日本を探る国会が開かれることを期待していた者からすれば、今進行中の国会は、単なる時間つぶしとさえ思えるのです。

    政府は、アメリカからの提言に反抗できるのでしょうか。もしもできないのなら、「成らぬものは、成らぬのです!」とはっきり国民に言ったらどうですか。「そんなことでいいのか?!」「アメリカとどうすれば距離を持つことが可能なのか?」「アメリカに何を要求すべきなのか?」と、共通の論点をはっきりさせた方が、効率的で有意義な討論になるのではありませんか。


    [ 2013年10月26日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    ☆お互いのためになる発展途上国支援を!


    インドネシアから日本へ嫁いできた友人と、久しぶりに会いました。先日、私がブログで得た情報を電話で伝え、それがきっかけで会ってゆっくり話そうということになったのです。

    彼女に伝えた、安倍首相の幻の演説「開かれた,海の恵みーー日本外交の新たな5原則ーー「桜よ ~大好きな日本へ~」については、10月10日のブログ「アジアとつながる?日本」に書きました。

    私もこれについて、迂闊にも最近知ったのですが、彼女も私からきくまでは知らなかったそうです。「あの歌、いいですね。とても気に入って何度も聞いています。インドネシア語も画面の下に出るので、嬉しいです」と言っていました。

    このような時には、ブログやインターネットの力を、本当にすばらしいと感じます。

    その時、「じゃかるた新聞」のことについても訊ねて見たのですが、こちらは既によく読んでいるとのことでした。私自身は、このような情報源がネット上にあることを初めて知りましたので、最近ちょくちょく見て、両国の交流や、インドネシアが抱える問題などについて、理解を深めています。 

    例えば、

    マラッカ海峡に橋を マレーシアが協議再開提案 インドネシア「まずは国内インフラ」 (2013年10月21日)

    という記事がありました。マレーシアのマラッカ州と、インドネシアのスマトラ島を、全長120キロの高速道で結ぶという計画があるようです。一部引用します。

    ーーーーーーー

    橋建設に前のめりなのはスマトラ島を経済圏に組み込みたいマラッカ州政府だ。観光地のマラッカはインドネシア人観光客を呼び込みたいほか、複数のマレーシア企業がスマトラ島でパーム農園を保有、マレーシアに輸出しており、橋ができることで運送時間やコストの削減が見込める。スマトラ島の空港とマラッカの空港に直行便があり、ドゥマイとは船の定期便が運航。ドゥマイ周辺では、北スマトラ州メダンやジャカルタなど国内の大都市より近いため、マラッカを仕入先にしている行商人も多い。

    マラッカ州はすでに事業計画と建設の統括会社を選定し、事業費は140億ドル(1兆4700億円)と見積もっており、統括会社幹部によると連邦政府の認可待ち。事業費のうち、85%は中国輸出入銀行が融資するという。

    一方でインドネシア側はまだ国内インフラが整備されておらず、マレーシアとスマトラ島が陸路でつながれば、資本がマレーシアに流れるとして及び腰だ。ハッタ・ラジャサ経済担当調整相は5月、「まだ国内経済が(島しょ間で)うまく統合できておらず、橋を造るとマレーシアに資源を取られてしまう」と警戒感を示し、ジャワ島とスマトラ島を結ぶスンダ大橋など国内のインフラ整備を優先する見解を示している。

    ただ経済統合が目前に迫る中、橋はマレーシア経済だけでなく「アジア全体との結びつきを強めるため、重要性は理解している」(公共事業省幹部)とのジレンマもある。

    ーーーーーーー

    なるほど!と思いました。それにつけても、

    過去最高1万4720人 通貨危機前の水準に回復 企業増加が後押し 外務省12年統計 在留邦人 (2013年10月23日)

    という記事にもあるように、インドネシア在留邦人は、このところ急速に増加しているようです。「最近の堅調な経済成長を支えに新規進出企業が急増、追加投資も増大したことが邦人数を押し上げた」と、その理由が記されていました。

    インドネシアへの日本進出で、友人が最も関心を示したのは、新幹線の輸出です。ジャカルターバンドン間、ゆくゆくはスラバヤまで新幹線で結ぶ計画だとか・・・
    「速く、便利になって発展するのはいいけれど、どんどん変わって行くのには不安も感じる」と言っていました。

    私も20年ほど前に、車でジャカルタからバンドンまで知人を訪ねて行ったことがあり、延々と続くドライブの苦労を体験しました。途中でバケツをひっくり返したような雨に祟られ、車がボチュール(雨漏り)して、しっかり窓を閉めているにもかかわらず水浸し!!!長時間トイレにも行けません。バンドンは遠く、引き返そうにもジャカルタも遠い・・・書きながら、強烈な体験は、忘れないものだな、とつくづく思います。バンドン市内では、交通ルールが違うのか、車を止められ、見逃し交渉の賄賂金で運転手(我が家専属雇い人)の財布が空になったことも忘れられません。(仕方がないので、月給を前払いしてあげました。)

    あれだけの距離も、もしも新幹線で結ばれたら、あっという間でしょう。それはそれは便利だと思います。あの、かつては高層建築など見あたらず、ベチャ(自転車人力タクシー)が走り回っていた「のどかな学園都市バンドン」も、今では相当な発展を遂げているのかもしれませんね。あのジャカルタ、バンドン、スラバヤを最速で結ぶことに日本が貢献しようとしているのか、と思うと、喜ばしい反面、地球上のどこもかしこも益々ギスギスした近代都市化していくことに、友人同様不安も感じます。

    ジャカルタ市内も、地下鉄計画で、大きく変わりつつあるようです。雨が降る度に、道路が川と化し、ごく普通の車が水中翼船と化して、水しぶきを上げながら泳いでいた情景が思い出されます。技術を駆使して、状況が改善されるのならいいことですが、それには莫大な資金を要するはずです。新幹線、地下鉄、マラッカ大橋、と近代化を焦りすぎて、道を誤ることのなきよう、祈りたい気持ちです。日本も下手に関わって国益を損ねることのないように、お願いしたいと思います。

    [ 2013年10月26日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    ♪ 友だちはいいな ♪


    小学生の時、音楽クラブで、習った歌の題です。若く、はつらつとした先生の歌唱指導を今でも思い出します。一言ひとこと丁寧に、繰り返し歌ったものです。

    この歌を知っている人がいらっしゃいましたら、どうぞご一緒に!
    スリー、トゥー、ワン、はいっ!・・・といっても

    友だちはいいな どんなときでも 心と心が通じ合う~♪

    ではありません。これもいい曲ですが、
    私が習ったのは、次の曲です。

    友だちはいいな 明るいひなた かぐわしい 花のそばに いるようだ
    苦しいときの 疲れた心に 降り注ぐ 春の日ざしだ 日ざしだ 

    友だちはいいな わき出る泉 きらやかな 虹をあおいで いるようだ
    悲しいときの 乾いた心に しみ通る 朝のそよ風 そよ風

    あーあー 友だちの 友だちの 名を呼べば
    苦しいときも 悲しいときも 愛のこだまが 返るのさ

    友だちはいいな 友だちは 友だちは いーいーなー♪


    実は、思い出せるかどうか、打ち込みながら試してみたのです。たぶん・・・
    これでいいのではないか・・・な?


    唐突ではありましたが、このところ、将来への不安が募る中、今できることをしっかりやって、いつ何時、何が起こっても、悔いのない一日、一日を過ごしたいと強く思うのです。


    出身高等学校の文化祭(バザー)の手伝いにも、この春初めて参加しました。これまでは仕事を理由に、一度も参加したことがなかったのです。同窓会のフルーツケーキ作りといえばとっても楽しいイメージですが、なかなか大変な作業・・・ボール一杯の材料を混ぜるだけで約1時間かかるのです。それを3杯も作りました。

    同期の友だちとも、○○年ぶりの再会を果たしました。折角だから、と帰りに3人で、その昔通い慣れた駅に最近できた喫茶店で、お茶を飲みました。
    積もる話に花が咲き、気づけば2時間が経過、まだ話し足りないね、と後日のランチの約束まで交わしました。

    その時に、最近見たテレビ番組の話が出て、友だちの2人が意気投合したのが、NHKの「100分de名著」。これをほぼ欠かさず見ていると言うのです。ちょっと焦りました。話について行けない自分が、恥ずかしいというか・・・

    その後、『古事記』『おくのほそ道』と、毎週見ました。講師と司会(伊集院光・武内陶子)が絶妙の掛け合いで、名作の魅力にぐいぐい迫っていきます。感動のあまり涙ぐむほど引き込まれることが、何度かありました。

    あの2人に会って、お茶を飲む場面がなければ、積極的にこの番組を見ることは、まずなかったでしょう。またこの番組のお陰で、日本の原点にもっと立ちかえってみたい、文学作品にもっと親しみ人生を豊かにしたい、と何か新しい希望が湧いてきました。彼女たちに感謝しています。


    年齢に応じて、いろいろな出会いがあり、その時々の友の存在が、逆境を乗り越える力になったり、自分を変えたり、高めたり、鍛えたりする糧になってきたように思います。

    でも時には、再会の機会を持つのもいいですね。人生を振り返って、再出発できる、そう実感しています。



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    [ 2013年10月25日 ] カテゴリ:エッセイ | TB(0) | CM(-)

    再び、〈日本三景〉宮島の思い出


    このところ、文字が続きましたので、ちょっと一息・・・


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    [ 2013年10月24日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(-)

    ★国内外で矛盾のない、国際協調を!《原発輸出ー5-》


    ベトナムへの原発輸出に関して言えば、2011年3月11日の震災後、脱原発に転じた菅政権下で、原発輸出は一時ストップしました。けれども、野田政権に替わるやいなやまた進展し、安倍首相に至っては、最初の外国訪問でベトナムに訪れて、原発輸出の継続を確認したのです。


    我が国の原発輸出について、もっと総合的に知りたいと思って、検索したところ、

    《トップセールスマン安倍首相による原発輸出》 
    ~これまでの成果まとめ~

    http://matome.naver.jp/odai/2137145202419765801

    上記のサイトを見つけました。

    成果を、簡略にピックアップしてみます。

    成果1 サウジアラビアと原子力協定 締結交渉開始で合意
    成果2 アラブ首長国連邦(UAE)と原子力協定
    成果3 トルコと原子力協定
    成果4 インドと原子力協定交渉の再開
    成果5 日仏 他国への原発輸出へ連携を強化を確認
    成果6 東欧4か国に技術協力
    成果7 ブラジルに原発輸出推進 

    安倍首相は、自ら各国の首相と会談して、精力的に原子力協定の締結を推進しておられます。


    《これまでの原発輸出成果(安倍首相のトップセールス除く)》

    ベトナム ニントゥアン第二原子力発電所
    (経済成長が続くベトナムは2030年までに原発10基をつくる計画。21年までに運転を始める予定の4基のうち、日本とロシアがそれぞれ2基を受注している。)


    《今後の原発輸出先の予定》

    日仏両政府が原発輸出の交渉を進めているヨルダンを念頭に置いており、東南アジア向けの原発輸出も視野に。
    日仏両政府はヨルダンでも同じ企業連合で受注を目指している。
    フランス側はベトナムやシンガポール、インドネシアへの原発輸出でも日本側と協力したい意向。


    では問題点としては、どのようなことが取り上げられているでしょうか。

    《原発輸出の問題点》

    ◆世論調査 原発輸出、58%が支持せず 支持は24%

    ◆インドには、10年9月に成立した原子力損害賠償法がある。原発事故が発生した場合、原子炉などのメーカーにまで責任が及ぶことになる。 


    これに関連して、ーーーーー
    「アメリカ サンオノフレ原発の原子炉2基が三菱重工製の蒸気発生器からの放射能漏れ問題で廃炉に。その代償は?」という記事が組まれています。

    ○電力会社サザン・カリフォルニア・エジソンの親会社エジソン・インターナショナルは三菱重工に対し、検査や補修費用としてこれまでに1億ドル(約97億円)以上を請求
    ○さらに、廃炉に伴う損害賠償を三菱重工に求める方針を表明
    ○廃炉に当たっては、日本円でおよそ440億円から630億円の税引き前の損失を計上する見通し
    ○電力会社は、今後90日間で問題が解決しなければ仲裁者を交えた法的な手続きに乗り出す方針を示している。

    ◎それに対して、三菱重工はサザン・カリフォルニア・エジソンの対応に失望したとし、サンオノフレ原発が安全かつ確実に稼働できることに自信を示した。
    ◎サンオノフレ原発向けの蒸気発生器について、契約を適切に履行してきたと説明。原発の停止による間接的な損害についても責任は排除される契約となっており、現時点で業績に影響が出ることはないという。
    ◎三菱重工業は、「電力会社の主張や要求は、交渉の経緯や契約履行の事実を正確に反映していない不適切な内容で、根拠のないものだ。今後、必要な対抗措置を取ることも検討していく」とするコメントを発表。

    ーーーーー要するに、対アメリカでさえ、施設の構造的な問題か、技術的な問題かはわかりませんが、事故をめぐってゴチャゴチャ面倒が起きているのです。
    ましてや、発展途上国への支援が、はたして成功するのでしょうか。
    発展途上国への原発輸出の動きはまだ始まったばかりですが、今後放っておけば、どんどん加速的に拡大していくものと思われます。実に恐ろしいことです。

    厄介なのは、中国が現ー16基、建設中ー26基、計画中ー33基と増設を進めていることです。これに対抗しようという動きが起こることは避けられません。

    しかしながら、我が国はその中で、どういう立場をとるべきなのでしょうか。現在のように、推進する側に立つべきなのでしょうか。いえ、逆に世界的な脱原発への牽引役になることの方が、福島事故の反省の上にに立った誠実な対応であろうと、私は考えます。


    ドイツは自国に関しては、フランスからの輸入が可能だということで、完全な原発ゼロとは言えないともされていますが、それでも例えば、ベトナムに対しては、現地の特色を活かして、風力発電の支援を行っているということです。(ベトナムは風が強いのです。)日本も、自然環境保護に対しては、これまでもリードしてきた立場なのですから、あえて環境破壊に加担するような政策を、とるべきではないと思います。

    最後に、国内での動きの一例として、インターネットから一つの記事を引用します。


    ーーーーーーー

    日本海新聞 より

    2013年10月23日
    島根県と松江市に「再稼働反対」要請 反原発団体

    中国電力島根原発(松江市鹿島町)の再稼働問題で、鳥取、島根両県の市民団体でつくる「さよなら島根原発ネットワーク」は22日、島根県と松江市に対し、2号機の再稼働を容認しないよう申し入れた。鳥取県、米子市、境港市にも近く同様の申し入れを行う。

    中電が2号機の原子力規制委員会への安全審査申請の準備を進める中、使用済み核燃料の安全な処分方法の確立▽福島第1原発事故の全容解明の上での対策をとること▽住民が被ばくすることのない安全な広域避難実施の担保-を求めている。

    同ネットの14人が県庁と市役所の防災担当部を訪れ、申し入れ文書を提出。杉谷肇共同代表は「再稼働問題の判断に際し、広く市民の意見を聞くため説明会を開催してほしい」と訴えた。

    同ネットは同日、島根県、松江市の両議会に対して安全審査の事前了解に関する市民説明会の開催を求める陳情書を提出した。


    ーーーーー

    自国に対してと同様、原発建設予定地の住民に、そのリスクや安全保障対策を説明することは、当然の義務だと考えます。ベトナムの人民は、自国政府と日本政府によって、経済的利益を優先するために、完全に騙されているのです。これは人権蹂躙であり、許してはなりません。



    [ 2013年10月24日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    ★日本がベトナムに食われる可能性も?《原発輸出ー4-》


    発端は、小泉内閣下で、経済産業省が「新・国家エネルギー戦略」を発表したことに始まるのです。インフラ/システム輸出として、「原子力、水、鉄道など」という企画が登場したわけです。小泉氏は現在、国内で「原発ゼロ」を声高に提唱されていますが、それならばご自分が言い出しっぺでいらっしゃるこの「原発輸出」についても、当然!責任を持って終結へと導かれるべきですよね。

    今回は、シリーズ第4回ですので、連続してお読みいただければ幸いです。
    京都大学准教授、伊藤正子氏の講演《ベトナムへの原発輸出を問う~人々が声をあげにくい現状と私たちの責務~》を聴き、「ベトナムへの原発輸出の問題点」を、私なりに7点のポイントに整理してお伝えしています。

    これまで、
    ①安全体制が整備されていない
    ②立地条件に問題がある
    ③現地の豊かな自然を確実に破壊することになる
    ④住民には情報統制のもとで、リスクが知らされていない
    という点について、解説をしてきました。

    今回は、残る3つの項目について、説明します。


    ⑤放射性廃棄物の処理方法が不透明

    民主党政権成立後、官民一体となって、「原子炉建設+運転・保守・燃料確保・低利融資」までセットで輸出する「丸ごと輸出」を経済成長戦略の一つとして推進しました。直接の窓口は、日本原電です。

    ロシアや韓国との競合もあり、2010年5月、仙石由人国家戦略担当相(当時)が、ベトナム側の要求にもとづき、放射性廃棄物の処理などを含む包括支援策をまとめました。つまり、日本から買うのなら、廃棄物処理までやりますよ、ということです。

    講師の伊藤氏は、この点について政府に問い合わせをされたそうですが、否定されたのだそうです。ですから「廃棄物の疑惑」という言い方で、不思議がっておられました。もしかすると・・・という仮定ではありますが、ウランの産出国であるモンゴルが、自国から産出したウランを使うなら、放射性廃棄物の処理を引き受けると言っているのかもしれない、とも言われました。

    政府は、どうやら不都合な部分を誤魔化しているように思えます。


    ⑥資金運営も不透明

    先ほどの「丸ごと輸出」の中に、低利融資まで入っているのには驚かされました。とにかく至れり尽くせりで、何が何でも我が国を・・・とすり寄って行ったのですね。

    しかも、2011年9月28日には、日本原子力発電とベトナム電力公社との間で、FS(フィージビリティスタディ=「事業可能性の検証」)の契約を締結します。
    その際日本政府が20億円を請け負ったのです。つまり、我々の税金で、ベトナムへの原発輸出の基礎調査をしたということです。ところが、それでは不足だったと言われて、さらに5億円を増額したのです。しかも、その出所が復興予算だというから、驚き呆れますよね。

    そもそも普通この手の調査は、5億円程度もあればできるはずだ、というのが伊藤氏の見解です。ですから、25億円の使途を政府に尋ねられたそうですが、「まったく明らかにしてくれなかった、おそらくベトナムの政府高官の懐に、相当額が入ってしまったのではないか」とのことでした。

    私たちの知らないところで、国民から搾り取った税金が、あられもなく雲散霧消していることに、非常な怒りを覚えます。



    ⑦福島の教訓が生かされていない無責任な政策

    「ベトナムの技術・管理レベル、政府の行政能力、汚職や腐敗の蔓延状況などからして、日本はベトナムの原発建設に援助すべきではない」とベトナムの有識者が言っているのです。それでもなお、日本政府が、経済活性化とやらのために、原発輸出を押し通そうとするなら、これはまさに「無謀」としか言いようがありません。

    国会答弁でも、「技術者の養成に力を入れます」と岸田外相が言われましたが、調査費用も山ほど献上し、資金の調達もし、原子炉を造ってさしあげ、燃料の確保もしてさしあげ、技術者も養成してさしあげ・・・いったいベトナムに原発を売りつけるために、いくら国民からの税金をつぎ込めば気が済むのでしょうか???

    おまけに放射性廃棄物の処理までするだとか、万一の事故の際には障害賠償するだとか、下手をすると目先の利益に目がくらんだせいで、ベトナムとの関係で莫大な損失を被り、骨折り損のくたびれ儲けとなってしまうかもしれません。

    現に今、自国の事故処理で大変な課題を抱えているではありませんか。原子力の安全神話は、2011.3.11に、崩れ去ったではありませんか。

    ベトナムの、純朴な地元住民を騙したツケが、跳ね返ってこないという保証は誰にもできないのです。よりにもよって地震や津波の影響が考えられる、よそ様の土地に、まだ原発を造ろうなどとは・・・


    [ 2013年10月24日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    ★ベトナムの知識人たちが「日本政府は無責任」と批判《原発輸出ー3ー》


    京都大学准教授、伊藤正子氏の講演《ベトナムへの原発輸出を問う~人々が声をあげにくい現状と私たちの責務~》をめぐる第3回の報告や考察です。連続してお読みいただければ幸いです。

    前回は、「ベトナムへの原発輸出は、安全体制が万全でない」ということについて、書きました。今回はそれを受けて、書いていきます。


    ②立地条件に問題がある

    日本が原子力発電所を建てようとしている場所は、ニントゥアン省(県)ニンハイ県(郡)ヴィンハイ社(村)タイアン村(集落)です。
    ここには、断層があるともいわれているそうです。(詳細な現地調査がされているはずなのですが、なぜ問題にならないのでしょうか?)
    また、フィリピンで地震があれば、津波に襲われる場所なのです。過去には8メートル級の津波が来たこともあるそうです。ニントゥアン省チャム族(少数民族)の村に、「波の神様」が祀られているのです(生存者の記憶にないくらいですから、百年近く前であろうと言われていました)。

    事故を想定したときの影響は、カンボジア、ラオス、タイなどにも及びます。
    メコン川がやられると、淡水魚はセシウムを取り込むと、海水魚以上に長期にわたって影響があるのです。
    損害賠償は、大変な規模のものになります。


    ③現地の豊かな自然を確実に破壊することになる

    このあたりは、国家公園に重複、隣接した、大変美しい場所です。絶滅危惧種であるアオウミガメの産卵地であり、沖合には珊瑚礁がたくさんあります。(スクリーンに映し出された写真を見ても、美しい珊瑚礁の海が広がっていました。)
    ただ、砂浜は小規模のものなので、プライベートビーチとしては最高ですが、観光のためのリゾート施設を造るには及ばないのです。

    けれども、この手つかずの自然が、湾岸建設や温排水によって汚された時には、生態系への深刻な影響が避けられません。
    村人たちは、現在は漁業と農業で生計を立てています。文明国と比較すれば貧しい暮らしと言えるのかもしれませんが、豊かな自然の中で、食料にも事欠かず、平和に暮らしているのです。
    この地にひとたび巨大な文明の爪痕が記されたならば、これらはすべて損なわれてしまい、再び取り返すことはできないのです。


    ④住民には情報統制のもとで、リスクが知らされていない

    この国は一党独裁による、情報統制がなされており、地元住民(チャム族)は、情報にアクセスする手段を持っていません。チャム族というのは、チャンパ王国をベトナム王朝に亡ぼされた歴史を持つ少数民族です。

    彼らは、原発の安全神話を吹き込まれています。テレビでは、日本の原発PR映像に、字幕をつけて、そのまま延々と放送しています。東日本大震災の時、直後はニュースの報道で原発のこともちらっと流されたのだそうです。ですが、すぐに報道規制がかかり、震災の被害については報道されても、原発のことは一切カットされ、現在に至っているのだそうです。

    ですから、地元の住民たちは、原発事故の重大さ、深刻さや、「トイレのないマンション」と言われる原発の実態をまるで理解していないのです。

    そして、まとまった空き地がないための強硬手段として、住み慣れた場所から強制的に移住させられるのです。しかも再定住区に指定されているのは、現在の居住地から、わずか2キロしか離れていません。万一事故が起こったら、ひとたまりもありません。

    そのようなこととも、つゆ知らず、彼らの中には新しい定住区のイメージ画が示された看板を見ながら、ワクワクしている人もいます。新しい家、遊園地、これまでとはガラッと違う近代的な住空間・・・そして原発で働ける日を夢みているのです。


    けれども、国内には知識人や、ネットで正しい情報を得ている人たちもいます。
    国立ハンノム研究院所属の人気ブロガーである、グエン・スアン・ジェンさんは、2012年5月に、日本政府に抗議する署名運動をネットで開始しました。その結果、国内外の626人が実名で署名したのです。

    すると職場に暴漢が押し入り、上記文書の削除を要求しましたが、彼は脅しにめげず、ブログ上には修正中としたまま、署名入りの抗議文をハノイの日本大使館と、日本政府(首相、外相)へ送付しました。

    請願書の中で、彼らは、日本によるベトナムへの原発建設を「無責任、非人道的、非道徳」と批判しました。彼らは必死に思いを届けたにもかかわらず、日本政府からは今に至るまで、なしのつぶてだそうです。

    その後の細かい展開は割愛しますが、ジェンさんは呼び出し、取り調べを受けたり、付き添いの人が怪我をしたり、一旦ブログが閉鎖に追い込まれたり、いろいろありました。

    そして、6月に入り、その他のブログに署名入り文書がアップされ、Foe Japan、メコンウォッチなどが、ジェンさんたちの日本政府宛抗議文の取り扱いについて、日本側で署名を集め、政府に要請したのです。

    8月16日、ジェンさんに対して、ハノイ市情報メディア局による行政処分が決定しました。罰金750万ドン(約3万円)。理由は、「個人の電子通信ページを利用して情報を提供し、社会の秩序と安全を乱した」です。

    (講師の伊藤氏はこの処分を聴いたとき、ほっと胸をなで下ろされたそうです。ブロガーの中でも、10年以上の懲役刑や、悪くすると死刑に問われる人もいるとのことです。恐ろしい!!!)

    最後に、2013年3月のジェンさんの言葉を引用します。

    ーーーーーーー

    ベトナムの技術・管理レベル政府の行政能力、汚職や腐敗の蔓延状況などからして、日本は原発建設に援助すべきではない。日本では依然原発を廃止すべきという意見が多数派だと聞いているが、自分たちが廃止を希望しながら、他国に輸出するのは、筋が通らない。

    ーーーーーーー

    もう少し続きがありますので、次回に。



    [ 2013年10月23日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(-)

    ★ベトナムを食い物にしないで!《原発輸出ー2ー》


    京都大学准教授、伊藤正子氏の講演《ベトナムへの原発輸出を問う~人々が声をあげにくい現状と私たちの責務~》を聴きました。(前回ブログ参照)

    ベトナムは、日本から原発2基の輸入を求めています。発電は2021年から始まる見通しで、稼働すれば東南アジアで初の原発となります。これが福島原発事故前のことであれば、いよいよ文明の恩恵が発展途上国へも及んでいくのだな、という肯定的な見方ができたかもしれません。

    しかしながら、過酷な事故を経験し、その解決の見通しが未だ立たない現状において原発を輸出することは、よほどの覚悟と責任感に基づくものでなければならないはずです。ところが実際は、経済的な利益のみを優先した、大雑把な事業方針だというのです。

    講演の内容と、配付資料を見直して、私なりにポイントをまとめると、次の7点になるのではないかと思います。

    ①安全体制が整備されていない
    ②立地条件に問題がある
    ③現地の豊かな自然を確実に破壊することになる
    ④住民には情報統制のもとで、リスクが知らされていない
    ⑤放射性廃棄物の処理方法が不透明
    ⑥資金運営も不透明
    ⑦福島の教訓が生かされていない無責任な政策

    こうして並べてみると、総合的に判断して、日本からベトナムへの原発輸出は、断じて許されない暴挙だということは明らかです。これから、それぞれの事項について、少し説明を加えていきたいと思います。


    ①安全体制が整備されていない

    まず、当日配布された「愛媛新聞ONLINE 2013年10月17日(木)」から、引用します。

    ーーーーーーー

    ベトナム側の原子力安全の規制や体制に不備はないか
    国際ルールを守っているか
    輸出する日本メーカーが設備の保守・補修に対応できるかについて
    確かめる体制は、整備されていない。

    以前は経済産業省の旧原子力安全・保安院を中心に部品輸出の審査をしてきた。
    原子力規制委員会が発足し、権限を引き継いだが、
    規制委は「海外向けの安全配慮の手続きには関与しない」とする。

    経産省資源エネルギー庁は、有識者による安全確認などを検討しているが、
    取りまとめ時期は未定だという。

    事故が起きれば、一国の被害では済まないことを、肝に銘じなければならない。
    売るだけ売って、後は成り行き任せ、とも受け取れる政府の姿勢は、あまりに無責任だ。

    ーーーーーーー

    本日(10月23日)の国会中継で、増子輝彦氏(民主党)より、「ベトナム側と日本政府の安全体制が整っていないのではないか」という質疑がありました。伊藤正子氏も、講演後の質疑応答の中で、「国会でも取り上げていただくよう、働きかけています」と言われたので、あ、これだ、しっかり論破してくださいよ、と身を乗り出して聴きました。

    岸田外相から、「原子力損害賠償条約には、パリ条約、ウィーン条約、CSC条約と三種類あり、その中ではCSCが我が国の被害者の救済との整合性があるので、これに入ることを前向きに検討中です」という答弁がありました。

    増子氏から重ねて、「そういう状態で、原発輸出がなされるのはおかしいのではないか」と質疑があり、安倍首相が、「過酷事故を経験したことにより、事故対応についても蓄積されたノウハウを含めて、世界と共有するためにも、輸出を進めたい」と答弁がありました。増子氏は、納得がいかない旨をつぶやかれて、この件に関しては終わりました。

    あれっ、これで終わりですか?と、いささか拍子抜けしてしまいました。事実、安全体制を整えることに先立って、輸出交渉が進んでいるのです。これは絶対に許されないことです。では、原子力損害賠償条約に加盟すれば、それでいいのですか。ベトナムの現状や事故による被害の予測など、もっと突っ込まなければいけなかったのではないのですか!

    もしかすると、そのほかにもこの議題を取り上げる方があるのかもしれませんが(あってほしい!)・・・


    思いの外、長くなりそうですので、続きは次回にします。

    [ 2013年10月23日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(-)

    ★ベトナムを食い物にしないで!《原発輸出ー1-》


    今朝7時のBSニュースでは、イギリスで約30年ぶりに原発が新設される(2023年、稼働の予定)ことをめぐって、英国内で賛否両論が出ていると報じられていました。

    午後に見たYAHOO!ニュースによれば、これには中国も出資するようです。さらには、何と我が国の日立製作所も昨年11月、原発事業会社「ホライズン・ニュークリア・パワー」を買収しており、英国での原発建設を目指しているとのことです。

    国内で「再稼働反対」、「原発ゼロ」という動きがある中で、海外に販路を求めているのでしょうが、これについては、昨日の国会で、民主党の篠原孝氏から次のような発言がありました。「海外での原発の売り込みに、総理自らが口を出している。これはモラルの欠如ではないか。ドイツは、日本の実情を見て、美しいドイツの国土を汚すわけにはいかない、と早々に脱原発に踏み切った。見倣うべきではないか」と。

    これから、この海外への原発輸出について、取り上げたいと思います。

    先日、ある市民団体が主催する「グローバリゼーション講座」に参加しました。というのが、この度の講師が、私の旧来の知人だったことと、このところブログで取り上げていた核の問題を扱うものだったからです。

    演題   ベトナムへの原発輸出を問う

    ~人々が声をあげにくい現状と私たちの責務~


    講師 伊藤正子

    〔東京大学文学部東洋史学科卒業/東京大学大学院総合文化研究科博士課程(地域文化研究専攻)/ベトナム・ハノイ国家大学等留学
    /現在は京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・准教授(2007-)〕

    講演の概要は、下記の通りです。

    ーーーーーーー

    福島原発事故から二年以上経過した今も、放射能汚染は、収束の目途が立っていません。しかし、日本政府は産業界と一体となって、アジア・中東各国などへの原発輸出に積極的です。

    その中でも、建設開始が迫っている国がベトナムなのです。仮に事故が起これば、放射性物質はインドシナ半島全域に降り注ぐ可能性があり、タイ、ラオス、カンボジアも甚大な被害を受けます。

    ベトナムでは、情報統制が厳しく、多くの人々は、マスコミを通して、原発の安全神話しか知りません。それでも知識人やインターネットを利用する人の中には、当然、真実を知る人々もいます。そして勇気ある人々が、日本政府に建設批判の署名入り嘆願書を提出し、その結果弾圧を受けているのです。

    民主的な議論ができない体制下にあるベトナムへの、原発の輸出強行は、新植民地主義と言えます。日本が自国での新規建設が困難な中で販路を拡大することは、他国の自然環境や、人々の命を軽視する、経済優先の、無責任で非人道的なやり口です。

    ベトナムの人々に正しい原発の現状を伝えると共に、日本の国民もこのような日本政府の動き、およびベトナムの内情ををよく知り、自分にできることをしていきましょう。

    ーーーーーーー

    次回は、もう少し詳しい内容について、お伝えしたいと思います。



    [ 2013年10月22日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(-)

    ★自主防衛力なき国家は滅亡する


    伊藤貫氏を初めて知ったのは、おそらく2009年3月号の「諸君!」だったと思います。その時読んだのが、《「米国の核」頼みの日本は、十五年で中国の属国だ》という題の文章です。

    「二十一世紀の日本には、外交のパラダイム・シフト(認識の枠組みの転換)が必要だ。現在の米欧露中印による五極構造のままだと、遠からぬ将来、日本はアメリカの支配下から転じて、中国の支配下に置かれることとなる。それを忌避したいのなら、核を持って自主防衛し、日本自らが第六極となるしかない」という内容でした。

    まだその頃の私は、「核武装などとんでもない」と思いたい気持ちが強く、「安易な核武装論が国益を損ねる」というような考え方に与(くみ)していましたから、伊藤貫氏の睨み付けるような写真に拒否反応を持ったものでした。

    ところが、それから折に触れ著書を読んだり、インターネットの動画を見たりするにつれて、もしかするとこの人の言うことが正しいのかもしれない。それにしてもワシントンに居を構え、ペンタゴンなどにも親しい知り合いがいるとのことだけど、こんな風に日本人をガンガン啓蒙して、命は大丈夫なのかな?と心配になりました。

    『自滅するアメリカ帝国』は、2012年3月に出版されて間もなく読みました。副題は「日本よ、独立せよ」で、言っておられることは、3年前と変わりなく、「日本の政治家・官僚・言論人は、国際政治の構造的な変化や、マクロ経済学の重要な問題に関して知的に真剣な議論をしていない。彼らにはパラダイム・レベルの思考力とグランド・ストラテジー(最も基礎的な国家戦略)構想能力が欠けている」ということでした。

    日本ではよく、「国際法に則って」などと言いますが、彼に言わせれば、国際社会は、本質的に無政府状態だということです。「二十一世紀の現在でも、米・中・露・イスラエル等の軍事強国は国際法違反の侵略や戦争行為を繰り返しているが、国連安保理や国際裁判所で制裁される、ということは行われていない。国際裁判で処罰されたのは、セルビアのような敗戦国やルワンダのような弱小国だけであった」というのです。

    事実、国際環境の変化に適切に対応するグランド・ストラテジーを持てない国は、滅亡してきたのです。国際政治学者の統計によると、過去二世紀間で、他国からの攻撃や侵略によって併合競れたり消滅した国は、51カ国であり、国家の死亡率は24%だったということです。

    また、実際にアメリカは、過去二百三十年の外交において、同盟国を何度も裏切ってきたというのです。アメリカは、フランス革命時に同盟関係にあったフランスを、ヨーロッパ紛争では裏切ったのですし、ベトナム戦争でも「民主主義・自由主義の価値観を共有する同盟国」南ベトナムを、冷酷にも見捨てました。

    安易な対米依存主義を提唱してきたことにおいて、日本の護憲左翼と、親米保守は「同じ穴の狢(むじな)」なのである、と伊藤氏は言い切ります。本質的にアンチ・リアリスト的な国家戦略であるという点において、何ら変わらないというわけです。

    中国の大軍拡、北朝鮮の核兵器増産、ロシアの再軍国化、米経済の衰退、を考えると、「日米関係を深化させよ」「集団的自衛権を認めよ」などといった単純な政策では、対応できないと、覚醒を促します。

    「東アジア地域の地政学的な環境は、今後三十年間、着々と日本にとって危険な方向へ推移していく。自国にとってのバランス・オブ・パワー条件がこれ以上、不利で危険なものになることを阻止するグランド・ストラテジーを構想し、実行することは、日本人の道徳的・軍事的な義務である」と彼が力説してから、1年半です。

    その間、昨年末に政権交代があり、安倍首相が再登場しました。私は、これが最後の望みの綱ではないか、と思いました。伊藤貫氏もまた、並々ならぬ期待をかけられたことでしょう。けれども、政権交代当初、彼は安倍氏に対して、まだもう少し様子を見てからでないと、何とも言えない、と慎重でした。

    そしてこの夏、最新の動画を見た後で、私は、「伊藤貫氏、ついに日本の国防に匙を投げた?(2013/08/18)」というブログを書いたのでした。

    岸田外相の「核兵器不使用署名」、小泉氏の「原発ゼロ」のダブルパンチが、日本に何をもたらすかは、自明の理です。「万事休す」かもしれません。


    [ 2013年10月21日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    日本はアメリカと心中する気なのか?


    日常とはかけ離れたネットの世界から得た情報を、どこまで信じ、自分の思想を形成するかは、個人に任されたことです。
    例えば、伊藤貫氏のお話を聴けば、アメリカのお先は真っ暗だとしか思えませんし、藤井厳喜氏のように、シェール革命でアメリカの前途は明るいと吹聴している人もいます。

    総合的に比較検討して、自分はどちらを支持するか、考えなければなりません。
    中には、ネットに振り回されないように、自分の周辺を守って生きていけ、という人もいます。それも一理あります。どうせ、何が正しいのか一市井人に、わかりはしまいし、わかったところで政治を動かす力にまではなるまい、と。

    しかしながら、地域社会で生きるにせよ、仕事を通して社会と関わって生きるにせよ、社会の一員としての義務も権利も責任もあります。知ること、考えること、発言することをストップするわけにはいきません。

    アメリカが、衰退するか、持ち直すかは、正直なところよくわかりませんが、これまでの学習を通して言えることは、日本が持つべき最大の目標は、アメリカからの自主独立だということです。それを抜きには、真の経済的な発展も、拉致問題の解決も、平和への貢献も、夢幻となるように思います。

    宜しければ、下記の動画も参考にしてください。



    【ニココメ付西部邁ゼミナール】

    アメリカの自滅と日本の自殺



    公開日: 2012/11/11

    日本の自立は出来る出来ぬではない、やらねばならない事。
    核武装の必要性を考えている日本人なら是非見て欲しい!




    核武装論に本気で取り組め  西部邁ゼミナール 2013年3月2日放送

    日本が核武装しなければならない理由



    公開日: 2013/03/10


    〈コメント〉

    とても参考になり、意義ある討論でした。 確かに外交、安全保障の背後には軍事力が’必要なことは歴史が示しています。現在、日本は中国、ロシア、北朝鮮などの核保有国に囲まれ威嚇され、韓国にも竹島を占領され、危険な状態にあることは間違いない。平和ボケした日本人の意識を変革することが現在要求されています。その点で核保有を含む日本の外交、安全保障の議論をしていくことは絶対必要だと思います。


    まず、議論を国会ですることだけでもいいんだ。
    日本が核武装するかもしれない、と世界各国が震撼する。
    もしくは、作ってから公表すればいい。
    廃棄しろなんて中国、アメリカあたりが言ってきたら、
    ならお前らもしろよ、と言えばいい。
    核は究極の抑止力。?




    西部邁ゼミ 2013年7月27日放送

    米華同盟、日本列島を食い苛む  



    公開日: 2013/08/04

    ゲスト評論家・国際政治・米国金融アナリスト伊藤貫-2025年までに起こる東アジア-情勢

    〈コメント〉

    世界はチャイメリカだけではありませんので、単独日本とは考えないで、友好国と連携する。
    対中ならば日英仏同盟でもよし、インド・オーストラリア・ニュージーランド・台湾・シンガポールタイ・ベトナム・マレーシア・インドネシア・・・カナダ・メキシコ・ブラジル・アルゼンチンとイスラム諸国? トルコ・エジプト・サウジアラビアなどと同盟する。

    その日本の動きは既に始まっています、安倍さんは世界中を飛び回っています。



    私は、3つ目の可能性(中国の軍事政権化)が高いと思う。中国のシャドーバンキングによるキャッシュフローを生まない投資失敗による不良債権は200~400兆円程度あると思われるので、今後そこから起きるのは、国民の暴動化と共産党政権の崩壊である。当面は米国債(約120兆円)等を売り払うことによりしのげるだろうが、それが底をついてきた頃から地獄が始まる。

    これに先立ちアメリカや世界経済に対する影響も甚大なものになる。アメリカの金利は高騰し、ドルは暴落する。中国とアメリカは共に沈むのではないだろうか?日本はなるべくそれらの悪影響を受けないように、よっぽどうまく立ち回らなければならないが、小泉のようなポチ外交を進める安倍政権ではたして大丈夫だろうか?


    ※ コメントは、動画に寄せられていたものを転記させていただきました。

    [ 2013年10月20日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(-)

    ★伊藤貫氏にきく


    ツイート(10月17日)からの動画です。提供してくださった方、ありがとうございました。
    伊藤貫氏の講演や著作に馴染みのない方がいらっしゃいましたら、是非ご覧ください。


    「『核』が日本を沈没から救う」



    ゲスト 評論家、国際政治・米国金融アナリスト伊藤貫さん

    「米国は中国人朝鮮人が核をもっても日本人だけは絶対ダメ」

    オバマ大統領の言う核軍縮に秘められるものとは・・・
    非核三原則のままで、核武装、徴兵制の議論もしないままなのか・・・
    アメリカからみた日本の防衛政策。



    核武装の必要性を考えている日本人なら是非見て欲しい!
    公開日: 2012/10/25

    「中国の『核』が世界を制す」  講師:伊藤貫



    全ての日本人に見て欲しい内容だ。
    これは核兵器を通じて現在の日本が置かれている状況を的確に、明白に示している。
    「情けない日本」を私達の代で終わらせなくてはいけない・・・!




    中韓の「妄言」領土外交とアメリカ[桜H24/10/1]



    老いた巨象アメリカと、無数の蟻の群の様な中国。今この2つの大国が、覇権を賭けて鎬-を削っているが、それはとりもなおさず、日本の安全保障戦略の環境定数が変化する事を-意味している。今回は、国際政治アナリストの伊藤貫氏をお迎えし、既に自転車操業と言-っても良いパックス・アメリカーナの実態と、ワシントンに流れる2つの潮流を御説明し-ていただきながら、未だ日本の主流にある「アメリカ依存体質」の危うさについて警鐘を-鳴らしていただきます。




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    [ 2013年10月19日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    ★罰当たりなキリスト教国アメリカ


    アメリカ人の思い込みを、「メサイアニック・メガロメィニア(救世主的な誇大妄想)にすぎない」といったのは、保守派の外交評論家、ウォルター・リップマンです。アメリカ人のエクセプショナリズム(例外主義選民意識)が変革され、彼らがタダの人としての世界の平等な一員になる時が、いつの日か訪れるのでしょうか?

    中国や、北朝鮮が、いかに追い詰められ、ただならぬ決意のもとに核武装に踏み切ったかを読むと、すべての元凶はアメリカだ!ということに気づかされます。(前回、前々回のブログ参照)実際、アメリカは、両国がまだ核不所持であった頃、何度も核恫喝を行って震え上がらせてきたのです。核の威力を振りかざして、世界を自分の意のままに動かそうとしたのです。

    一方で、中国、北朝鮮が唱える核廃絶、世界の非核化の方は、どれほど誠意のこもったものでしょうか。声明文のどこをとっても、非核化への願いがあまりにも切実で、感動すら覚えます。核兵器を持つことの責任の大きさを自覚し、廃棄を力強く訴えています。

    これに比べるとオバマ大統領のプラハ演説などは、原爆投下の反省を明言することもなく、「アメリカには核兵器を使用したことがある唯一の保有国として、行動する道義的責任があります」と、さりげなく触れた程度です。自分を完全に棚に上げして責任を回避し、逆に拡散防止を何としても防ぎたいという苛立ちだけが印象に残ります。なぜ、充分な精査なしに、これが評価されたのでしょうか。

    核兵器保有国こそが世界を制覇できる、という力の誇示をしておきながら、拡散を許さなかったのです。核廃絶を唱えても、それは拡散を防止するための方便に過ぎません。美辞麗句で世界を煙に巻いただけのように感じられます。

    日本の戦後史を、日本の中だけで捉えるのではなく、他国の視点(国際社会の文脈)で捉えるならば、我が国が、いかに頼りない脆弱な生き方をしているかがよく解ります。アメリカの陰謀にまんまと引っかかりその緊縛から逃れる術を持たぬまま、近隣との溝を年々深めているからです。

    日本は、自主防衛を諦めてしまっています。アメリカの威を借りることで、かろうじて生き延びているのです。自分で自分を守ることすら叶わないにもかかわらず、一方では「世界経済を牽引し、世界平和へ貢献することを目指す」などと豪語しています。

    では、日本が自立を果たす方法はないのでしょうか。次回は、一つの提言を、伊藤貫著『自滅するアメリカ帝国~日本よ、独立せよ~』(文芸新書)の中から紹介したいと思います。

    [ 2013年10月19日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    ★北朝鮮/核開発への見上げた決意表明


    村松茂雄著『日本核武装入門』から、「北朝鮮の核実験に対する声明文」を紹介します。じっくりお読みください。


    ーーーーーーー


    2006年10月3日

    北朝鮮外務省による核実験の事前声明(全文)


    今日、朝鮮半島では、日増しに増大する米国の核戦争脅威と極悪な制裁圧力策動によって、われわれの国家の最高利益と安全が重大に侵害され、朝鮮民族の生死存亡をかけた厳しい情勢がつくり出されている。

    米国は最近、強盗まがいの国連安全保障理事会「決議」を採択して、事実上の「宣戦布告」をわれわれに突きつけたばかりか、
    朝鮮半島とその周辺で、第二の朝鮮戦争を挑発する軍事演習と兵力増強策動を、よりいっそう狂乱的に繰り広げている。

    これと同時に、米国は、われわれを経済的に孤立・窒息させ、朝鮮人民が選択した社会主義制度を崩壊させようとの迷妄のもと、あらゆる卑劣な手段と方法を総動員して、われわれに対する制裁・封鎖を国際化しようとあがいている。

    現在、ブッシュ行政府は、自分たちが定めた時間内に、われわれが屈服しなければ懲罰すると最後通牒を突き付ける状況にまで至っている。

    米国の反共和国孤立・圧殺策動が極限点を越えた最悪の状況へと突き進んでいる諸般の情勢にかんがみ、われわれはこれ以上、手をこまねいて事態を傍観することはできなくなった。

    すでにわれわれは、ブッシュ行政政府の、悪辣な敵対行為に対処して、国家の自主権と民族の尊厳を守るために、必要なすべての対応措置を講じるであろうと宣布している。

    朝鮮民主主義人民共和国外務省は、委任にしたがい、自衛的戦争抑止力を強化する新たな措置を講じることと関連して、つぎのように厳粛に宣明する。



    第一に、朝鮮民主主義人民共和国科学研究部門では、今後、安全性が徹底して保証された核実験を行うことになる。

    われわれは、現米行政府が朝米基本合意文を覆して、われわれの自主権と生存権を重大に脅かしていることに対応して、やむなく核不拡散条約から脱退した。

    米国の核戦争脅威と、制裁圧力策動がエスカレートするにしたがい、われわれは透明な対応過程を経て、合法的に現代的な核兵器を製造したことを公式に宣布した。

    核兵器保有宣言は核実験を前提にしたものである。

    米国の極端な核戦争脅威と、制裁圧力策動は、われわれをして相応な防御的対応措置として、核抑制力確保のための必須の工程上の要求である核実験を、行わざるを得なくした。


    第二に、朝鮮民主主義人民共和国は、絶対に核兵器を先に使用せず、核兵器による威嚇と核移転を徹底して許さないだろう。

    自己の頼もしい戦争抑止力がなければ、人民が惨めに犠牲になり、国家の自主権がことごとく籠絡されるということからは、今日、世界各地で繰り広げられている弱肉強食の、流血の惨劇が示している血の教訓である。

    われわれの兵器は、徹頭徹尾、米国の侵略脅威に対峙してわれわれの国家の最高利益と朝鮮民族の安全を守り、朝鮮半島で新たな戦争を防ぎ、平和と安定を守るための頼もしい戦争抑止力となるだろう。

    われわれは、常に責任ある核保有国として核不拡散分野で国際社会の前に担った自らの義務を誠実に履行するだろう。


    第三に、朝鮮民主主義人民共和国は、朝鮮半島の非核化を実現し、世界的な核軍縮と終局的な核兵器撤廃を進めるためにすべての努力を傾けるだろう。

    われわれは、半世紀もの間、米国の核脅威と恐喝にさらされ、それゆえに朝鮮半島の非核化を最初に提起し、その実現のために、最大限の努力を傾けてきた。

    しかし、米国はわれわれのすべての雅量と誠意を体系的に蹂躙し、われわれが掲げた非核化理念を朝鮮人民が選択した思想と制度を孤立・圧殺させるために悪用した。


    われわれの最終目標は、朝鮮半島においてわれわれの武装解除につながる「非核化」ではなく、朝米敵対関係を清算して朝鮮半島とその周辺で、すべての核脅威を根源的に除去する非核化である。

    対話と協商を通じて、朝鮮半島の非核化を実現しようとする、われわれの原則的立場に変わりはない。

    われわれは、あらゆる挑発と難関を果敢に乗り越え、われわれ式で朝鮮半島非核化を必ずや実現するために、積極的に努力するだろう。


    チュチェ95(2006)年10月3日  平壌


    ーーーーーーー


    これまで日米安全保障条約に守られているという認識のもとに、多くの日本人はほぼ当然のように親米の立場をとってきましたが、その逆の立場からも日本の状況を見直さなければなりません。

    戦後あまりにも長い間、自主防衛をしないまま、経済力を背景に一人前のような顔をしてきた日本ですが、国際社会から見れば、どうしたって半人前なのではないでしょうか。

    日本がアメリカの庇護の下にいるということは、アメリカからの侵略脅威に立ち向かって、何とかして生き延びようともがいてきた国からすれば、どう映るでしょうか?朝鮮戦争特需に始まり、高度経済成長などと繁栄を謳歌する姿を見て、地獄に堕ちろ!と呪われたとしても、致し方なかったかもしれません。

    もちろん、だからといってやってはいけないこと、絶対に許されないことはあります。その判断がつかなかったということには、北朝鮮の不可解さ不気味さを感じます。けれども、一刻も早く、日朝国交正常化を実現して、両国の間にある最大の問題である拉致問題を解決しなければなりません。

    ではアジアの中で、日本が真に認められるためには、どうすればよいか?客観的に見て、まず何よりも、米軍を沖縄も含む日本列島から追い出すこと!!これが、必要不可欠です。つまりは、日本が自立し、戦前の姿に戻ることです。他力本願ではなくなることです。

    そのために、現実問題として、否が応でも核武装がクローズアップされるのです。



    [ 2013年10月19日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    ★中国/核開発への見上げた決意表明


    村松茂雄著『日本核武装入門』から、「中国の核実験に対する声明文」を紹介します。じっくりお読みください。

    ーーーーーーー

    1964年10月16日 

    中国初の原爆実験に対する中国政府の声明(全文)


    1964年10月16日15時、中国は、1個の原子爆弾を爆発させ、成功裏に第1回核実験を行った。これは中国人民が国防力を強化し、アメリカ帝国主義の核恐喝、核威嚇政策に反対する闘争の中で、勝ち取った大きな成果である。


    自国の防衛はいかなる主権国家にとっても剥奪することのできない権利である。

    世界平和の擁護は平和を愛するすべての国家の共同の責任である。

    日増しに増大するアメリカの核脅威に直面して、中国はじっと手をこまねいていることはできない。中国が核実験を行い、核兵器を開発するのは、迫られて余儀なくするものである。


    中国政府は一貫して、核兵器の全面禁止、完全廃棄を主張してきた。
    もしこの主張が実現されていたなら、中国はもともと核兵器を開発する必要がない。しかし、我々のこの主張は、アメリカ帝国主義の頑固な抵抗を受けた。


    中国政府は早くから次のように指摘してきた。
    1963年7月、米、英、ソ3国がモスクワで調印した部分的核実験停止条約は、世界人民を愚弄する大ペテンである。

    この条約は、3大核保有国の核独占の地位を固め、平和を愛するすべての国家の手足を縛ろうとするものである。
    この条約は、中国人民、全世界人民に対するアメリカ帝国主義の核威嚇を弱めないばかりか、かえってこれを強める、と。

    当時米国政府は、何ら隠すことなく、
    この条約に調印することは、米国が地下実験をせず、核兵器を使用、製造、貯蔵、輸出、拡散しないことを意味するものでは決してない、
    と声明した。
    ここ1年あまりの事実も、このことを十分に証明している。


    この1年あまり、米国はすでに行ってきた核実験の基礎の上に立つ各種核兵器の製造を止めたことはなかった。
    米国はさらに完璧にしようとして、ここ1年あまりの間に、何十回にもわたって地下核実験を行い、その生産する核兵器をいっそう完全なものにしてきている。

    米国原子力潜水艦の、日本「寄港」は、日本人民、中国人民、アジア人民に、直接の脅威を与えている。
    米国はいわゆる多角核戦力を通じて、核兵器を西ドイツの報復主義者たちの手にまで拡散し、ドイツ民主共和国と東ヨーロッパの社会主義諸国の安全を脅かしている。
    米国の潜水艦は核弾頭をつけたポラリスミサイルを載せて、台湾海峡、バックボ湾、地中海、太平洋、インド洋、大西洋に出没し、至る所で平和愛好家、すべての帝国主義旧植民地主義と闘う国々の人民を脅かしている。

    このような状況のもとで、米国が一時的に大気圏内核実験を行わないというみせかけの現象があるからといって、世界人民に対する米国の核恐喝と核威嚇がすでに存在しなくなったと考えることが、どうしてできるだろうか。


    周知のとおり、毛沢東同志には、原子爆弾は張り子の虎である、という名言がある。
    これまでも我々はそう考えてきたし、今でもやはり我々はそう考えている。

    中国が核兵器を開発するのは、核兵器の万能を信じて、核兵器を使用しようとしているからではない。

    まったくその反対に、中国が核兵器を開発しているのは、ほかでもなく、核大国の核独占を打ち破り、核兵器を消滅するためである。



    中国政府はマルクス・レーニン主義に忠実であり、プロレタリア国際主義に忠実である。我々は人民を信じている。戦争の勝敗を決定するものは人間であって、いかなる兵器でもない。

    中国の運命は中国人民によって決定され、世界の運命は世界各国人民によって決定されるのであって、核兵器によって決定されるのではない。

    中国が核兵器を開発しているのは防御のためであり、米国の引き起こす核戦争の脅威から中国人民を守るためである。


    中国政府はおごそかに宣言する。中国はいかなる時、いかなる状況のもとでも、決して最初に核兵器を使用することはないであろう、と。



    平和を愛好する国家と人民のすべての核実験の停止を求める善意の願望を、中国政府はよく理解している。しかしますます多くの国々が、アメリカ帝国主義とその一味の核兵器独占が強まれば強まるほど核戦争の危機が増大することを理解してきている。

    彼らが持ち、あなたがたが持っていなければ、彼らはますます威張り散らす。彼らに反対する人々もまた持つようになってしまえば、彼らがそんなに威張り散らすことはなくなり、核恐喝、核威嚇の政策もそれはど効き目がなくなり、核兵器の全面禁止、完全放棄の可能性が増大するであろう。

    我々は、核戦争が永久に発生することがないよう心から希望する。平和を愛好する全世界のすべての国家と人民が共に努力し、闘争を堅持しさえすれば核戦争は防止することができる、と我々は確信する。


    中国政府は世界各国政府に対して、丁重に次のように提案する。
    世界各国首脳会議を開いて、核兵器の全面禁止、完全廃棄の問題を討議する。
    各国首脳会議はその第一歩として、核兵器の保有国と極めて近い将来核兵器を保有する可能性のある国家が、核兵器を使用しないこと、
    つまり核兵器を持たない国に対して核兵器を使用しないこと、
    非核武装地帯に対して核兵器を使用しないこと、
    そして相互の間でも核兵器を使用しないことを保証する義務を負う、
    そのような協定に達するべきである。


    もしすでに大量の核兵器を保有している国家が核兵器を使用しないというこの点すら保証できないとしたら、核兵器をまだ保有していない国家に彼らの平和への誠意を信じて、可能なそして必要な防衛措置をとらないよう、どうして期待することができるだろうか。


    中国政府はこれまでと変わることなく、国際的な話し合いを通じて、核兵器を全面的に禁止し、完全に廃棄する崇高な目標の実現を促すためあらゆる努力を払うものである。

    その日が来るまでは、中国政府と中国人民は国防を強化し、世界平和を擁護するため確固として変わることなく、自分の道を歩むものである。


    我々は確信する。核兵器は人間がつくったものであり、人間は必ず核兵器を消滅することができる、と。


    1964年10月20日発行 『北京周報』№42より

    ーーーーーーー


    私自身が長年かけて考えて、やっと見えてきたことを、既に約50年も前に中国は考え、声明文として世界に向けて発信していた、というのは衝撃でした。日本はまだ、この地点にも到達しておらず、呆れるほど口先の平和主義者のままです。「平和であること」に慣れすぎて、「平和を築くこと」への真剣な取り組みが、なされていないのではないでしょうか。

    アメリカの言いなりになっていれば何とか安心、という時代は、もはや過去のものです。


    国会でも、いかにしてアメリカの支配下から脱却するかを徹底討論するようであってほしいと思います。

    米軍基地一つとっても、延々と問題解決に手間取っています。れっきとした自国の領土についてさえ、何ら自己主張ができない日本を、中国が侮り、触手を伸ばそうとするのも当然かもしれません。

    地図を見れば一目瞭然です。もしも日本を支配下にできれば、中国はどれほどの開かれた大国になれることでしょう。あたかも太平洋にはめ込まれた蓋のような日本の国土を、手中に入れることができたなら・・・まず、手始めに琉球諸島(沖縄諸島および尖閣諸島を含む先島諸島)が狙われるのも、何ら不思議はありません。


    [ 2013年10月18日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)

    ★中国・北朝鮮を侮るなかれ

    みなさんは、中国や北朝鮮が、核兵器開発に踏み切ったやむにやまれぬ事情および心情を、どれくらい理解しておられますか?私は最近まで、まるで理解していませんでした。言葉を選ばずに言うなら、「人民の生活や命を犠牲にしてでも武器を持とうとする不届きな奴らだ」、というくらいにしか思っていなかったのです。

    ところが、この春、北朝鮮がミサイル発射の威嚇を続けていた当時、表面に出てきた金正恩の発言を見聞きするにつけ、これは案外真っ当なことを言っている・・・もしかすると、国防や国家自立の意識においては、我々日本人が、学ばなければならないのではないか・・・とすら感じる場面があり、ブログでもそう書きました。

    それでも両国の核実験の声明文を読むまでは、まだまだ大いに誤解していました。
    逆に言うと、これを読むことができたお陰で、核武装は、斯くも崇高な決意の基に行われているものなのか、このような言葉を全世界に向けて発した国から見れば、日本がどれほど「へなちょこ」「いくじなし」「アメポチ=アメリカの腰巾着」に見えるだろうか、そういった想像さえできるようになりました。

    これまで何度か取り上げてきた村松茂雄著『日本核武装入門』から、今後2回に分けて核実験の声明文を紹介します。

    [ 2013年10月18日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    ★核廃絶実現のために、核を手放すな!


    英語教育のあり方について考える場合でも、英語に無縁の人ではなく、習熟している人に意見を求めますよね。核をめぐる議論でも、同様のことが言えるのかもしれません。

    「原発ゼロを目指し、核兵器ゼロを目指す」、これはおそらく今世紀、私たち人類に科せられた最大の課題だろうと私は考えます。核は、結局は人間の手には負えないのです。「平和利用」などという美辞に誤魔化されてはいけないことが、この度ようやく痛切に分かりました。人間に有用なもの、と言う見方をそろそろ変革せねばなりません。

    第二次大戦で初めて兵器として使われてから約70年。日本で最初の原子力発電が行われたのは1963年ですから、ちょうど50年前です。長引けば、長引くほど核廃棄物が増加しますから、過去の遺物として、少しでも早く、何としてでも葬り去らねばならないのです。

    二十一世紀はまだ87年あります。私自身は言うまでもなく、現在すでに20歳を越えている人たちも、二十二世紀まで生き延びることはそうそうないと思いますが、生まれて間もない子供たちは、大半が次の世紀を体験できることでしょう。

    その時、地球がどのような状態になっているかは、すべて今この星で、日々を営む私たちにかかっているのです。


    小泉純一郎氏の反原発運動は、恩師の遺言に基づくものだなどと、テレビで聞きました。事実は定かならずですが、いずれにせよ、基本的に彼が言っていることは方向としては正しい。けれど、だからといって、日本が今すぐ、再稼働ゼロに踏み切り、直ちにすべての原発の廃炉作業を始めた方がいいのかどうかは、よく考えないといけません。実に近視眼的なものの見方、考え方のように感じられるのです。

    今、この時点で、日本がとるべき立場について、考えてみたいと思います。もちろん、原発の輸出は、断固すべきではありません。国内に原発を新設することは、今や誰一人考えていないでしょう。しかしながら、いくつかの原子炉は、廃炉にしないで、中谷巌氏が言うように、国営としてしばらく残しておきたいのです。

    もうすでに脱原発は、宣言されています。けれども、いくつか稼働している原子炉を残す。その意図とは、一つにはエネルギー政策上、もうしばらくはベストミックスを計る必要があるということです。

    さらにもう一つは、日本が核兵器を持つ可能性を残すためです。これまでも濃縮ウランの70%は、米国から調達していたようですし、もたもたしていると、原発ゼロなら不必要なはずだと言うことで、没収されてしまうかもしれません。

    なぜ、私が核兵器の所有にこだわるのかというと、第1にはアメリカからの自主独立、第2には、正当な国際的地位を確立するためです。

    最近(2013年9月26日)、安倍首相は国連総会演説で、日本の国連安保理常任理事国入りに言及しました。その結果は、中国が政府、世論ともに反発した、とのことでした。常任理事国の覚え方は、愛(ちゃん)風呂中、だそうで、アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国ですが、全て核兵器保有国なのです。

    日本は、これまでも繰り返し書いてきたとおり、国連分担金でいえば、アメリカについで第2位を占めています。因みに日本(2億7610万ドル)に対して、仏英中は、いずれも1億ドル台、ロシアは上位10にも入っていません。それなのに、日本は隅に追いやられているのです。なぜ強く抗議できないのでしょうか。分担金を減らすよう要求できないのでしょうか。

    そもそも「核兵器不使用声明」に署名する、しないと言っても、もともと核兵器は、使用するためのものではありません。人類滅亡を辞さない事態に突入しない限りは・・・

    ですが、核保有国が、それを正面から宣言してしまうと、持っている意味自体を否定することになるために、「使うつもりはないけど、絶対使わないとは言い切れない 」という意味合いで、署名しないのです。

    ですから日本がこの度、「関係国との調整の結果、方針を転換した」というのは、日本は今も、今後も、核兵器と直接的にコミットする可能性はない、という意思表示になるのです。やっていることは極めて正しいのですが、それによって日本の立場は、永久に「米の植民地にして、下っ端の貢ぎ屋」にとどまるのです。

    核兵器を持ち、真の独立国となり、国際機関での地位を獲得した上でならば、核廃絶に対する発言力も数段違うと考えられます。

    けれども、ここ最近の動きは、それに逆行しているとしか思えません。



    [ 2013年10月17日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    ★核を絶対悪と言い切れるなら・・・


    核武装は御説の通り、米国からの自主独立には重要な選択だと思います。ですが、米国と協調して世界平和に貢献できる段階では、決して選択してはいけない道です。被爆国日本は、核保有について、どこの国よりも慎重であるべきだと強く思います。」

    最近、Facebookにいただいたコメントです。とても真っ当なご意見だと思いました。ただ、分かりにくいのは、「米国からの自主独立のために重要な選択」という考え方と、「米国と協調して世界平和に貢献できる段階では、決して選択してはいけない道」という考え方は、どう折り合いをつけられるのかということです。

    米国からの自主独立は、日本が核武装に踏み切ることによってしか不可能なのではないのかーーーこれが、長年ああでもない、こうでもないと考えてきた末の、現段階での私の結論なのです。慎重に構えた結果、もう既に戦後70年近く経ちました。

    また、米国と協調して世界平和に貢献できるとは、とうてい思えません。ですから、集団的自衛権についても、そう簡単には賛同できないのです。米国は決して平和主義的な国ではありませんから。これこそ、慎重に進めなければ大変なことになりそうです。


    今年の8月6日、松井一実広島市長は平和宣言で、「終生にわたり心身をさいなみ続ける原爆は、非人道兵器の極みであり『絶対悪』だ」と指摘し、政府に核兵器廃絶を目指す国々との連携を求めました。

    また、安倍晋三首相もあいさつで「核兵器のない世界を実現していく責務がある」と表明し、非核三原則堅持の姿勢を示しました。

    平和記念式典には、海外から70カ国の代表が訪れ、そのうち核保有国では米英仏の代表も参列した場でのことです。極めて当然のことのように映ります。

    では、式典の中で、核保有国が、核廃絶への努力を約束する場面がありますか?絶対悪をヒロシマに対して使用したことに対して、戦争の終結のためという大義名分が崩された今、アメリカからの謝罪や賠償の申し入れがありますか?


    例えば「(米軍)横田基地を軍民共用化し、国際空港に」という希望を東京都の猪瀬直樹知事が述べています。これについては、そもそも石原慎太郎前知事が既に提案していましたが、進まなかったのです。

    日本の国土を我が物顔で使いたい放題にし、こちらの要望を頑として聞き入れようとしてこなかったアメリカ。国土に点在する米軍基地が、日本を守るためなどではないことに、とっくの昔に気づいていながら何ら手を打つことができず、使用を放任するばかりか、使用料を献上している日本。


    核を絶対悪と言い切るのであれば、日本政府こそ、米露をはじめとする核保有国に断固として廃絶を働きかけ、あらゆる手段を尽くして速やかに達成に導かねばならないのではないでしょうか。それこそ、北朝鮮に対してのみ制裁をするのでなく、米中露に対しても具体的な核軍縮目標を課すなり、支援を断るなりすればいいのです。絶対悪なら、放任できないでしょう。

    前回のブログで書いた通り、確かにプラハ演説でオバマ大統領は、「私は甘い考えは持っていません。この目標(核兵器のない世界)は、すぐに達成されるものではありません。おそらく私の生きているうちには達成されないでしょう」と明言しているのです。このことをどれだけの日本人が認識していますか。

    ということは、まだ30年もそれ以上も、アメリカの支配下で、国土も国の財産も、そして主権も、自由にならないのですよ。不平等な国家の関係を、一体いつまで維持するつもりなのでしょう。


    実は、安倍総理誕生の時点では、今度こそ、まず、本当の意味での主権回復を目指して、国民と一体になって取り組んでいただけるものと大いに期待していたのです。

    しかしながら、安倍首相は、初っぱなからどうもアメリカのご機嫌取りが鼻につきました。それに国民の十分な理解や同意を得る前から、消費増税にせよ、TPPにせよ、積極的平和主義にせよ、先に海外で大々的にぶちまける癖があることと、まるで打ち出の小槌の如く、各国に援助金をばらまく癖が、とても気になります。

    国会中継でも、「日本独自では国の安全保障ができません」と、自明のことのように言われました。軍国主義のそしりを避けたい気持ちは分かりますが、もっと世界平和への貢献より前に、国内の国防意識向上に力を入れていただきたいと思います。


    [ 2013年10月16日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    ★「核のない世界」の真実味


    前回は話の展開上、大統領選で核廃絶を訴えた候補者は以前からいた、ということから書き起こしました。何もオバマ氏が初めてではない、と。

    しかしながら、大統領になった後、公式に「核兵器ゼロ」などと言明することは、それ以前有り得なかったのですから、オバマ大統領のプラハ演説は、やはり画期的だったのです。


    では、皆さんは、プラハ演説の全文を読まれたことがありますか。

    平松茂雄氏の『マンガ入門シリーズ 日本核武装入門』(飛鳥新社)の中には、4ページにわたってアメリカ大使館ホームページより抜粋したプラハ演説の日本語訳が掲載されています。一度読んでみてください。

    これが単純に、「テロに対抗するためには、まずアメリカ自らが進んで核兵器をゼロにします」、などと宣言したものではないということがよくわかります。

    なあんだ、マンガか・・・とバカにしてはいけません!私は、マンガの吹き出しで取り上げられた部分を、演説の文章で確認しながらマーカーや下線や丸印を付け、じっくりと読みました。

    正直、背筋が寒くなりました。もう、日本はダメかもしれない、と。

    この演説は、ノーベル平和賞を受けました。また、当時の鳩山首相はこの演説を受けて、「勇気づけられました。私は今日、日本が非核三原則を堅持することを改めて誓います」などと、無邪気にも国連の安保理演説で世界に向けて発信しました。その部分を改めて読みながら、ああなんとトンチンカンな×××と思わずにはいられません。

    平松氏の解説によれば、次に挙げる点がポイントとなります。

    ★これは、核廃絶の道を訴えた演説ではない。むしろ「アメリカは核を持ち続ける」という宣言の言い換えにすぎない。

    ★核兵器を大まかに分類すると、戦略核と戦術核に分かれるが、この演説では、「維持費やメンテナンスが大変な戦略核(長距離弾道ミサイル)をロシアと一緒に削減しましょう」と言っているだけだ。

    ★戦術核(通常兵器と同様に戦場で使用する短距離ミサイル、ロケット弾、地雷、魚雷など)については、全く触れていない。

    ★「この目標はおそらく自分が生きているうちには達成されないでしょう」と明言しているが、すなわち「私はアメリカの核を放棄しない」、というのが真意。

    ★「もちろん核兵器が存在する限り、わが国はいかなる敵であろうとこれを抑止し、(中略)安全かつ効果的な兵器を維持します」とも明言している。すなわち「核を捨てる気はない」、を巧妙に言い換えている。

    ★北朝鮮とイランへの具体的な対応策が、まったく明示されていない。この問題が進展しない限り、核廃絶など不可能なのにもかかわらず・・・

    ★インドやパキスタン、イスラエルをどうするのかも明示されていない。

    ★中国はプラハ演説が、単なる米ロの粗大ゴミの掃除だとわかっているから、あえてコメントもしないのだろう。

    ーーーーーー

    マンガとはいえ、300ページ近い内容を一回のブログで説明することは困難です。ですから、ここではプラハ演説に絞ります。(但しここからは、本の内容紹介ではなく、私が受け止めたことです。)

    この演説は、まず、〈如何に冷戦下で、人類が大きなリスクのもとに生活していたか〉、ということから説き起こしています。「何千発もの核兵器の存在は、冷戦が残した最も危険な遺産です」「人々は、この世界が一瞬の閃光の下に消失してしまうこともあり得ると承知の上で生活していました」と・・・

    そして、核をめぐる世界情勢についての分析の後、「21世紀には、世界中の人々が恐怖のない生活を送る権利を求めて共に闘わなければなりません」と続き、「核兵器を使用したことがある唯一の核保有国として、米国には行動する道義的責任があります」と自戒し、「『イエス・ウイ・キャン』と主張しなければならないのです」の決めゼリフが登場しますから、大抵の人はトンコロリと騙されるのです。

    ラストがまた、見事です。「私たちの間にある溝に橋を架け、希望を基にさらに前進し、これまでより大きな繁栄と平和をこの世界にもたらす責任を引き受けようではありませんか。共に手を携えれば、それを実現することができます。ありがとうございました」・・・パチパチパチ・・・

    ▼これは、一見テロリストへの牽制ではありますが、実は、私たち日本への総力を挙げての牽制とも読めるのです。該当箇所を引用します。

    ーーーーーーー

    ◎ 核兵器の拡散阻止に本気で取り組むのであれば、核兵器の製造に使われる兵器級物質の製造を停止すべきです。これが初めの一歩です。

    ◎ 不拡散条約を強化するために私たちが受け入れるべき原則がいくつかあります。国際的な査察を強化するための資源と権限の増強が必要です。規則に違反していることが発覚した国や、理由なしに条約を脱退しようとする国が、即座に実質的な報いを受けるような制度が必要です。

    ◎ 私たちは前進するに当たり、幻想を抱いてはいけません。規則を破る国も出てくると思われます。いかなる国であろうとも規則を破れば、必ずその報いを受けるような制度を整備する必要があるのは、そのためです。

    ◎ 規則は、拘束力を持たなければなりません。違反は、罰せられなければなりません。言葉は、実際に意味を持たねばなりません。世界は結束して、核兵器の拡散を防がなければなりません。

    ◎ 本日、私は、世界中の脆弱な核物質を4年以内に保護管理することを目的とした、新たな国際活動を発表します。

    ーーーーーーー

    アメリカの国力が衰退を余儀なくされていることが、徐々に明らかになり、米中関係の把握が進んだ結果、これまで通りに日本を掌握し、コントロールできなくなるとしたら、それこそアメリカはとんでもないダメージを受けることとなります。

    それを未然に防ぐ、つまり「日本の核武装を完全に封じ込める」、これがプラハ演説の目的の大きな部分を占めていたのではないでしょうか。

    2009年 オバマ大統領のプラハ演説
    2011年 福島原発事故
    2013年 安倍首相 「戦後レジームからの脱却」「主権回復記念日」
        小泉純一郎氏、原発ゼロ運動(演説から4年目)
    岸田外相、核兵器不使用声明に署名

        ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~  

    「これまでより大きな繁栄と平和をこの世界にもたらす責任を引き受けようではありませんか」・・・はーあ?アメリカが、どの面下げて言えたコトバ?



    [ 2013年10月16日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    続・高原孝生氏の《「核抑止論」を疑え!》


    今回は、アメリカの実情についてです。

    オバマ大統領の2009年4月のプラハ演説は、日本にとっても大変な朗報で、米国の方から日本に近づいてきた千載一遇のチャンスだ!オバマを広島に!などとアメリカのチェンジへの期待が、大きくふくらみました。

    しかし、高原氏は、当時を振り返って、極めて冷静に分析しています。核廃絶を訴えた大統領選挙の候補者は、それ以前にもいたというのです。けれども、表立ってとりあげられることがなかったのだそうです。それではなぜ、オバマ大統領の時には、それがクローズアップされたのでしょうか。

    要因の一つとして、高原氏は、「いわゆるパワー・ポリティクス(権力政治・軍事を考えた政治)的な見地、リアリズムからの判断」だと言います。感情抜きの合理的な判断で、核廃絶の方がいいという結論に達したというのです。

    これには、理論的根拠があります。2007年、『ウォールストリート・ジャーナル』紙で「「核のない世界」という、世界中を驚かせる論文が発表されたのです。筆者は、ジョージ・シュルツ、ウィリアム・ペリー、ヘンリー・キッシンジャー、サム・ナンの4人です。アメリカの核戦略の中心にいた国務長官や国防長官経験者たちです。保守的な論調で知られる経済誌に、「核兵器のない世界を実現するために、米国がリーダーシップを発揮すべきだ」と主張したのです。

    アメリカの第1の現実的脅威は、核兵器を使ったテロ攻撃である、という結論から順を追って考えたとき、そのリスクを最小限にしようとするなら、最も有効なのは、核保有をゼロにすることだ、というわけです。

    もちろん反論もありましたが、核廃絶を理念だけでなく、政策のレベルで語ることが当然となった意義は非常に大きいと言えましょう。

    要因の二つ目は、「核のない世界」を受け入れるような、アメリカの有識者、広く言えば世論の存在だったといいます。大統領選挙戦で最初に言い出したのは、ジョン・エドワーズという民主党の上院議員です。これを受け、オバマ、ヒラリー、共和党のマケインまでもが、同じことを言い始めたのです。

    反核は、原爆投下の評価に深く関わってきます。

    例えば、2010年12月の世論調査によると、29歳以下の女性というグループに限っては、70%が「過ちだった」とする選択肢を選んでいます。「多くの命を救うためにやむを得なかった」を選んだ人よりも、圧倒的に多かったということです。

    こうした世論の変化は、地道な努力がもたらしたものだと、高原氏は言います。
    ・『サダコと千羽鶴』という子供向けの本を図書室に普及させた
    ・ささやかでも原爆展を開いた
    ・被爆者のメッセージフィルムを持って一つひとつの学校や教会をまわった
    平和市長会議が、アメリカの101カ所の都市で原爆展のキャンペーンを行った
    ・2007年8月6日に、全米ネットワークで初めて『ヒロシマ・ナガサキ』(スティーブン・オカザキ監督のドキュメンタリー=被爆者の傷ついた映像)が流された

    最後に、アメリカの現実は決して一元的ではない、ということが明示されます。すなわち、ペンタゴン(国防総省)がいまだに核兵器の研究開発予算をたくさんつけている一方で、全米市長会議が2020年の核廃絶を既に合意しているというのです。

    純真無垢な人が、この文章だけを読むなら、何とすばらしい!核廃絶も決して夢ではない!と希望の光に照らされたような気持ちになるに違いありません。

    次回は、「核のない世界の真実味」について、別の本にはどのように書かれているかを探ってみたいと思います。


    [ 2013年10月15日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    高原孝生氏の《「核抑止論」を疑え!》


    月刊MOKU 2013.5収録の論文を読みました。

    筆者(明治学院大学国際学部教授)は、「核抑止論はまやかしだ」と言い切ります。そして問いかけます。「先回りして破局を回避することができないほど、私たちは愚かなのでしょうか」と。

    また、「日本社会に育った者ならばヒロシマ・ナガサキの共有に基づき、〈核はダメだ〉という肌感覚を持っている、これは健全なことだ」とも言います。

    さらに、「核廃絶をどのように達成するのか、ということへの考え方の道筋は、明快であるように思う」と、なかなか頼もしいことをおっしゃいます。

    では、その発言の根拠を取り上げてみましょう。

    ーーーーー

    百年ほど前になると、産業革命後の戦争があまりに破壊的で、どんな政治目標もそれを正当化できない、という観点から、戦争自体を違法化する、という発想が現実味を帯びてきます。

    本来の国際政治システムからの転換が始まるのです。

    二つの大きな戦争を経て、現在のシステムは、国連憲章に基づく集団安全保障体制です。このもとでは、基本的に国家による他国への武力行使は禁じられます。

    ただし、その禁止を免れる例外があります。

    それは、違反国が現れた場合に、集団安全保障のために国連のもとで共同行動をとる場合と、自衛のためにやむを得ず行使する武力です。

    これが、筆舌に尽くせないほどの戦争の悲惨を経験した人類の、いまの到達段階です。

    ーーーーー

    なるほど、戦争自体を違法化するという方向性が、世界大戦後はより明確になって、国連憲章に基づく集団安全保障体制のもとで、基本的には武力行使が禁じられているのですね。ただし国連のもとで行うときと、自衛のためにやむを得ず行うときには、例外的に武力行使が認められるのですか・・・

    ここまで、一応納得しながら読みすすめました。ところが!よりにもよって国連憲章の制定後に、二十世紀を画する事件が起きたと言うのです。

    ーーーーー

    原爆投下です。

    そして、ほどなく水爆の時代が訪れ、ビキニ事件で日本の漁民が犠牲になり、周辺の島々だけでなく世界中に死の灰による放射能汚染が拡がったことが明らかになります。

    翌1955年に発せられた有名な「ラッセル=アインシュタイン宣言」は、よく誤解されるように核兵器禁止を求めた宣言文ではありません。むしろ、戦争そのものの禁止を求めているのです。

    ーーーーー

    筆者はこれを、日本国憲法の発想に重ねて、「そういう意味では、核時代の国家のあるべき姿を先取りしたものと意味づけることが可能です。世界でも先進的な、対外的に非常に意味のある意思表明なのです」と日本国憲法を高く評価します。

    一方で、「日本の外務省は、外交青書やホームページにおいて、平和主義を理念・国是として明示していませんが、これは残念なことです」とも言います。

    まあ、このあたりまでは、ややっ、これはどうかな、と思い始めながらも、何とかついて行こうとしていました。日本は原爆での戦争被害に引き続いて、水爆での平時被害も被ったのか・・・とやるせない思いになりつつも・・・



    それにしても、1945年6月(終戦直前)に、上記の通り、サンフランシスコ平和会議で、国連憲章に基づく集団安全保障体制が敷かれたというのに、当のアメリカが、その2ヶ月後に原爆を落としたのです。戦争の勝敗を決定づけるためではありません。人体実験のために、です。もう、その時点で、この体制が無効化しているではありませんか。原爆投下は、断じて許すまじき行為であったと、改めて悲憤慷慨を禁じ得ません!!

    ところが、それに続く次の一節を読むにつれ、空模様が少し心配になってくるのです。少しずつ暗雲が立ちこめ始めたとでもいいましょうか・・・

    ーーーーー

    平和を守るために軍事力を増強する、という議論があります。
    そうした観点からは、憲法は足かせに感じられるでしょう。

    しかしそれは、現在のシステム、すなわち国連憲章体制からいっても時代遅れの発想です。

    自衛隊も防衛予算の増額も、ひいては空母も核兵器も、平和のためにはしようがない、と思うのはある種のマインドコントロールです。

    ーーーーー

    そうきましたか。やはり、その路線になるのですか。うーむこの流れを振り返ると、これって、約束を裏切られて、ずたずたに傷つけられた本人が、相手の裏切り行為が今なお継続しているにもかかわらず、そのことは意に介さず、ひたすら、お約束なんだから私は決して裏切らない!と言っているようなものですよね。
    結論は「核廃絶も、転換期である現代の展望の中に、自分や社会を置く発想のもとでこそ、可能になります」ですか・・・
    これで一段落。

    ここまでは序の口です。まだまだ続きますので、また少しずつ、感想を交えながら、書いていこうと思います。


    [ 2013年10月14日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    拉致問題解決の要(改訂版)


    「拉致問題解決の要」というブログを9月中旬(9月17日)に書きました。時間と労力をかけたことでは、自分が書いたものの中でも、上位に入りますが、材料収拾に手間取り過ぎた結果、まとめ方が、非常に杜撰なものとなっておりました。

    書いた直後は、やっとできた!という安堵などから、自分でも粗が見えず、読んでくださった方から「どうもすっきりしない」という反応をいただいても、私なりに一生懸命書いたのだから、というような受け止め方しかできませんでした。

    けれども、しばらく経ってもう一度読み返すと、なるほど解りにくい!そこで再度添削して、ほぼ全面的に書き直しました。

    桜チャンネルの討論は、なるべく見るようにしているのですが、聞き流しただけでポイントを把握するには、記憶力、理解力が及びません。3時間ものであり、初めからの筋書きというか章立てというようなものがなく、パネリストが思い思いに発言したのを、司会者が誘導しながら、時間いっぱい使うという方式です。

    これは、と思った発言は、ストップして書き留めながら聞かなければなりません。大まかな内容をまとめるやり方をとることもありましたが、このテーマでは発言者を明記した方がいいと判断したため、つい逐語的な聞き取りをすることとなり、倍近くの時間をかけてしまったのでした。

    結局、何が話されたのか、二度、三度読みかえして、ようやくポイントが見えてきたような具合でした。肝心の書く段では、読み返すことも推敲することもあまりないまま、一挙に打ち込んだのです。

    以前、お読みくださって、うーん、ピンと来ないなと思われた方々もいらっしゃることと思います。申し訳ございませんでした。

    改訂版は、少しは解りやすくなったと思います。お時間がいただけるようでしたら、お読みくださいますよう、お願い致します。

    ~  ~  ~   ~  ~  ~   ~  ~

    拉致問題解決の要(改訂版)



    拉致問題解決のために必要不可欠となることを、まとめてみました。

    様々な人の意見があり、立場の違うものもあることをご了承ください。(下記の討論パネリスト、文献参照)

    まずは、整理するために、3つに分けて考えました。

    ① 戦後レジーム(=アメリカ支配)からの脱却・・・核武装の可能性を探る

    ② 条件付太陽政策をとる・・・拉致被害者の全員帰還を条件に、支援を約束する

    ③ 一か八かの勝負に出る・・・どのような手段で国内の勢力を封じ込め、救出にのりこむのかを徹底的にシミュレートする。


    知れば知るほど、考えれば考えるほど、だんだんとはっきりしてきました。拉致問題を放置するということは、日本という国家の存続を危うくすることに、必ずつながっていくのです。

    数百人(警察の発表では、8百数十名)の同国の人々が、失踪しているということ、そのうち十数人は北朝鮮が拉致したことを同国自らが認め、しかもその安否すら確認できていないままだということは、厳然とした事実なのです。

    それでもなお、日本人が拉致を人ごとのように考え、日々、目先の生活に流されて生きるなら、

    あるいはアメリカの支配下にいることに甘んじて何ら抵抗を試みようとしないなら、
    そう遠くない将来、この国自体が、他国に吸収されてしまっても、不思議はありません。

    2002年、一部の拉致被害者奪還に成功したのは、アメリカのお陰ではありません。
    アメリカはむしろ、アジア分断統治を目指しており、日朝国交正常化を妨害したのです。拉致問題を、意図的に継続させた張本人なのです。(前回ブログ「拉致問題が解決しない理由」参照)

    「日本滅亡」の可能性を中国から予言されても、日本人は一向にどこ吹く風ですが、拉致問題をはじめとし、アメリカに造られた従軍慰安婦像による日本人への被害など、同胞をないがしろにする国家にいつかそのツケがいつか来るであろうことを、国民全員が自覚しなければなりません。

    ーーーーーーー

    上記の①~③について、解説となる言葉を取り上げてみます。

    戦後レジーム(=アメリカ支配)からの脱却 ・・・核武装の可能性を探る


    ★「アメリカにとっては、現状維持が都合がいい」(水島総氏)

    韓国と中国と日本の対立をうまく利用しようとしている
    日本には、米軍が守っているから中国の脅威に堪えられると言い、  
    中国には、日本が核武装したら困るだろうと言い、
    自らの存在意義を両方にアピールしている。
    日本が主権を真に回復し、自主防衛するためには、核武装が必要だ。


    ★「戦後秩序を脱却できるかどうかにかかっている」(三宅博氏)

    中韓に反日の道具を与えているのはアメリカ。
    日米安保の欺瞞 アメリカの核の傘はウソ。
    独自の国防体制を構築しなければならない。


    ★「疾患を抱えた状態で、動きながら変えていくしかない。」(荒木和博氏)

    健康体を取り戻すにも、時間がかかる。進みつつ、治すしかない。
    東アジアにおける秩序を日本がどうやって作っていくのかをプレゼンテーションして、明らかにするべき。アメリカは、ある意味理屈で動く国だから。


    ★「日本の経済力でリードを」(三浦小太郎氏)


    中国、韓国が日本に従わざるを得ない状態を、日本の経済力で作らなければ。
    アメリカに頼らなくても、取り戻すことができるという自信を持たなければ。


    ★「日本はいまこそ,イニシアティヴが必要である」(カレル・V・ウォルフレン氏)

    北朝鮮をめぐる外交的な環境を、新しい段階に引き上げることである。

    北朝鮮が抱いている、外部からの攻撃に対する恐怖をとりさって、交渉のテーブルに着く環境をつくることである。
    それは、中国や韓国、あるいは台湾をふくむいくつかのほかの国の協力をとりつければ、実現できることである。

    しかし、その前提として、日本が独立した立場にいなければならないこともまた、認識しておかねばならない。反米である必要はないのだが、アメリカが軍事的なオプションを行使することを防止できるような主体でなければならない。



    条件付太陽政策をとる・・・拉致被害者の全員帰還を条件に、支援を約束する

    ★「お金を渡すから、返せというのは反対。だが、返してくれたら、財政支援をしてもいいぞというのは考えられる」( 山田賢司氏)

    ★「北朝鮮人民と指導者に語りかけるべきである」(下記の本からのまとめ)


    北朝鮮は永遠の「敵」ではない。われわれがアジアへの、そして世界への構想力をもつならば、そのなかに位置づけるべき国であり、「味方」とすることも可能な国である。威圧からは、何も生み出せない。



    ③ 一か八かの勝負に出る・・・どのような手段で国内の勢力を封じ込め、救出にのりこむのかを徹底的にシミュレートする。


    ★「核武装の必要性」(水島総氏)(西村眞悟氏)

    カネを払わず奪還するべき。 武力を使ってでも奪還する強い意志を示さねばならない。


    独自の核抑止力をもたなければいけない
    これを抜きにしてはできない 総理大臣の責務

    ★ 「スパイ防止法をつくる」(西村眞悟氏)

    日本国内に多くの拉致協力者がいた。原敬さんを拉致した人を刑事訴訟したが、逮捕もせずにちょっと呼んでお茶を濁しただけ。(三宅博氏)

    日本国内に協力者、固定工作員がいる。あやしいパチンコ屋が、関わっていたと見られるが、上に行くと潰される。( 荒木和博氏)


    ★ 「救出にいく方法を具体的に探る」
        
    民間では期限を切って、アクションプランを組む。拉致問題に関しても、そうすべき。あくまで当事国なのだから、自衛権発動になるはず。自国民が拉致されて取り返せないのが、平和憲法か?(山田賢司氏)

    特捜法を考えている。救出した後は、速やかに撤退する。(西岡力氏)

    法律の整備はやらないよりはやった方がいいが、自衛隊の任務として、これを付与しないといけない。( 荒木和博氏)
        
    自衛隊が実力で奪還するというのは、高度な政治判断。法制局のお墨付きをもらう必要はない。(三宅博氏)

    自衛隊に命じても、法的整備や国民合意がなければ、いかないというおそれもある。
    (水島総氏)


    最終的には、総理の決断だが、どうこう言う前に、本来もう現地で何らかの行動を起こしていないといないといけないはず。(西村眞悟氏)

    アメリカの作戦では、ステルス戦闘機が、平壌上空まで入って、金正恩がどこにいるか特定し狙いを定める。日本は何を準備すべきかという危機感に基づく情報が欲しい。北に手を突っ込んで情報を取るべき。(西岡力氏)

    アメリカは信用できない 基本的に自分たちだけでやる。やる、と言うことは、お互いに死ぬこと。(荒木和博氏)


    ーーーーーーー

    現段階では、上記①~③が、「拉致問題解決の要」となると私は考えます 。

    他にも、「パチンコに重税を課す」「真相究明のために日本政府が持っている情報を公開する」「朝鮮総連の下部組織である朝鮮学校の教育内容を把握する」など、具体的に進めるべきことが、いろいろと提言されました。


    「国とは、領土と国民と主権」(山田賢司氏)という言葉がありましたが、

    現在、
    領土問題が、中国、韓国、ロシアとの間にあります。
    拉致問題が、北朝鮮との間にあります。  
    主権問題が、アメリカとの間にあります。

    これらは、個々の問題ではなく、すべて緊密につながっているのです。
    この大変な国難に、オールジャパンで立ち向かう気概は、あるのでしょうか?
    オリンピック招致以上に、結束力を必要とする大事業だと考えます。

    北朝鮮は、このところレジャー施設の建設などに力を入れるなど、一見非常識な動きをしていますが、実際のところはかなり困窮しており、多くの国民が犠牲になっているとも報じられています。

    さらに圧迫することが、何をもたらすのか、崩壊を助長しようとしているのか、それが本当に解決になるのか、しっかり熟慮する必要があります。

    日本が国家として自主独立する必要性を、多くの方が主張されています。そのために、核武装が必要不可欠なのかどうかは、国として未だ明確な指針を持てずにいます。それどころか、憲法を改正するといいながら、核に対しては、軍事利用、平和利用ともに、このところ急速に後ろ向きになっています。

    いずれにせよ、アメリカを当てにすることだけはやめないといけません。うやむやのうちに、アメリカを頼る卑怯な生き方を、捨てる必要があります。

    戦後命懸けの勝負を、日本は避けてきたし、それが平和だと思いこんできましたが、その結果、各国から食い物にされてきた現実があります。そして、誇りも気概も失いつつあるのです。

    拉致被害者を奪還することは、日本人の誇りや気概を取り戻すことなのです。





    《参考》

    *【討論!】「日本国民が問われている拉致被害者奪還」[桜H25/9/14]

    パネリスト:
    荒木和博(「特定失踪者問題調査会」代表・拓殖大学海外事情研究所教授)
    西岡力(「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」会長・東京      基督教学-教授)
    西村眞悟(衆議院議員)
    増元照明(「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」事務局長)
    三浦小太郎(「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」副代表)
    三宅博(衆議院議員)
    山田賢司(衆議院議員)
    司会:水島総


    【文献(インターネットによる)】

    和田春樹『新地域主義宣言 東北アジア共同の家』(平凡社,2003年8月)
    広瀬 隆『アメリカの保守本流』(集英社,2003年9月)
    寺島実郎『脅威のアメリカ希望のアメリカ-この国とどう向きあうか・新世界事情-』(岩波書店,2003年11月)
    カレル・V・ウォルフレン『アメリカからの「独立」が日本人を幸福にする』(実業之日本社,2003年12月)

    [ 2013年10月13日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    ★日本の核武装、遂にアウトか?依然として不可解・・・


    昨日のブログに関して、Facebookに、
    「私も日本こそが核武装が必要だと思うのに、この唐突な不使用宣言署名を今何故?と疑問に思いました。」
    というコメントを寄せていただきました。

    「不使用署名」は単純に考えて、「日本は決して核武装をしません」と同義ですよね。

    核武装をしないで済むならそれに越したことはありませんが、
    米からの自主独立を達成するため、
    および中韓との理不尽なしがらみを脱するために、
    やむを得ない唯一の道ではないかと考えてきました。

    拉致問題解決の方途としても、桜チャンネルの討論の中で、水島氏が「核武装を急げ」と発言されていました。

    核武装の実現」をブログ名に取り入れている方もいらっしゃるくらいです。しかしながら、その方でさえブログの中で今回のことに触れられていません。

    今朝のNHK「日曜討論」でも、全く取り上げられませんでした。

    今回の「早ければニューヨークで開催中の国連の軍縮に関する委員会の場で公表される見通し」という「岸田外相の核兵器不使用署名」は、
    日本の核武装への道がいつの間にか、そして遂に閉ざされるということではないかと受け止めています。
    なのに、なぜ緊急の問題にならないのでしょうか。
    小泉氏の動きとの妙な符合が、なぜ取り上げられないのでしょうか。

    釈然としないままです。



    [ 2013年10月13日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    やっぱり国民はバカにされている!?


    昨日「核兵器不使用訴える声明に署名へ、岸田外相が表明 」というニュースを聞いた時「えっ、これはおかしいでしょう・・・」とまず思いました。

    追っていろいろな方向からの分析がなされるのでは?と、もっと詳しい情報をキャッチしようと他のニュース番組に注目したり、インターネットのYahoo!ニュースやizaイザニュースでも調べたのです。

    でも、ちっとも表に出てきません。前回のブログに載せたTBSニュースも、少し奥まったところから探し出して載せたのです。

    これでいいのでしょうか?

    ずっと以前から、最近に至るまで、
    三島由紀夫氏、中川昭一氏、江藤淳氏、村田良平氏、平松茂雄氏、伊藤貫氏、日下公人氏、田母神俊雄氏、をはじめとする多くの方々が、
    日本の将来を憂い、核武装を提言してこられたと認識しています。

    国民的な議論や、理解をすっ飛ばして、いきなりの核不使用声名です。しかも、ひそひそ話程度の報道です。いわば
    「なにげに持てなくなっちゃった、はい、おしまい!」
    ですよね。

    一方アメリカは、これまで表面上だけでも、核の傘を盾に、日本の守護神を演じて来ましたが、日本が核兵器不使用に加担すると宣言した以上、日本を守るために、核兵器を使うことは、道理が通らなくなります。

    日本が自ら進んで、核抑止力を放棄したのですから、日本にとっての核の傘は、幻でさえなくなって、完全に消滅したことになります。

    それにも関わらず、集団的自衛権が発動するとなると、アメリカを援護することは義務図づけられるのでしょう?

    更に言えば、核保有国は、自ら核兵器不使用に同意しない限り、核の脅威は持続しますから、不所持の国は、その統制下に置かれたままになるのではないでしょうか。

    要するに、ウィンウィンでもなければギブアンドテイク(互恵関係)でもなく、正真正銘の奴隷になろうとしているのですよね。

    それは、軍事力に限らず、経済面にも波及するのではありませんか?日本は、戦後これまでずっとそうであったように、アメリカの言いなりに搾取され続けることになるでしょう。

    アメリカは、今後も危機的な状況が続くであろうと予測されます。万一日本が核武装して、自主防衛に備え、アメリカの支配下を脱却するようなことになれば、今までのように勝手気ままな対日政策ができなくなります。今、ここで、日本からそのような芽を摘み取っておかねば!!!というのが、今回の小泉、岸田両氏への圧力の要因だったのではないかと、私は考えました。


    たとえ日本が率先して核とおさらばしたとしても、それを見倣って、各国が核を廃絶するのですか?核兵器も、原発もゼロという理想が、達成される前に、日本は潰されてしまうのではありませんか?


    そんなことはない、積極的平和主義(アベノヘイワ)がベストだというご意見の方がいらっしゃるなら、その理由や参考文献など、お教えいただけないでしょうか。



    [ 2013年10月12日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    なぜ、今?岸田外相、突然の「核兵器不使用署名」


    TBSニュースによると、「核兵器不使用訴える声明に署名へ、岸田外相が表明 」と題して、次のような報道がありました。


    岸田外務大臣は、国連の場で調整が進められている核兵器の不使用を訴える共同声明に、日本政府として初めて署名すると表明しました。

    核兵器の不使用を訴える声明について、日本政府は、アメリカの「核の傘」に依存していることなどを理由に署名を見送ってきました。

    岸田外務大臣は会見で、前回署名を見送った声明について「適切に修正され、精査した結果、我が国の立場でも支持しうる」と述べ、関係国との調整の結果、署名する方針に転換したことを明らかにしました。

    その上で、岸田大臣は「核兵器のない世界を目指し、努力するのは道義的責務」だと述べました。

    共同声明は「核兵器は広範囲で非人道的被害を引き起こし、使うべきでない」と訴える内容で、早ければニューヨークで開催中の国連の軍縮に関する委員会の場で公表される見通しです。(11日13:15)

    ーーーーーーー

    この春、核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けた第2回準備委員会で、核兵器の不使用を求める共同声明に日本は賛同しませんでした。そのことに対して、「ヒロシマを選挙区とする岸田外務大臣が、アメリカの核の傘を背景に、核軍縮で後ろ向きなのは如何なものか、言い換えれば核使用の肯定ではないか」、という抗議の声が上がっていました。

    その後5ヶ月余り経ちますから、その間に、国民の知らないところで、いろいろな動きがあったと思われます。ただ、よくわからないのが、外務省の中での討議の結果という形ではなく、「関係国との調整の結果」方針を変えたと、明言している点です。

    勝手な推測では、どうしたところで言い換えればアメリカからの指示を受けた結果」となるのではないかと思われます。

    まさに今、アメリカの議会が閉鎖され、債務不履行が懸念されています。そんな時期に、小泉氏の突然の「原発ゼロ提言」、岸田外相の突然の「核兵器不使用署名」と続いています。デフレからの十分な脱却が実感されない中での「消費税増税」、最後の聖域を死守することへの誠意なき「TPPへの参加表明」、積極的平和外交を目指しての「集団的自衛権の行使」・・・

    安倍政権の混沌が日に日に度を増しています。

    いかなる見通しを持った「核兵器不使用署名」なのでしょうか。今更「核廃絶を目指すことへの日本の道義的責務」を持ち出されても、それはとうに分かり切ったことであり、これだけで涼しい顔をされても、国民全員の納得が得られたことにはなりません。

    まず、日本がこの署名をしたからといって、そもそも日本は核兵器を持ってさえいないのですから、最初から使用する可能性ゼロなのであり、保有国にとっては、痛くも痒くもないのです。

    逆に、この署名をする限り、日本は永遠に、核兵器の所持自体が不可能になります。
    原発ゼロが、それに追い打ちをかけます。

    つまり、核保有国、とりわけアメリカ、ロシア、中国に対して、一切手も足も出ない状況が生まれます。まさに「仰せの如く我になれかし」です。

    このニュースは、テレビでも放映されましたが、実にさらっと流したという扱いで、どこもしっかり取り上げていないのではないでしょうか。私がすべての番組を把握できていないだけですか?インターネットのトピック記事にも取り上げられていません。

    日本にとって、核兵器や原発をどう扱うか、つまり核のコントロールにどのような形で参与するかは、国の存否に関わる重大問題のはずです。このままでは、いつの間にか、気づかぬうちに、亡国の一途を辿っていたということになりかねません。




    [ 2013年10月12日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(0)

    宮島の思い出(ごく近年ですけど)


    宮島は、松島、天橋立と共に日本三景のひとつですよね。さらには世界文化遺産でもあります。ここには、これまで何度か訪れました。

    空海ゆかりの真言宗大本山「大聖院」、平清盛ゆかりの「清盛神社」などもあり、「厳島神社」には能舞台もあります。歴史と文化、自然、瀬戸内海の味覚が楽しめる島です。

    紅葉まんじゅうも各社工夫を凝らしていて、いろいろな味が楽しめます。焼き牡蠣は汁一滴まで残したくないほど・・・

    ロープウェーもありますが、散策コースもいろいろあり、四季折々に桜、新緑、紅葉などが楽しめます。紅葉谷公園くらいまでならいいのですが、もっと先まで登る場合は、着替えの用意をしておく方がいいと思いますよ。紅葉のきれいな頃に、また行きたい!

    とってもフレンドリーな鹿たちが出迎えてくれます。是非一度お越しください。(観光案内になっちゃった・・・)



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    [ 2013年10月11日 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)

    『おくのほそ道』に描かれた松島


    松島の美観を、芭蕉は精妙な筆で描ききった。『おくのほそ道』中、「象潟(きさがた)」の章と並んで、名文の誉れ高い一章である。

    無数の島々を擬人化し、血潮を通わせ、息吹を与える。松島の全景は躍動する人間模様のパノラマと化した。

    (中略)

    夜になり、月がのぼった。この月こそは、旅立ちの折に「松島の月まづ心にかかりて」といった、あの月なのだ。

    あまりの絶景に、芭蕉は絶句してしまい、代わりに曾良が詠んでいる。

         松島や鶴に身をかれほとゝぎす

    松も鶴も長寿の象徴であり、どちらも神性を帯びている。松島には、やはり鶴が最も相性のいい鳥だといえよう。

                
    ーーーーーー  ここまで 角川書店編 「ビギナーズクラシック」 より


    ここからは、原文と現代語訳です。


    《 原文 》


    仰(そもそも)ことふりにたれど、松島は扶桑第一の好風にして、凡(およそ)洞庭・西湖を恥ず。東南より海を入て、江の中三里、浙江の潮(うしお) をたゝふ。島々の数を尽して、欹(そばた)つものは天を指(ゆびさし)、ふすものは波に匍匐(はらばう)。あるは二重にかさなり、三重に畳みて、左にわか れ右につらなる。負るあり抱るあり、児孫愛すがごとし。松の緑こまやかに、枝葉(しよう)汐風に吹たはめて、屈曲をおのづからためたるがごとし。其の景色 ヨウ然として、美人の顔(かんばせ)を粧(よそお)ふ。ちはや振神のむかし、大山ずみのなせるわざにや。造化の天工、いづれの人か筆をふるひ詞を尽さむ。


    雄島が磯は地つゞきて海に出たる島也。雲居禅師(うんごぜんじ)の別室の跡、座禅石など有。将(はた)、松の木陰に世をいとふ人も稀々見え侍りて、 落穂・松笠など打けふりたる草の庵閑(しづか)に住なし、いかなる人とはしられずながら、先なつかしく立寄ほどに、月海にうつりて、昼のながめ又あらた む。江上に帰りて宿を求れば、窓をひらき二階を作りて、風雲の中に旅寝するこそ、あやしきまで妙(たえ)なる心地はせらるれ。

    松島や鶴に身をかれほとゝぎす 曾良

    予は口をとぢて眠らんとしていねられず。旧庵をわかるゝ時、素堂、松島の詩あり。原安適、松がうらしまの和歌を贈らる。袋を解て、こよひの友とす。且、杉風(さんぷう)・濁子(じょくし)が発句あり。




    《 現代語訳 》


    まあ古くから言われていて今さら言うことでもないのだが、松島は日本一景色のよい所だ。中国で絶景として名高い洞庭・西湖と比べても見劣りがしないだろう。

    湾内に東南の方角から海が流れ込んでいて、その周囲は三里、中国の浙江を思わせる景色をつくり、潮が満ちている。

    湾内は沢山の島々があり、そそり立った島は天を指差すようで、臥すものは波にはらばうように見える。あるものは二重に重なり、またあるものは三重にたたみかかり、左にわかれ右につらなっている。

    小島を背負っているように見える島もあり、前に抱いているようなのもあり、まるで親が子や孫を抱いて可愛がってるようにも見える。

    松の緑はびっしりと濃く、枝葉は汐風に吹きたはめられて、その屈曲は自然のものでありながら、人が見栄えいいように意図的に曲げたように見える。

    蘇東坡の詩の中で、西湖の景色を絶世の美人、西施が美しく化粧した様子に例えているが、この松島も深い憂いをたたえ、まさに美人が化粧したさまを思わせる。

    神代の昔、山の神「大山祇(おおやまずみ)」が作り出したものだろうか。自然の手による芸術品であるこの景色は、誰か筆をふるい言葉をつくしても、うまく語れるものではない。

    雄島の磯は陸から地続きで、海に突き出している島である。瑞巌寺中興の祖、雲居禅師の別室の跡や、座禅石などがある。

    また、世の喧騒をわずらわしく思い庵を建てて隠遁生活をしている人の姿も松の木陰に何人か見える。

    落穂や松笠を集めて炊いて食料にしているようなみすぼらしい草の庵の静かな暮らしぶりで、どういう来歴の人かはわからないが、やはり心惹かれるものがあり立ち寄りなりなどしているうちに、月が海に映って、昼とはまたぜんぜん違う景色となった。

    浜辺に帰って宿を借りる。窓を開くと二階作りになっていて、風と雲の中にじかに旅寝しているような、表現しがたいほど澄み切った気持ちにさせられた。

    松島や鶴に身をかれほとゝぎす 曾良

    (ここ松島ではほととぎすはそのままの姿ではつりあわない。鶴の衣をまとって、優雅に見せてくれ)

    曾良は句を詠んだが私は感激のあまり句が出てこない。眠ろうとしてもワクワクして寝られない。


    深川の庵を出る時、素堂が松島の詩を、原安適が松が浦島を詠んだ和歌を餞別してくれた。それらを袋から取り出し、今夜一晩を楽しむよすがとする。

    また、杉風・濁子の発句もあった。

    [ 2013年10月11日 ] カテゴリ:政治外交 | TB(0) | CM(-)
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